審議会を受けて発言
「IFRS適用、5〜7年の準備期間に多くの委員が賛成」、金融相
2011/07/01
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金融庁の自見庄三郎担当大臣は7月1日、定例の記者会見で、前日に行われた企業会計審議会総会・企画調整部会の合同会議でのIFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)を巡る議論について、「(IFRS強制適用までに)5〜7年の準備期間を置くことについて多くの委員が賛成の意見だったと思う」と話し、議論の今後の進展に自信を見せた(参考記事:2年前に逆戻りしたIFRS議論――大幅増員した審議会で結論は?)。
金融相は6月21日の会見で、仮にIFRSを日本企業に強制適用する場合でも、決定後に5〜7年の準備期間を置くと表明していた(参考記事:IFRS強制適用が延期、金融相が「2015年3月期の強制適用は考えていない」)。
金融相はまた7月1日の会見で、審議会での今後の議論について以下のように述べた。
「IFRSのそのものの議論を行っていくが、そもそも会計基準は単なる会計学の技術論だけではなく、国における歴史や経済文化、風土を踏まえた企業の在り方、会社法や税制などの関連する制度、企業の国際競争力と深いかかわりがある。こういった幅広い視点から導入の利点と影響を検討していくと共に、国民への説明責任を果たしていくことが必要。審議会のこれまでの取り組みにとらわれず、経済が元気になるような自由活発で成熟した議論をお願いしたい」
一方、6月30日の合同会議では、日本がIFRSに背を向けた場合、IFRSの策定自体に関与できなくなることを心配する意見が出た。金融相は7月1日の会見で「会計基準の国際化の必要性は疑うものではない。(今回の判断で)日本の発言力が落ちるとは思っていない。政策に柔軟性を持っている方がかえって評価される」と話した。
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