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生成 AIなど新技術を活用してビジネス価値を生み出す前提条件――「インフラ、アプリ、データ活用」モダナイズのポイントを4.5時間で学ぶ9月26日「AWS Innovate - Migrate. Modernize. Build.」開催

経営環境の変化が激しい現在、企業がより良いビジネス価値を生み出し続けるには、組織やシステムを変化に対応できるようモダナイズしていく必要がある。とくにテクノロジーの観点からは、インフラ、アプリ、データの3つの切り口でモダナイズを検討、実施することが欠かせない。その実践のポイントとは何か。2024年9月26日、「Migrate. Modernize. Build.」をテーマに開催される「AWS Innovate」の見どころと併せて紹介する。

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9月26日、「モダナイゼーション」をテーマにした「AWS Innovate」を開催

 モダナイゼーションを中心テーマとするアマゾン ウェブ サービス(以降、AWS)のイベント「AWS Innovate - Migrate. Modernize. Build.」が2024年9月26日に開催される。「AWS Innovate」は、クラウドを活用してビジネス革新を目指す全てのITリーダーおよびITプロフェッショナル、ビジネスリーダーに向けて、AWSの最新情報を提供するオンラインカンファレンスだ。年に数回、テーマを変えて実施しており、年間で延べ2万人以上が参加する人気イベントとなっている。

AWS Japan サービス&テクノロジー事業統括本部 Data & AIソリューション本部 本部長 志村 誠氏
AWS Japan サービス&テクノロジー事業統括本部 Data & AIソリューション本部 本部長 志村 誠氏

 今回の主要テーマ「モダナイゼーション」について、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(以降、AWS Japan)の志村 誠氏(サービス&テクノロジー事業統括本部 Data & AIソリューション本部 本部長)はこう話す。

 「今、世の中では激しい変化が起きています。社会的、経済的な変化はもちろん、生成 AI(人工知能)など新しい技術も登場しています。企業がこうした変化に対応し、お客さまにビジネス価値を提供し続けるためには、固定化したITインフラでは対応できません。技術面に限らず、業務プロセス、人も含めて、組織全体をモダナイズしていくことが必要です。それを実践する上で、AWSのサービス群を有効活用いただくための知見やノウハウをご提供するのが今回の狙いです」(志村氏)

「モダナイゼーション」がうまくいかない要因

 だが、「モダナイゼーション」の重要性は多くの企業が認識していながら、「具体的な進め方が分からない」といった声が多いという。

 「問題は目的がクリアになっていないことだと考えます。目的が不明瞭なため、何を、どう行えばいいのか悩まれるケースが少なくありません。サーバレスやコンテナといったモダナイゼーションの“手段”に目がいきがちになり、本来重要な業務上の目的とのひも付けが失われているケースです。逆に、目的は明確でも正しい手段を選択できない例もあります」(志村氏)

 プロセスや組織の在り方を見直さずに、システムのモダナイゼーションだけ進めてしまう例もあるという。

 「長年運用されてきた業務を支える基幹系システムは、その業務に変更がない場合は、変化対応力よりも安定性や運用コストを優先するのは理にかなっており、アーキテクチャは変えずにクラウドに移行してインフラを最適化する方が費用対効果が見込めます。一方、顧客向けサービスなど、市場変化に対応することが重視されるシステムでは、システム自体だけではなく、それに関係する業務プロセスやフローも合わせて考えることが求められます。この意味で、モダナイゼーションはテクノロジーだけでは実現できません」(志村氏)

モダナイゼーションの柱は、人・組織、プロセス、テクノロジー

 こうした状況を踏まえ、AWSでは「モダナイゼーション」を、「ビジネスゴールを達成し続けるために、社会の変化に追従して、人や組織、プロセス、テクノロジーを含めて企業全体を変化させること」と捉えているという。

AWS Japan マイグレーション アンド モダナイゼーション技術統括本部 技術部長 内村友亮氏
AWS Japan マイグレーション アンド モダナイゼーション技術統括本部 技術部長 内村友亮氏

 AWS Japanの内村友亮氏(マイグレーション アンド モダナイゼーション技術統括本部 技術部長)はモダナイゼーション実践のポイントをこう話す。

 「ビジネスゴールは企業ごとに異なります。そのゴールによって、コスト削減につながるケースもあれば、俊敏性を高める施策につながるケースもあります。AWSとして訴えているのはその両方を目的とすること、つまり、守りと攻めの両方を同時に取り組むことの価値です」

 守りとしては、オンプレミスからの単純なクラウド移行が挙げられる。基幹システムのようなメインフレーム、ERP(統合基幹業務システム)や仮想化基盤をどう移行するかがテーマとなる。攻めとしては、顧客や従業員のニーズを取り込んでビジネス価値を生み出す、いわゆるモダナイゼーションがテーマとなる。こちらは単純な移行に加えて、例えば「どうコンテナ化するか」「人やプロセスを踏まえ、密結合なアプリをどう分割し、変更しやすくするか」といったこともポイントになる。

 経営環境変化が激しい中では、迅速な意思決定も求められる。社内外に散在するデータを一元化し、全社的に有効活用できる環境が必要だ。つまり、ビジネスゴールを達成するためには、継続的な改善やコスト削減が成功の鍵となる既存のインフラの領域と、実験やイノベーションが求められる新しい技術やビジネスモデルも含めて探求するアプリの領域、意思決定に欠かせないデータの活用という3つの側面でモダナイゼーションを進めることがポイントとなるわけだ。

