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【比較表付き】2万9000人が選ぶベストCI(継続的インテグレーション)ツールの第2位はJenkins、第1位は?JetBrains調査

JetBrainsが開発者エコシステムの現状をレポートする「Developer Ecosystem Report 2022」からCI/CDツールに関する調査結果を発表した。レポートでは、世界中の2万9000人を超える開発者の回答に基づいて、最もよく使用されている17のCIツールがランク付けされている。

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 JetBrainsは2023年7月7日(米国時間)、開発者エコシステムの現状をレポートする「Developer Ecosystem Report 2022」からCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールに関する調査結果について解説する記事を投稿した。以下、その内容を要約する。


(提供:JetBrains)

 このレポートでは、世界中の2万9000人を超える開発者の回答に基づいて、最もよく使用されている17のCIツールがランク付けされている。JetBrainsはツールの概要を下記比較表にまとめている。

17のCIツールの概要(アルファベット順)
CIツール OSS ホスティング 無料版 ビルドエージェントのライセンス価格 サポートプラットフォーム
AppVeyor いいえ クラウドとセルフホスト型 はい プレミアムプランでは最大2つの同時ジョブ。 Linux、Windows、macOS
AWS CodePipeline/AWS CodeStar いいえ クラウド はい パイプラインごとの価格。AWSのストレージには追加コストがかかる Linux、Windows、macOS
Azure DevOps いいえ クラウドとセルフホスト型 はい 1パイプラインが無料で含まる。追加のパイプラインは、月額15ドル(セルフホスト型)または月額40ドル(クラウドホスト型)から Linux、Windows、macOS
Bamboo いいえ 自己ホスト型 はい 基本料金にはリモートエージェント1台が含まれる。5エージェントの料金は、エージェント当たり年間640ドルから Linux、Windows、macOS、Solaris
Bitbucket Pipelines いいえ クラウド はい 各レベルにはビルド時間が含まれる。追加分は1000分当たり月額10ドルから Linux、Windows、macOS
CircleCI いいえ クラウドとセルフホスト型 はい 各レベルにはビルド時間が含まれる。クレジットは、ビルド時間、ユーザー、追加のネットワークとストレージと交換できる Linux、macOS、Windows、GPU、Arm、Docker
CodeShip いいえ クラウド いいえ 「CodeShip Enterprise」との同時ビルドごとに月額75ドル Docker
Drone いいえ クラウドとセルフホスト型 はい 利用不可 Linux、Windows、ARM
GitHub Actions いいえ クラウド はい 実行ユニットは各層に含まれる。追加のホストランナー分は0.008ドルから(Linux の場合) Linux、Windows、macOS
GitLab CI いいえ クラウドとセルフホスト型 はい 各層に含まれるユニットを構築。共有パイプラインでビルドする追加ユニットは、1000分当たり10ドルから Linux、Windows、macOS、Docker
GoCD はい 自己ホスト型 はい 無料 Linux、Windows、macOS
Google Cloud Build いいえ クラウド はい ビルド分ごとに料金が発生するサーバレスプラットフォーム Docker
Jenkins はい 自己ホスト型 はい 無料 Linux、Windows、macOS
JetBrains Space いいえ クラウドとセルフホスト型 はい クラウド:無料プランには2000ビルド分が含まれる。有料プランは4000分から始まり、1000分当たり月額8ドルで追加リソースを購入できる。オンプレミス:無料プランでは3人の自動化ワーカーを同時に利用でき、有料プランでは10人から利用できる Linux、Windows、macOS
JetBrains TeamCity いいえ クラウドとセルフホスト型 はい オンプレミス:無料枠には3つのビルドエージェントと無制限のビルド時間が含まれる。追加のエージェントは年間239ドルから。クラウド:コミッタが3人の場合、月額45ドルから Linux、Windows、macOS、Docker
Travis CI いいえ クラウドとセルフホスト型 いいえ 同時ジョブの制限は層によって異なる。どの階層でも無制限のビルド時間 Linux、macOS、iOS

レポートによる、DevOpsで最高のCIツールとは

 順位は下図の通り。JetBrainsは17ツールを以下のように解説、評価している。


世界中の2万9000人を超える開発者に聞いた、最もよく使用されている17のCIツールのランキング(提供:JetBrains)

GitHub Actions

 新たに総合第1位になったのは「GitHub Actions」で、これは依然として個人プロジェクトで最も人気のあるツールだ。開発者はアクションを使用して、ブランチへのプッシュやプルリクエストのオープンなど、「GitHub」のイベントからワークフローを開始できる。GitHub Actionsの使用範囲はGitHubリポジトリでホストされているソースコードに限定されている。

