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New Relicがアプリの問題解決で開発者を助ける新機能、「開発者は本来の仕事に集中できる」「New Relic CodeStream」を発表

New Relicの日本法人が可観測性プラットフォームで新機能「New Relic CodeStream」を発表した。 開発ツールを離れることなくソースコードの問題箇所を特定し、チーム内で情報を共有して迅速に解決できるという。

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 可観測性プラットフォームを提供するNew Relicの日本法人は、2021年11月11日に新機能「New Relic CodeStream」を発表した。 本番で稼働しているアプリケーションのバグ修正で無駄に費やす時間を減らすことで、開発者が本来の仕事に集中できるようにするという。10月21日の米国本社における発表内容を、日本で正式に展開する。

 新機能は、New Relicが買収したCodeStreamの同名ツールを、可観測性プラットフォーム製品「New Relic One」と連携させることで実現する。これにより、本番環境における問題の原因となったコードブロックを開発ツール上で特定し、即座にバグ修正プロセスに入れる。

CodeStreamはIDE内でコミュニケーションが行えるツール

 CodeStreamは統合開発環境(IDE)のプラグインとして機能するツール。 開発者はIDE内で、コードを起点としたコミュニケーション/コラボレーションが行える。

 具体的には、IDEで特定のコードブロックを選択し、これにコメントをつけて他の開発者とディスカッションをするなどが可能。

 コードリポジトリでは「GitHub」「GitLab」「BitBucket」、コミュニケーションツールでは「Slack」「Microsoft Teams」、プロジェクト管理では「Jira」「Asana」「Trello」と連携する。このため、IDEを離れることなくコードブロックを指し示して、プルリクエスト、イシューの作成などができる。


コードブロックを選択して、プルリクエストなどにつなげられる

 一方、New Relic Oneはアプリケーションパフォーマンス管理(APM)からスタートしたツールだが、現在ではインフラ、Kubernetes環境、ネットワーク、モバイルアプリなど、フロントエンドからバックエンドまで多様なテレメトリー情報を集約できる。そしてこれらの情報を総合し、問題の根本原因が何なのかを分析できる。

開発ツール上でエラー情報から問題のあるソースコードを直接特定

 新機能は次のように使える。

 運用担当者がNew Relic Oneでアプリケーションに問題があることをを発見し、これを開発チームに知らせる。開発側の担当者はNew Relic Oneの「Errors Inbox」というエラー通知ボックスを開くことで、該当のスタックトレースを確認できる。


スタックトレースを見て「Open in IDE」を押す

 さらに 「Open in IDE(IDE で開く)」というボタンを押すと、IDE内でスタックトレースとソースコードがひも付けられて表示される。開発者はここから問題箇所を特定し、修正する、あるいは他の開発者に連絡するといったことができる。


スタックトレースと結び付いた形でソースコードが表示される

コードの該当箇所を選び、相談するなどができる

 開発者は、トラブル対応のために開発ツールから離れる必要がない。運用チームと曖昧なコミュニケーションで時間を費やすのではなく、エラーが発生した本番と同じソースコード を自ら確認できる。また修正作業の属人性も排除できるという、

 「New Relicは問題の検出や原因の特定にかかる時間の短縮には成功してきた。だが、アプリの修正にかかる時間を短縮するには、運用側と開発側のコミュニケーションの難しさを改善する必要があった」と、日本法人の執行役員 技術統括 兼 CTOである松本大樹氏は説明する。

 運用と開発の間には、「使っているツールが違う」「共通言語がない」「スキルセットが異なる」「ミッションや組織が違う」といった壁がある。New Relic CodeStreamの統合により、これらの問題が解決できる。両者間のコミュニケーションコストが削減でき、問題解決までの時間が短縮されることから、開発チームの生産性を上げることができると松本氏は言う。

開発者向けの「Coreユーザー」ライセンスを新設

 新機能は2022年1月12日までプレビューとして提供される。この期間、New Relic Oneアカウントから無料で利用できる。New Relic Oneのフリーティア(無料枠)でも試すことができる。

 New Relicは、新機能を使う開発者向けの新たなライセンスを発表した、New Relic Oneは基本的に全機能がパッケージで、利用料金は月額38390円/ユーザーからとなっている(「Fullユーザーライセンス」と呼ばれる)。

 同社はNew Relic CodeStreamの発表に合わせ、開発者向けの新ライセンスを発表した。今回新設された「Coreユーザーライセンス」は、New Relic CodeStreamの利用に必要なコンポーネントをまとめたもので、月額5390円/ ユーザーとなる。2021年12月中旬以降に提供を開始する。

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