NEC × 日立 × 富士通 × CA
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| 企業経営がITと密接な関わりを持つようになった今日、そこで扱うデータをどう保護するかは、すべての企業にとって重要なテーマとなっている。そうした中、CA ARCserve Backupは、10数年の長きにわたってバックアップ・ソフトウェアの代表製品として、日本市場に広く深く浸透してきた。これが圧倒的なマーケットシェアを獲得するに至った陰には、実は、NEC、日立製作所、富士通という日本のハードウェアベンダ大手がOEMベンダとして販売・サポートを支援し続けているという実績がある。6月の上旬、CAの製品マーケティングトップと各社CA ARCserve製品担当責任者が一堂に会し、今日の企業におけるバックアップ・リカバリニーズの実情と今後の方向性について語り合った。 |
■出席者 |
日本電気株式会社(NEC) 第二ITソフトウェア事業部 グループマネージャー 小笠 淳氏 株式会社 日立製作所 ソフトウェア事業部 IT基盤ソフトウェア本部 第3基盤ソフト設計部 部長 永山 光春氏 富士通株式会社 プラットフォームソフトウェア事業本部 Windows技術統括部 プロジェクト部長 杉本 義男氏 CA Inc シニア・バイスプレジデント 兼 ジェネラルマネージャ リカバリ・マネジメント兼 データモデリング ビジネスユニット アダム・ファミュラーロ氏 アイティメディア株式会社 @IT編集長 三木泉 |
三木 こんにちは。本日、進行を務める@ITの三木です。CA ARCserveは1990年代初めから市場に広く受け入れられたバックアップ・ソフトウェアとして認識しています。今日はCAで製品の統括トップであるファミュラーロさんとともに、OEMベンダとして文字どおり日本のビジネスを担っておられる各社のお話を伺っていきます。
まず、ファミュラーロさんにお尋ねしたいのですが、CA ARCserveのOEMビジネスは、他のソフトウェアと比較しても、このような販売モデルは珍しいと思います。CAさんにとってこのOEMビジネスにはどのような意味合いがあるのでしょうか。
ファミュラーロ まずはご挨拶をさせてください。皆さん、本日はご多忙のところお集まりいただきましてありがとうございます。CA ARCserveのジェネラルマネージャを務めているアダム・ファミュラーロです。本日は、日本でOEMビジネスを展開してくださっているパートナーの皆様のお声を聞く機会をいただけてうれしく思っています。
私は7年間、日本のOEMビジネスを統括しているのですが、これには非常に深い思い入れがあります。OEMビジネスは私たちにとって非常に戦略的なアプローチです。それは、お客様に対して、ソフトウェアだけでなく、ハードウェア、サービス、サポートといった完全なソリューションを提供することができるからです。
また本日、来て下さっている富士通さん、日立さん、NECさんは、日本だけではなく世界でCAのOEMビジネスを牽引していただいています。このような形でOEMベンダの方々と深いパートナーシップを築き、お客様にとって最適なソリューションが提供できることを大変光栄に思っています。
三木 具体的に、ソリューションの提供とはどのような活動なのでしょう?
ファミュラーロ これは日本市場での特徴なのですが、お客様はサーバを購入されたときに、それに対する保護や継続的なサポートを1つのベンダから受けたいと望まれます。このように、望まれる価値を提供できることがOEMビジネスにおけるソリューションだと思います。ここにいらっしゃる3社は非常に高い品質の製品・サービスを提供されています。具体的には各種ハードウェアとの組合せにおける膨大なノウハウや、OS/ハードウェアを含めた総合的な解析力など、CAだけでは解決が困難な問題に対応できる能力をお持ちです。最善のバックアップ・ソフトウェアと最善のハードウェアとサービス、これらを組み合わせて完全なソリューションとして提供する。OEM以上に最適なビジネス形態はないのではないかと思います。
三木 皆さんはビジネスの中でバックアップ・ソフトウェアを戦略的に扱われていますが、このジャンルの製品が備えるべき重要な条件、製品を提供するベンダが行うべきこととは何だとお考えですか。それぞれ自己紹介を兼ねてお答えいただければ幸いです。
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| NEC 第二ITソフトウェア事業部 グループマネージャー 小笠 淳氏 |
小笠 NECの小笠です。重要な条件は、とにかく「お客様にご迷惑をかけない」という一言に尽きると思います。バックアップ・ソフトウェアというのは縁の下の力持ちで、そこでトラブルが発生すると業務の遅滞や機会損失を招くことになってしまいます。それどころか、データがなくなった、などということになったら企業の存続に関わります。そういう意味で、バックアップ・ソフトウェアは品質が非常に重要ですね。NECは、製品を出荷する前に十分評価し、結果をフィードバックしてCAさんに品質を上げてもらう努力をしています。
製品を提供する側として、万が一、バグなどで問題が発生したとしてもいち早く原因を究明し、解決することがとても大切なことだと考えています。また、お客様からのお問い合わせにいかに迅速に対応できるか、という点も大切だと思います。これらの課題を解決するために分かりやすい製品の提供を目指しています。
永山 日立の永山です。バックアップ・ソフトウェアが他のソフトウェアとどこが違うかというと、他のソフトウェアは昼間に動くのに対して、バックアップ・ソフトウェアは夜間に動くんですね。失敗すると管理者に夜中に通知がいき、お客様をたたき起こすことになります。そういう意味では、バックアップ・ソフトウェアの重要な要件は「失敗しないこと」です。この「失敗しない」にも2種類あって、1つは品質が高くて失敗しないこと、もう1つは時間内にきちんと終わってくれることです。朝、お客様が業務を始めなければいけない時間なのにバックアップが終わっていないというのは困ります。
近年、データ量、ファイル数が激しく増加する、つまり情報爆発が起きていて、データ量が増えても速くバックアップできる機能が強く求められていると感じています。
杉本 富士通の杉本です。バックアップというのは、業務ではありません。お客様にとってバックアップはできて当たり前という感覚があります。ですから、重要な要件は、端的にいうと「確実にバックアップできて、確実に戻せること」です。われわれは、そうしたニーズに応えるために、バックアップ・ソフトウェアがいろいろな機能を持つ中で、どのハードウェア上ではどういう使い方をすれば間違いなく動くということをしっかり検証して、この範囲で使ってくださいとお伝えすることが大事だと思っています。
三木 バックアップというと古くからテープへのバックアップがありましたが、バックアップにおけるテープからディスクへの移行は、各社のお客様でどの程度進んでいますか。またお客様はそこにどのようなメリットを感じておられますか。
小笠 ディスクへバックアップするケースは非常に増えています。ただ、テープがなくなるかというとそうではありません。いま、お客様は何のためにバックアップするかを真剣に考えておられます。どのデータがどれぐらい重要で、万一のときはどの時点にどのタイミングで戻すか、そういうことが非常に重要になってきています。そうした中、長期保管であればテープへバックアップ、日々のデータ、1週間、1ヶ月のデータだったらディスクにバックアップするなど、最近はそういう使い分けをされていますね。
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| 株式会社 日立製作所 ソフトウェア事業部 IT基盤ソフトウェア本部 第3基盤ソフト設計部 部長 永山 光春氏 |
永山 バックアップの世界も、通常のシステムと同様、垂直的な構成と分散的な構成の波が交互に来ているように思います。従来は高価なテープ装置にデータを垂直統合していましたが、これからは分散型で簡単にバックアップできるイメージ・バックアップが受け入れられていくのではないでしょうか。
三木 ファミュラーロさん、こういう日本企業の現状をお聞きになっていかがですか。CAさんとして、どのようなソリューションが提供できるでしょう?
ファミュラーロ 皆さんが指摘されたポイントは、まさにそのとおりだと思います。お客様がデータで何をされようとしているのかを理解することは重要です。どのデータをどこまでリカバリしたいのか。お客様が必要なデータを必要なタイミングできちんと戻せる、ニーズに応じたソリューションすべてを提供することが私たちの仕事だと考えています。
そのような理由から、最新のCA ARCserve r15シリーズでは、CA ARCserve D2Dという、非常に高速にディスクからディスクへのバックアップを可能にするソリューションを発表しました。お客様が迅速にデータをバックアップしてリカバリしたいということであれば、CA ARCserve D2Dが最適だと思います。
もっときめ細かく、異機種環境にも対応するようなバックアップ・ソリューションを求められているのであれば、ディスク・トウ・ディスク・テープ・バックアップを可能にするCA ARCserve Backupです。
あるいは、ミッション・クリティカルなアプリケーションの高可用性を確保したいということであれば、CA ARCserve Replication、CA ARCserve High Availabilityが適しています。
お客様に直接接しておられるOEMパートナーの皆様が、最もお客様のデータに関する課題を理解していただいているので、そこで最適な製品を提供していただけると確信しています。
三木 実際、レプリケーション・ソリューションやイメージ・バックアップに対する市場のニーズはどのような状況ですか。
永山 ファイルが増えすぎて単純なバックアップだと30時間ぐらいかかってしまうお客様もあり、それをレプリケーションでデータ保護しようという動きが出てきました。そうすれば、毎日更新した量しかバックアップ・サーバに飛ばないので、かなりの時間短縮になります。今までのレプリケーション・ソリューションは、高額で敷居が高かったのですが、CA ARCserve Replicationは、安価でお客様に導入いただきやすいところがいいですね。
イメージ・バックアップのCA ARCserve D2Dは、機能評価してみましたが、安価で使いやすく、小規模なバックアップニーズには最適で、いいソリューションだと思いますので、積極的に取り扱いたいと思います。