価格:パブリックGitHubリポジトリの場合は、無料。プライベートGitHubリポジトリの場合、料金プランに応じて、ホストされたランナーの分数が含まれる。追加のホスト ランナー分も1分当たり0.008ドルから購入できる。

Jenkins

 オープンソースソフトウェア(OSS)のCI/CDツールの中で最も人気のある「Jenkins」は、これまで最も人気のあるCI/CDツール全体のランキングでトップに立っており、今でもプロ用途で最も人気がある。

 Jenkinsは、サポートとメンテナンスを提供する活発なコミュニティーを持つ確立されたプラットフォームだ。全ての主要なバージョン管理システムと統合されていて、Jenkinsサーバをカスタマイズするための幅広いプラグインをコミュニティーがサポートしている。

料金:無料。唯一のコストは、インフラストラクチャの実行に関連するコスト。

GitLabCI

 「GitLabCI」は、「GitLab」プラットフォームと統合して、自動化されたビルド、テスト、デプロイメントのパイプラインを提供する。主に GitLabでホストされるリポジトリ用に設計されているが、GitHub、「Bitbucket」、およびその他のGitサーバと統合することもできる。ホストされているビルドランナーに加えて、追加料金なしで独自のランナーでもビルドできる。

価格:無料枠には、共有パイプラインでビルドための、1カ月当たり400分のコンピューティング時間が含まれる(1ユニットで最も安価なランナーで1分の実行時間を購入できる)。追加ユニットは1000ユニット当たり10ドルから購入できる。有料枠は1ユーザー当たり月額29ドルから。

Azure DevOps

 2022年から順位を上げているのは、DevOps製品スイートの一部であるMicrosoftの「Azure DevOps Pipelines」だ「。DevOps Pipelines」は、クラウドでホストされるビルドエージェントとオンプレミスのビルドエージェントの両方をサポートする。主要なクラウドコンピューティングプロバイダーに展開できる。

価格:最大10個の並列ビルドジョブを持つOSSプロジェクトの場合は無料。基本プランは最初の5ユーザーは無料で、その後は1ユーザー当たり月額6ドルで1つの無料パイプラインを利用できる。同時ビルドジョブの追加パイプラインは、月額40ドル(クラウドホスト)または月額15ドル(セルフホスト)から開始できる。

JetBrains TeamCity

 「JetBrains TeamCity」を使用すると、あらゆるインフラストラクチャ上のあらゆるソースからコードを構築し、結果を取得できる。TeamCityは、プラットフォームとフレームワークの長いリスト、組み込みのパイプラインの最適化とテストの並列化、開発ツールチェーンを統合する。

 「TeamCity On-Premises」を使用すると、必要に応じてプラットフォームを組み合わせて、ローカルサーバ、プライベートクラウド、またはパブリックラウドでビルドすることを選択できる。主要なクラウドプロバイダーとの統合によって、コストを管理しながらパイプライン容量をオンデマンドで拡張できる。

 プラグインによってカスタマイズ可能で、REST APIによって、CIツールを既存のツールチェーンに自由に統合できる。

 「TeamCity Cloud」は、 TeamCityの全ての機能をフルマネージドで提供する。同時ビルドジョブの数に制限はなく、独自のビルドエージェントを追加して、ビルド インフラストラクチャの制御を維持できる。

価格:「TeamCity On-Premises Professional」には、3つのビルドエージェントと無制限のビルド時間が無料で含まれる。追加のビルドエージェントライセンスは年間299ドルから開始できる。「TeamCity Cloud」サブスクリプションは月額45ドルから始まり、2万4000ビルドクレジットが含まれる。

CircleCI

 CircleCIは、GitHub、GitLab、またはBitbucketでホストされるGitリポジトリに適したクラウドベースのCI/CDプラットフォーム。WebベースのUIとともに広範な実行環境のサポートを提供するので、ビルドの進行状況をリアルタイムで監視できる。

価格:無料利用枠には、毎月6000分のビルド時間が含まれる。有料枠は5ユーザーの場合、月額15ドルから開始できる。

TravisCI

 オリジナルのクラウドベースのCI/CD製品として宣伝されているTravisCIは、多数の組み込み統合とともに、すぐに使用できるプラットフォームへのCDを提供する。エンタープライズのユーザーはセルフホスト型も利用できる。

