比較分析をより簡単に
XBRLソフトウェアが相次ぎ登場、富士通とMetaMoji
2010/04/21
PR
IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)による会計基準の標準化に合わせて、財務データの標準フォーマットであるXBRLへに注目が再び集まっている。IFRSとXBRLを組み合わせることで、財務データの収集や比較・分析がより簡単になることが理由の1つだ。
富士通は4月20日、XBRLソフトウェアの最新版「Interstage XWand V11」を発売したと発表した。XWandは、XBRL文書を作成、編集、保存、参照する「Runtime」と、XBRLタクソノミを作成・編集するための「Toolkit」などで構成するソフトウェア。富士通は2003年からXWandを販売していて、これまでに世界25カ国、約100の企業や機関が採用しているという。
最新版では複数企業や複数期のXBRLによる財務データを比較できる「ダッシュボード機能」を追加した。XBRLデータを使って競合他社の分析や経年変化の分析ができるという。また、米国SEC(証券取引委員会)の提出ルールに準拠した財務データの検証機能も付けた。ルールの約60%をカバーしていて、誤りなどを自動検出できる。Microsoft Wordで作成した文書をXBRLに変換する機能も搭載した。
価格はRuntimeが1ユーザー当たり10万円から、Toolkitが30万円、開発用ソフトウェアの「Application Developer」が50万円。6月末に出荷開始する。富士通では最新版の提供で、XWandの導入ユーザー数を2010年度に150%増加させることを狙っている。
XBRLデータ作成ソフトを無償提供
ジャストシステムの創業者である浮川和宣氏、浮川初子氏が設立したMetaMojiは4月20日、XBRLデータを活用したレポート作成・活用ソフトウェア「MashIQ XBRL Report」の無償提供を開始した。当初は英語版を提供し、年内に日本語版を用意する考え。有償サービスを2011年に開始するという。
MashIQ XBRL ReportはXBRL処理プロセッサ・エンジンとユーザー処理環境を持ち、複数のXBRLデータを読み込んで処理し、それを基にレポートを作成、出力できるソフトウェア。XBRLデータから表やグラフを作成し、HTML、PDF、inlineXBRLで書き出すことができる。
関連リンク
情報をお寄せください: