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Webアプリケーションサーバの本命
hp bluestoneの実力を探る


目次
前編
hp bluestoneが提供する次世代ソリューション
hp bluestoneの系譜と未来を語る
後編 [テクニカルレビュー]
hp bluestoneの先進機能全紹介
Javaをミッションクリティカルに適用するための、hp bluestoneの最新技術を全公開
 Javaアプリケーションサーバの登場は、J2EE基盤によるエンタープライズ・アプリケーション実現の可能性をもたらした。しかし、ほとんどの製品がJ2EEを標準サポートした今、アプリケーションサーバの選択は、将来のありとあらゆるインターネットビジネスに対応する柔軟性、信頼性、拡張性、安全性を備えたインフラであるかがポイントとなる。HPのアプリケーションサーバ「hp bluestone」は、本格的なエンタープライズ・アプリケーション構築に向けて、完成されたJ2EEプラットフォームと、BtoBインテグレーション機能を備えることで、それらの条件を満たしているという。 本稿では、前編では実績あるbluestoneの歴史と、HPから新しく誕生したhp bluestoneの概要を紹介する。そして、後編では詳細なテクニカルレビューを通し、その実力とアプリケーションサーバの本来あるべき姿を実証していく。

前編

完成されたJ2EEプラットフォーム
hp bluestoneが提供する次世代ソリューション


hp bluestoneの系譜

 いよいよ国内での出荷がはじまったHewlett-Packard社(以下HP)のアプリケーションサーバ「hp bluestone」は、実はJ2EEの世界では長い歴史をもっている。Bluestoneは、もともと1997年に設立されたBluestone Software Inc.(以下Bluestone社)が誕生させた製品だ。Bluestone社は、XMLをアプリケーションサーバに統合した最初のベンダでもあり、100% Pure Javaのトランザクション・サービスを商用化した最初のベンダでもある。また、bluestone製品群の1つである「total-e-mobile」が米国の「JavaPro Reader's Choice Awards」の2001年度「Best Mobile Development Tool」を受賞するなど、その技術的な先進性には定評がある。

 海外での事例を見ると、アメリカン航空の次期予約システム、ドイツ・ファイナンシャル・サービスの法人顧客システムなどのミッション・クリティカル・システムでの利用はもちろんのこと、CatalogCity.comなどの先進的eビジネス企業でも活用されている。

完成をみたhpのe-servicesプラットフォーム

 HPは、IBM、Microsoftに次ぐ第3のUDDIパブリック・ノード・オペレータであることからも分かるように、Webサービスを推し進める中心企業の1つである。事実HPは、現在のWebサービスが掲げるビジョンを5年前から「e-services」というコンセプトで提唱し推進してきた。 HPとBluestone社のビジョンが一致したことにより、HPがBluestone社を買収する形でビジネスを統合。そしてHPは、新しい時代のインターネット・システムを構築するためのソフトウェア基盤を完成させるに至った。それが、今年2月に発表された「hp netaction」製品群である。

 hp netaction製品群は、EAI/システム統合、ビジネス・プロセス管理、インターネット・サービス連携、Webシステム強化など、新しいインターネット・システムを構築する上で必要となるすべての要素を盛り込んだ、文字通りの“ソフトウェア基盤”である。「hp e-speak」、「hp chai」、「hp process manager」など HPが従来から提供してきたテクノロジーとJ2EE/XMLの「hp bluestone」が融合することにより、「開発」「統合」「実装」が可能な統合ソフトウェア環境が実現された。今後は、UDDI、SOAP、WSDLなどの標準技術を各製品に取り込んでいくことにより、Webサービスの統合開発環境を目指している。

J2EEプラットフォームとしての優位性

●次世代のe-servicesインフラストラクチャー「hp bluestone」

 それではhp netactionの基盤となるhp bluestoneそのものについて見ていこう。図1から分かるように、hp bluestoneは、hp netaction製品群に対するプラットフォームの役割を果たす。

図1 HPのe-servicesインフラストラクチャーは、アプリケーションサーバ、分散型トランザクション、ワイヤレス・アプリケーションのサポート、およびシンジケーション・テクノロジを含め、J2EEとXMLベースのミドルウェア・ソリューションで構成される

 hp bluestone自体は、「total-e-server」「total-e-transactions」「total-e-mobile」「total-e-syndication」といった特徴的な4つの製品で構成される。

 ベースとなる「total-e-server」はJ2EE1.2に完全準拠し、さらに最新のJ2EE1.3の仕様にも一部準拠したPure Java製品であるが、単なるアプリケーションサーバではなく、XMLによるB2Bを実現するための中継サーバとしての役割も持つ。これは、Universal Listener Framework(ULF)と呼ばれるマルチプロトコル変換ゲートウェイと、XMLサーバ、さらにXMLアプリケーションをGUIで開発可能なVisual-XMLによって実現される。

 また、total-e-serverではJCA(Java Connector Architecture)を利用してレガシーシステムへの接続が可能であり、これにULFを組み合わせることによりEAIにも利用することができる。トランザクション・サービスについては「total-e-transactions」がJTS1.0および、OTS1.1に準拠した分散トランザクション、2フェーズコミットをサポートしており、標準技術に準拠したトランザクション・サービスを提供している。こうした最新の標準技術をいち早く製品化するという積極的な開発方針は、HPによる買収後も継続されている。

 アプリケーションサーバ本体も、従来の製品にはないユニークなアーキテクチャを採用することにより、リニア・スケーラビリティ、フォールト・トレランス、負荷分散を実現している。

●柔軟なインテグレーションの提供

 hp netactionが提供する利点としては、ソフトウェア同士の統合の効果も忘れてはならない。例えば、hp bluestoneとhp process managerの連携により、外部からのXMLデータをシームレスビジネス・プロセスの中で処理したり、あるいは、世界最高水準のセキュア・Webサーバであるhp virtualvaultとhp bluestoneを組み合わせることにより、ハッキングされない堅牢なWebシステムを構築することもできる。

 ULFのMQ ListenerによってIBM MQをサポート、また、JMSによって各社のメッセージング製品にも対応できる。 運用管理面では、システム統合管理ツールとしてデファクト・スタンダードであるhp OpenView製品群とのインテグレーションにより、アプリケーションサーバだけでなく、ネットワークやサーバ、ストレージを含めたサイト全体を統合運用管理することができるのだ。

 では、いよいよ後編のテクニカルレビューで、hp bluestoneの優れたテクノロジーの数々をご紹介しよう。

  後編 [テクニカルレビュー]

Webアプリケーションサーバの本命
hp bluestoneの実力を探る
前編
完成されたJ2EEプラットフォーム
hp bluestoneが提供する次世代ソリューション
  後編 [テクニカルレビュー]
次世代のeインテグレーションをサポートする
hp bluestoneの先進機能全紹介
 
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