価格:連続ビルドと無制限の分数の場合、月額64ドルから開始できる。

JetBrains Space

 「JetBrains Space」は、自動スケーリングなLinux仮想マシンによる高速で信頼性の高いCI/CDを提供するソフトウェア開発プラットフォームだ。

 全てを1カ所にまとめたSpaceは、自動化ジョブとデプロイメントを、チャットやコードレビュー、問題といったSpaceの機能と統合すると、より迅速かつ効率的なソフトウェア開発を可能にする。

価格:「Space Cloud」の無料利用枠には、毎月2000分のビルド時間が含まれる。有料レベルはアクティブユーザー当たり月額8ドルから始まり、ビルド時間は4000分。「Space On-Premises」の無料レベルには3人の同時自動化ワーカーが含まれる。有料レベルは、ワーカー10人で1ユーザー当たり月額25ドルから開始できる。

Bitbucket Pipelines

 Atlassianの「Bitbucket Pipelines」は「Bitbucket Cloud」のアドオンだ。ユーザーはコミット、プッシュ、またはプルリクエストごとに自動化されたビルド、テスト、デプロイメントタスクをトリガーできる。Bitbucket Pipelinesは、「Jira」「Trello」といったAtlassian製品と統合して使用できる。

価格:無料利用枠には、毎月50分のビルド時間が含まれる。有料レベルは、最大5ユーザーまで月額15ドルから開始できる。

AWS CodePipeline/AWS CodeStar

 「AWS CodePipeline」を使用すると、開発者はAWSがホストするリポジトリとサードパーティーの場所の両方からソースコードに対してビルドをトリガーしてテストを実行し、「AWS Lambda」でカスタム関数を開始し、さまざまなAWSサービスに変更をデプロイできる。ツールチェーン全体がAWSにある場合、「AWS CodeStar」はビルド、テスト、デプロイ機能を提供する。

料金: AWS無料利用枠によって、月に1つの無料パイプラインが利用できる。

Google Cloud Build

 Google Cloudの「Google Cloud Build」は、ホストされたGitリポジトリからソースコードをビルドし、「Google Kubernetes Engine」「Google Cloud Run」「Google App Engine」などに直接デプロイできるサーバレスCI/CDプラットフォームだ。

価格:毎日120分の無料ビルド。追加のビルド時間は0.003ドルから開始できる。

Bamboo

 Atlassianの「Bamboo」は、「Bitbucket Data Center」「Confluence」やJiraと統合して、可用性と復元力の高いセルフホスト型CI/CDプラットフォームを提供する。Bambooは、エンタープライズグレードのソフトウェアを求める大企業を対象としている。

価格:1つのリモートビルドエージェント付きで12カ月間1200ドルから開始できる。登録された非営利団体の場合は無料。

Drone

 「Drone」はクラウドネイティブCIツールとして、主に「Docker」コンテナおよび「Kubernetes」クラスタでビルドを実行するように設計されている。ただし、仮想マシンとローカルビルドサーバのオプションが追加されており、非実稼働コンテキストでも使用できる。コミュニティープラグインエコシステムは、多くの共通の統合を提供する。

価格:OSSプロジェクト、学生、スタートアップ企業は無料。「Enterprise Edition」プランは、最大10ユーザーまで月額300ドルから開始できる。

AppVeyor

 AppVeyorは、Gitや「Mercurial」「Subversion」リポジトリをサポートするWindowsベースのCI/CDツール。AppVeyorのビルド エージェントは、クラウドまたはオンプレミス上の仮想マシンで実行される。既製の料金プランでは、個々のビルドジョブは60分に制限されている。

価格:OSSプロジェクトの場合は無料。プライベートプロジェクトのプランは月額29ドルから開始できる。

GoCD

 OSSのCIツール「GoCD」は、Jenkinsよりも小規模なコミュニティーによってサポートおよび保守されている。プラグインの限定されたエコシステムでは、幾つかのカスタマイズオプションが提供される。

価格:無料。唯一のコストは、インフラストラクチャの実行に関連するコスト。

CodeShip

 CloudBeesの「CodeShip」は、小規模で成長中のチーム向けに設計されたクラウドホスト型CIツール。Gitリポジトリ(セルフホスト型と一般的なVCSホストの両方)をサポートし、一般的な開発ツールとの統合を提供する。

価格:「CodeShip Basic」は、1ユーザー当たり月額49ドルから開始できる。プロ版も利用可能。

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