オープンソースFaaSプラットフォーム「OpenFunction」がv1.0.0に WebAssembly対応、CI/CD機能を強化:クラウドに依存しない
クラウドネイティブなオープンソースFaaSプラットフォーム「OpenFunction」が、「v1.0.0」に到達した。新たにWebAssemblyをサポートし、CI/CD機能も強化された。
OpenFunctionプロジェクトは2023年3月11日(米国時間)、クラウドネイティブなオープンソースのFaaS(Function as a Service)プラットフォームである「OpenFunction」が、v1.0.0に到達したことを発表した。
OpenFunctionは、ランタイム環境の構築やインフラの保守が必要なく、ビジネスロジックに集中できるようにすることを目的としている。ユーザーは、ソースコードを関数の形で開発した後、プラットフォーム上にアップロードする流れだ。
v1.0.0では、以下の機能強化が行われた他、OpenFunctionのパフォーマンスと安定性の最適化と、バグの修正により、ユーザー体験が改善されている。
- WebAssembly(Wasm)ランタイムである「WasmEdge」を統合し、Wasmをサポート
- CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)機能を強化し、かなり完全なエンドツーエンドのCI/CD機能を提供
- ローカルコードから関数やアプリケーションのイメージを直接ビルドすることが可能に
これらの機能強化の概要は以下の通り。
WasmEdgeの統合によるWasm関数のサポート
WasmEdgeは、クラウドネイティブ、エッジ、分散アプリケーション向けの軽量、高性能、スケーラブルなWebAssemblyランタイムを提供する。サーバレスアプリ、組み込み関数、マイクロサービス、スマートコントラクト、IoTデバイスの動作を支援する。
OpenFunctionは、WasmEdgeをワークロードランタイムとするWasm関数の作成と実行をサポートするようになった。WasmEdgeは、Docker、Containerd、CRI-Oの代替コンテナランタイムとして使われてきた。
WasmEdgeエンジンを使えば、開発者はWasmに対応したさまざまな言語や開発フレームワークを用いて関数を作成し、実行できる。
CI/CDの強化
これまで、ユーザーはOpenFunctionを使って関数やアプリケーションのソースコードをコンテナイメージとしてビルドでき、システムは、ビルドされたイメージをユーザーの介在なしで同期/非同期サーバレスランタイムに直接デプロイできた。
OpenFunctionはv1.0.0から、「Revision Controller」という新しいコンポーネントにより、ソースコードやイメージの変更を検出し、変更されたコードを再ビルドしたり、新たにビルドされたイメージを再展開したりできる。
CI/CD機能の強化により、さまざまな環境で効率的にコードを実行できるようになり、ユーザーは開発や展開の過程でバージョンやコード品質をより適切に管理できる。
ローカルソースコードからの関数の構築
ローカルソースコードから関数やアプリケーションを構築するには、ローカルソースコードをコンテナイメージにパッケージ化し、コンテナレジストリにプッシュ(アップロード)する。
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