インフラ、アプリ、データ活用で、現場が抱える課題とは

 事実、インフラ、アプリ、データ活用は、多くの企業が悩みを抱えているポイントでもある。インフラにおいては「システム環境の複雑化」「運用負担増大」が挙げられる。

 「近年は利用するシステム数が多くライセンス形態も複雑です。『システム全体の構成、状況が分からない』といった悩みをよくうかがいます。運用保守にも多大な工数がかかっています。『クラウドを利用したくても、どう導入すればよいのか分からない』という声も目立ちます」(内村氏)

 アプリについては、「手作業による属人化」「作業負担の増大」「迅速に変更できない」といった課題が目立つ。

 「手作業中心でアプリ開発、運用に取り組んでいるため、顧客要望に対して素早く機能を追加、リリースできない他、ミスも発生しやすい状況です。インフラとアプリのチームが分かれているため、環境が構築されてから開発に取り掛かるなど、お互いの作業に待ち時間が発生するという課題もあります。本番環境で稼働中のアプリの状態が開発者に可視化されておらず、問題を早めに検知して対処したり、障害が起こったときに原因調査をするのが難しかったりする点も挙げられます」(志村氏)

 データ活用については「データは蓄積しているが活用できていない」ことや、「データのサイロ化」が大きな課題となっている。

 「特にデータのサイロ化については『別部門のデータにアクセスできない』『複数サービスをまたがって分析できない』といった声をよく聞きます。こうした悩みを解決したとしても、部門ごとに収集するデータやデータ項目が異なるため、そのままでは分析に使えないといった課題もあります」(志村氏)

 俯瞰(ふかん)すると、志村氏が指摘するように、インフラ、アプリ、データのそれぞれで、技術に加え、人や組織、プロセスの問題も絡んでいることが改めてうかがえる。では、こうした課題がある中で、具体的にはどう各社各様のモダナイゼーションに取り組めばいいのか――今回のAWS Innovateは、まさにこの点を踏まえて企画したという。

モダナイゼーションのベストプラクティスや事例など、計29セッションを展開

 今回の「AWS Innovate - Migrate. Modernize. Build. 」は、「モダナイゼーションにおけるロードマップの策定」など全体的なポイントを説明するオープニングセッションをはじめ、「インフラモダナイズ」「アプリモダナイズ」「データと組織のモダナイズ」の3トラック、計29セッションで構成される。

AWS Innovate - Migrate. Modernize. Build.のセッションスケジュール。画像をクリックするとタイムテーブルのページを確認できる(提供:AWS Japan)
AWS Innovate - Migrate. Modernize. Build.のセッションスケジュール。画像をクリックするとタイムテーブルのページを確認できる(提供:AWS Japan)

 「インフラモダナイズ」トラックでは、移行ツールの活用方法やモダナイゼーションの進め方について、ベストプラクティスを交えて学ぶことができる。

 「メインフレームや仮想化基盤などからAWSにマイグレーション、モダナイゼーションを進める際のデザインパターンに関するセッションがあります。インフラモダナイズによってビジネス競争力を高めている近鉄情報システムさま、三菱電機さま、リクルートさまの事例も必見です」(内村氏)

 「アプリモダナイズ」トラックでは、戦略的なシステム/サービスの競争力、展開力の強化に有効な「モダンアプリの開発、運用を支援するテクノロジー」や、それらが効果を発揮する領域、実装のポイントを学ぶことができる。

 「生成 AI機能を利用した開発体験向上、生成 AIを活用したサーバレス実装、生成 AI活用を含めたデータ処理のための基盤構築など、多様な講演があります。事例企業としてソフトバンクさま、MonotaROさま、山梨中央銀行さまが登壇します」(志村氏)

 「データと組織のモダナイズ」トラックでは、さまざまなデータ活用のユースケースに対応するAWSのサービスポートフォリオを基に、生成 AI活用をはじめ、ビジネス成長につながるソリューション群を紹介する。

 「このトラックでは、生成 AIでアプリを差別化する上でも欠かせない知見を提供します。具体的には、データ基盤の構築・最適化、ガバナンスの効かせ方、コスト最適化まで、データ活用の各ポイントを具体的に学ぶことができます。カシオ計算機さま、ビットバンクさま、マクロミルさまの事例講演を通じて、データを活用してビジネス価値を生み出し続ける方法を学ぶこともできます」(志村氏)

 社会の変化に対応し、ビジネス価値を提供し続けるのは決して簡単なことではない。冒頭での志村氏の言葉通り、「全社的なモダナイゼーション」が不可欠となる。特に手段の選択肢や情報源が豊富にあるために、かえって目的を見失いやすい中で、地に足の着いたベストプラクティス、事例、ユースケースが提供されるAWS Innovateに参加することで、改めて自社独自のビジネスゴールとロードマップが見えてくるのではないだろうか。

 「既にAWSを活用している企業はもちろん、これからAWSを活用したいという企業にもご参加いただきたいですね。モダナイゼーションを進める全ての企業に役立つ情報が得られるはずです」(志村氏)

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提供:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2024年9月25日

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