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「Wi-Fiが遅い」「つながりにくい」 原因不明の通信品質低下を解決に導く一手ネットワークの“実感品質”を数値化

日々のネットワーク運用で手いっぱいな状況では、通信品質低下の問題と向き合うことは困難だ。しかし、この問題を放置すれば、従業員の生産性や顧客の満足度低下といったビジネスの機会損失にもつながりかねない。どう向き合えばいいのか。

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 この5年で、企業のIT・ネットワーク環境は一変した。テレワークが浸透し、Web会議ツールが主流のコミュニケーション手段となるなど、クラウドサービスの利用増加により、通信トラフィックが急増した。

 こうした中でハイブリッドワークを推進する動きもある。しかし、テレワークの浸透で各家庭がIT・ネットワークなどの在宅勤務環境を整備した結果、オフィスのネットワーク環境が在宅勤務環境よりも劣るという逆転現象が発生している。

 「より良く働ける環境に変革し、従業員のエンゲージメントを向上させる機運が高まっています。しかし、従業員が一斉に出社すると通信の実感速度が著しく低下するケースも多く、従業員はオフィス回帰に積極的になれません」と、NECネッツエスアイの石井宏和氏は指摘する。

 サービス業の場合、顧客サービスの一環として施設内でインターネット接続を提供しているケースがある。そのネットワーク品質が低下すると、顧客満足度の向上は期待できない。むしろ、つながりにくい通信環境を提供することは、顧客体験を損ね、ブランドイメージの低下につながるリスクとなり得る。

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左から、NECネッツエスアイの石井宏和氏(DXソリューション事業本部 カスタマーサービスインテグレーション事業部 第三サービス部 主任)、日本ヒューレット・パッカードの横山健人氏(HPE Networking事業統括本部 技術統括本部 テクノロジーコンサルティング部)と樋口光氏(パートナー営業統括本部 HPE Networking営業本部 第二営業部 SalesSpecialist)

可視化できない課題の難しさ

 こうした課題に対し、抜本的な改善ができていない企業は多い。エンドユーザーの「つながりにくい」という訴えだけでは、どこに問題があるのか分からず、経営層にとって投資判断が難しいためだ。

 そもそも現場レベルでも問題の把握は困難だ。クラウドサービスへのアクセスに問題があっても、管理者がヒアリングして確認する際には事象が収まっていて、再現しないことも多い。

 日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)の横山健人氏は、「ユーザー体験(UX)は、定量化しにくい課題です。5分だけ遅く感じても、残りの55分が問題なければエンドユーザーは申告しないこともあり得ます。しかし不満は残るため、いつの間にかIT部門や企業への評価が下がるのです」と、問題の深刻さを語る。

 この目に見えないユーザー体験の低下を、どうすれば可視化できるのか。

ユーザー体験を数値化するソリューション

 こうした課題を解決するソリューションとして、NECネッツエスアイが提案するのが、「HPE Aruba Networking UXI」を中核とする「ネットワークユーザーエクスペリエンスソリューション」だ。

 「HPE Aruba Networking UXIはネットワークに小型のデバイスを接続し、エンドユーザーが使用するデバイスの動きを模倣してアクセス状況をテストできるソリューションです。最短15分でテストを開始できます。ユーザーがアクセスする状況をシナリオ化して24時間365日テストするため、通信品質低下の問題はいつ、どのような状況で発生するのかを可視化できます」と、HPEの樋口光氏は述べる。

 従来は管理者が現地に赴き、限られた時間内に監視やテストをする必要があった。HPE Aruba Networking UXIは専用装置を現場に送付してネットワークにつなぐだけで、遠隔で調査を始められる上、24時間365日監視できる。再現性の低い問題も、継続監視によって確実に検出できるという。

 HPE Aruba Networking UXIの強みは「Microsoft Teams」や「Zoom」といった企業で活用されるアプリケーションに対してテストを実施できる点にある。主要なサービスはシナリオテンプレートが用意されており、独自の業務システムもカスタムシナリオを通じてテストできる。

 「ネットワークのトポロジーも自動的に生成できます。特にクラウドサービスは、どのような通信経路でアクセスしているか把握しにくいものの、トポロジーとして可視化すれば問題の特定が容易になります」(樋口氏)

