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IASBとFASBが共同声明

IFRSと米国基準のコンバージェンス完了、2011年後半に延期

2010/06/04

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 国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)は6月2日、IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)と米国会計基準とのコンバージェンス作業の完了が、期限としている2011年6月に終わらずに、一部に関して2011年後半にずれ込むとの共同声明を公表した。米国証券取引委員会(SEC)は米国のIFRS受け入れに関して、コンバージェンス作業の完了を注視するとしていて、今回の発表は米国のIFRS適用に影響を与えそうだ。

 IASBとFASBは、それぞれの会計基準に関する差異を2011年6月までに解消するとのMoU(覚え書き)を2006年2月に結んでいた。今回発表した共同声明ではこれまでのコンバージェンス作業でいくつかの課題があると説明。今後公表される公開草案が膨大で、企業や投資家から適切な形で意見募集をして反映させるには時間が足りないと判断した。

 IASBとFASBは今後改訂する会計基準に対応の優先順位を付ける方針。公開草案に対して関係者が適切にコメントし、議論に参加できるようにするという。これによってデュープロセスの適正性を保つ考え。

 主要で重要な会計基準のコンバージェンスについては2011年6月という完了期限を守るという。ただ、いくつかの会計基準については完了が2011年後半にずれ込むとしている。両者は近く今回の発表を盛り込んだ新しいワークプランを公表する見通しだ。

 また、共同声明は、2011年に米国へのIFRS適用を判断するSECのワークプランに対して、今回の発表がネガティブな影響を与えないことを望むとしている。

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(IFRSフォーラム 垣内郁栄)

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