関係者の価値を最大化する――ITIL 4でカスタマージャーニーを描くには?(前編):DX運用のためのITIL 4(3)
DX時代の運用管理者を対象に、ITIL 4の生かし方を解説する本連載。第3回は、ITIL 4の資格体系の一つ、カスタマージャーニーに関する7つのポイントを取り上げ、それがどのように顧客や関係者の体験を向上させるかについて解説した資格体系の一つ「DSV(Drive Stakeholder Value:利害関係者との価値の創造)」を取り上げる。
前回は、ITIL 4の資格体系は少しずつ拡張され今では10個以上の資格が設定されていることを紹介しました。これら資格の中で、今回取り上げるのは「DSV(Drive Stakeholder Value:利害関係者との価値の創造)」です。
※ITILはAXELOS Limitedの登録商標
DSVはカスタマージャーニーに関する7つのポイントを取り上げ、それがどのように顧客や関係者の体験を向上させるかを教えてくれます。カスタマージャーニーとは、サービスや製品を使用する際の消費者の経験や感じることを時系列に沿ってマッピングしたものです。これは一直線ではなく、新しい接触点やサービスの関わりに立ち寄りながら進めるのが通常です。
7つのポイント
- ステップ1:探求
- ステップ2:エンゲージ
- ステップ3:提案
- ステップ4:合意
- ステップ5:オンボーディング
- ステップ6:共創
- ステップ7:実現
サービスとはただの商品作りではなく、さまざまな関係者との共同作業で価値を生み出すものです。そして、それぞれの接触点やサービスとの関わりで顧客の体験が生まれます。そのため顧客の満足度を高めるには、それぞれの接触点で素晴らしい体験を提供することが大切です。
DSVは関係者の価値を最大化することの重要性を認識し、そのための7つのポイントを使って、組織と顧客やパートナーとの関係の変化をうまく管理する方法を強調しています。
ITやサービスのプロフェッショナルは、組織や顧客、その他の関係者の価値を大切にし、今の時代のニーズをサポートするコミュニティーを築くべきです。
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