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Pathマップ(ネットワークトポロジー)のイメージ(提供:HPE。以下同)《クリックで拡大》
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Wi-Fiステータスもこのように可視化できる《クリックで拡大》

 さらにHPE Aruba Networking UXIは、サードパーティー製のネットワーク機器、Wi-Fiアクセスポイントを含めて統合的に監視、可視化できる。

 「HPE Aruba Networking UXIはもともと、ミッションクリティカルな環境で絶対に停止できない回線を保護するための“守り”のツールとして誕生しました。しかし、NECネッツエスアイは、HPE Aruba Networking UXIを用いてネットワークユーザーエクスペリエンスソリューションを実現し、顧客の課題解決を強力に支援しています。HPE Aruba Networking UXIは、サービス事業者にとって“攻め”のツールとしても有効です」(横山氏)

15分で始まる可視化、そして改善へ

 NECネッツエスアイはネットワークの問題をHPE Aruba Networking UXIで解消でき、価値を実感したという。

 「現在のオフィスに入居した当初は快適でしたが、数年がたち通信品質の低下を感じるようになりました。HPE Aruba Networking UXIでテストしたところ、実感していた品質低下を定量的に可視化でき、同一ビル内の他のテナントとの電波干渉が原因だと特定、問題を解消できました」(石井氏)

 同社がHPE Aruba Networking UXIを用いてネットワーク環境を改善した実体験やノウハウが、ネットワークユーザーエクスペリエンスソリューションに込められている。HPE Aruba Networking UXIを提供するHPEと連携し、両社が問題の原因特定から解決まで支援するという。

 ある大手サービス事業者の例では、両社の担当者が現地施設に赴き、HPE Aruba Networking UXIを設置して詳細なデータを収集。施設外部に設けられた公衆Wi-Fiとのチャネル重複を突き止めた。

 「HPE Aruba Networking UXIは改善前後の環境を可視化して比較できるため、投資対効果を示せる利点もあります。新しいHPE Aruba Networkingのアクセスポイントを設置したことで数値の改善が明らかになり、経営者がそのデータを投資の判断材料として活用した例もあります」(樋口氏)

メーカーとSIerのタッグがもたらす価値

 HPEとNECネッツエスアイとの連携により、メーカーの高度な技術的知見とSIerの総合的な課題解決力を融合させ、より高い価値を顧客に対して提供できると、石井氏は強調する。

 従業員がBluetooth機器を多用することによる電波干渉や、周辺のWi-Fi増加によるWi-Fiチャネルの重複も通信品質の問題を悪化させる要因になる。だが、こうした電波の干渉や接続の不安定さといった問題は、新しい規格で解決できる可能性がある。

 「干渉源の多い2.4GHz帯を使う企業は多いですが、『Wi-Fi 6E』や『Wi-Fi 7』で利用できる6GHz帯は“クリーン”なチャネルを使える新しい無線規格です。HPE Aruba Networkingは、長年Wi-Fiに集中してきたブランドであり、ネットワーク環境を変革したいニーズに、最新のWi-Fi環境を提供できます」(横山氏)

 ただし、実際の運用ではHPE Aruba Networking UXIで可視化した結果、Wi-Fi環境には問題がなく、より上位のネットワークなどに原因があると判明するケースもある。

 「Wi-Fi設備の変更では改善できない事象もあります。NECネッツエスアイがSIerの立場として協業することで、上位のネットワークレイヤーやアプリケーションの問題であっても、課題を解決に導くことができるでしょう。まずはHPE Aruba Networking UXIで可視化することで見える課題があるはずです」(樋口氏)

 オフィス回帰やハイブリッドワークの推進において、通信の品質は従業員の生産性やエンゲージメントを左右する要素だ。“見えない通信の不満”を見える化し、現場と経営をつないで解決に導く――HPE Aruba Networking UXIを活用したNECネッツエスアイとHPEの支援体制は、通信の品質問題に悩む企業にとって心強い味方になる。

 「HPE Aruba Networking UXIは、現場の視点からネットワークを改善できるソリューションです。ネットワークに関するお悩みや、より良いオフィス環境を目指したいというニーズがあれば、ぜひご相談ください」(石井氏)

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提供:NECネッツエスアイ株式会社、日本ヒューレット・パッカード合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2025年12月31日

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