ヨドバシカメラ、RFIDシステムの事前検証に成功

2006/5/23

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月22日、ヨドバシカメラが準備を進めている大規模RFIDシステムで、複数のRFIDリーダーからのデータを処理する「ICタグ情報管理システム」のパフォーマンスおよび読み取り率の検証を完了したと発表した。

 ヨドバシカメラは検品作業を大幅に効率化するRFIDシステムの導入を目指しているが、同システムでは稼動実績がない日本の共用化技術(LBT)対応のリーダーの導入、複数のRFIDアンテナおよびRFIDリーダーの同時制御などの課題があり、事前検証を行ったもの。

 この検証においてICタグ情報管理システムは、デュアルコア インテル Xeon プロセッサ7040を搭載したHP ProLiant DL580 G3上で稼働。倉庫天井に設置したRFIDリーダーが読み取ったタグのEPC情報を受け取り、購買/在庫管理システムの出荷情報と照合・検品する。

 検証はヨドバシカメラ新物流センターにおいて、1納入あたり500個の大量同時納品などさまざまな納品パターンを想定し、パフォーマンスと読み取り率を計測した。パフォーマンスは、RFIDリーダーの読み取りからICタグ情報管理システムを経由して、購買/在庫管理システムに転送されるまでの性能を検証。読み取り率は、32基のアンテナと8台のRFIDリーダーという環境下における読み取り精度を測定した。結果的に業務に耐え得るパフォーマンスを実現できることが確認され、タグ情報についても100%近い読み取り率を達成した。

 ヨドバシカメラでは同システムを2006年5月中にも稼動開始し、商品の受け入れを開始する予定。

[関連リンク]
日本ヒューレット・パッカードの発表資料

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