小笠 NECはレプリケーションに関して、以前から災害対策だけではなくバックアップ用途で使えないかという検討をしていました。お客様からは事業継続を実現するソリューションへのご要望を数多くいただいておりました。今回、十分な時間をかけて、CA ARCserve Replicationを製品評価しました。その結果、ARCserve ReplicationはCA ARCserve Backupと組み合わせることで事業継続とバックアップを実現するソリューションに最適と考えています。今後はCA ARCserve High Availabilityとの組み合わせも意識して扱っていきたいと考えています。
イメージ・バックアップは、市場からの要望が強いですね。ARCserve D2Dのようなソリューションは、特にエントリクラスのサーバをご購入いただくお客様にマッチすると思います。
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| 富士通株式会社 プラットフォームソフトウェア事業本部 Windows技術統括部 プロジェクト部長 杉本 義男氏 |
杉本 富士通のレプリケーション・ソリューションは、昨年の下期ぐらいからCA ARCserve Replicationで拡販を始めて、それがようやく今年になって実を結び始めている感じですね。日立さんがおっしゃった、大容量データをレプリケーションでバックアップというニーズは確かにあります。しかも中堅・中小のお客様で、10テラバイト級のデータ量という案件もあります。市場には、われわれが思っているよりたくさんのデータが抱えられていて、実はバックアップで困られているのではないかということをヒシヒシと感じています。
イメージ・バックアップに関しては、やはり新しい市場創造ですね。CA ARCserve D2Dは、今までバックアップ・ソフトウェアなんて要らないと思っていたお客様や、OS付属のバックアップ・ソフトウェアがあるからいいと思っておられたお客様に、ご提案できると思っています。ただ、弊社SEが構築・導入支援をするのではなく、サーバと一緒にご購入いただき、お客様自身で導入し使っていただける簡単さが売りだと思います。価格の面でも、使い方でも、CA ARCserve D2Dはそういうところに魅力があるように思います。
ファミュラーロ まずは、すばらしいフィードバックに感謝します。CAは今後もデータ保護の分野において最善の企業であることを使命としていきます。ぜひこの強いパートナーシップを通じてこのようなフィードバックを継続的にいただければと思いますし、いただいたフィードバックにはCAとして前向きにお応えしていきます。皆様と一緒に、皆様のお客様にデータ保護における最善のソリューションを提供していくことが私たちの願いです。本日はありがとうございました。
各社はどうCA ARCserveを提供してきたか |

特に医療分野においては、総合病院や大学病院の電子カルテシステム、レセプトシステムなどの高可用性実現に、全国規模で高い実績を誇っている。そのほか、金融業界、製造業界など、決して失ってはいけないデータがあり、24時間止まることのできないシステム分野こそ、その規模のいかんを問わず、このソリューションが選ばれている。
バックアップ・システムが欲しい顧客はいないが、バックアップ・ソリューションの導入が必須であるがゆえに、業務システム構成から始まる上流工程を支援したいとNECは考える。どうデータを守るのか、サービスレベルはどう設定するのか。迷ったときこそNECに声を、という。スローガンは「バックアップならNEC」。これは、10数年に渡ってCA ARCserve Backupを取り扱ってきた経緯から、失敗も含めてバックアップ・リカバリのあるべき姿をナレッジとして蓄積しており、今後もどの企業よりもこの分野で最も経験の豊富なITソリューションベンダでありたいという考えから出たメッセージだ。

また、CA ARCserve製品は、同社がハード、ソフトを統合的にサポートし、問題解決を支援する「日立サポート360」の対象製品となっているため、万一トラブルが発生しても迅速な問題解決が可能だ。
おりしも、6月10日、「HA8000シリーズ」に小規模システム向け新モデルのスリムサーバ「HA8000/SS10」が加わった。従来ラインアップの最小モデルに比べて、筺体体積で約57%、設置面積で約54%コンパクトになり、オフィスや店舗のデスク上への設置も可能だという。ここでもデータ保護で貢献しているのはやはりCA ARCserve製品だ。

同社では、長年にわたってCA ARCserve Backupのβ版段階から評価プログラムに参加し、PCサーバPRIMERGYシリーズとの動作検証体制を確立している。そのノウハウを元に安心して導入いただけるバックアップソリューションの提案と導入後のアフターサポートを提供している。
さらにはCA ARCserve Backupに関するハンズオン・セミナーも月に1回のペースで開催したり、同社の技術ポータルで製品情報をこまめにアップデートするなど、富士通グループのSEや顧客へのナレッジ共有にも努めている。
日本CA株式会社
企画:アイティメディア営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2010年10月21日
各社 ウェブサイト
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