連載
ITIL 4でサービス管理業務のフローを決めよう 運用業務設計者必見のCDSを解説:DX運用のためのITIL 4(2)
DX時代の運用管理者を対象に、ITIL 4の生かし方を解説する本連載。第2回は、ITIL 4のITIL 4の資格体系の一つ、運用業務設計者としてシニアレベルに達するための必須知識をカバーするCDSについて解説する。
前回記事で説明した通り、ITIL 4の資格体系は少しずつ拡張され、今では10個以上の資格が設定されています。
※ITILはAXELOS Limitedの登録商標
- FND(ITILファンデーション)
- CDS(作成、提供、サポート)
- DSV(利害関係者との価値の創造)
- HVIT(ハイベロシティIT)
- DPI(方向付け、計画、改善)
- DITS(デジタル&IT戦略)
- AMCS(クラウドサービスの活用と運用)
- SDIT(デジタル&ITのサステナビリティ)
- ITAM(アセットマネジメント)
- BRM(ビジネスリレーションシップ)マネジメント
- PM(プラクティス認定シリーズ)
- A)(Monitor, Support&Fulfil)
- B)(Plan, Implement&Control)
- C)(Collaborate, Assure&Improve)
このうち、1〜5を取得するとMP(マネージングプロフェッショナル)、1&4〜5を取得するとSL(ストラテジックリーダー)に認定されます。また、1〜6&11を取得すると、ITIL Master(ITILマスター)という最上位資格に認定されることが決まりました。ITILv3時代には英語での課題と面接が義務付けられていましたが、今回の決定によって、英語を母国語としない人は最上位資格を取りやすくなったといえます。
これら資格の中で、今回取り上げるのは「CDS(Create, Deliver&Support:作成、提供、サポート)」です。
現代のビジネス環境では、単にサービスを提供するだけではなく、その価値を創り出し、維持し、高めることが求められます。これは、サービスのライフサイクル全体、つまり設計、開発、デプロイメント、運用、そしてサポートをカバーするアプローチが必要となります。それらを一貫した流れとして統合し、最大の価値を引き出すためにはどうすべきでしょうか? さらに、これらのプロセスは組織の構造、文化、技術、そして自動化といった要素と密接に関連しています。
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