ニュース
Amazon Prime VideoやSlackが採用するセルベースアーキテクチャ そのメリットと実装上のリスクとは?:テストの分離やダウンタイム低減に寄与
バックアップデータベースやバックアップサーバに戻すといった従来のフェイルオーバー手法は、設計、テスト、保守にコストがかかる。セルベースアーキテクチャは、この問題を解決を目指す新しいアプローチだ。
従来のフェイルオーバー手法(バックアップデータベースやバックアップサーバに戻す手法など)は、設計、テスト、保守にコストがかかる。また、一部の障害がシステム全体に連鎖するリスクがある場合も、復旧にコストがかかる。
セルベースアーキテクチャ(CBA:Cell-based architecture)とは、単一障害点を取り除くことで、これらの問題の解決を目指す新しいアプローチを指す。SlackやAmazon.comのAmazon Prime Videoは、サービス停止インシデントや、トラフィック/データ増加への対策として、セルベースのアプローチに移行している。
ただし、アーキテクチャの変更する決定にはトレードオフが伴う。高可用性とスケーラビリティのメリットと、セルベースアプローチが大規模アプリケーションシステムにもたらす複雑さとコストを比較検討することが重要になる。
セルベースアーキテクチャとは
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 開発者が注意すべき「マイクロサービスの問題点」、そのトップ10を解説
TechTagetは、「マイクロサービスの問題点」に関する記事を公開した。多くのメリットが得られるマイクロサービスだが、管理やコスト、デバッグの難易度などアプリケーション開発者が注意すべき点も多いという。 - 「セキュリティ劇場」の幕を下ろすために
「セキュリティ劇場」は、情報セキュリティ専門家として著名なブルース・シュナイアー氏が作った造語で、一見リスクを軽減できそうだが、実は実効性のないセキュリティ対策のことを指す。サイバーセキュリティリーダーが全てを保護できるふりをするセキュリティ劇場を終わらせるには、どうすればいいのだろうか。 - マイクロサービスアーキテクチャにおける「サービス配置」の考え方
マイクロサービスアーキテクチャを用いてシステム開発をする場合、アプリケーションをどのように分割して配置すればいいのか。アプリケーション間の通信はどのような点に留意すべきかを、オイシックス・ラ・大地の川上徹氏が解説します。