Windows Server 2012 & System Center 2012 パートナーインタビュー
Windows Server 2012で加速する仮想化とクラウドに検証済みの安心感と運用管理の容易さを提供
2012/06/01
仮想化やクラウドを安心導入できる
検証済みリファレンス構成を用意
日本アイ・ビー・エム
システム製品事業 システムx事業部 製品企画・営業推進 システムズ&テクノロジー・エバンジェリスト 兼 プロダクト マネージャー 柴田 直樹 氏 |
IBM PC以来、マイクロソフトと密接な関係を保っているIBM――。日本アイ・ビー・エムでシステムズ&テクノロジー・エバンジェリストを務める柴田直樹氏(システム製品事業 システムx事業部 製品企画・営業推進)は、Windows Serverに対する同社のスタンスを「弊社はハードウェアベンダーとして現在販売しているx86サーバーのほぼすべてのモデルでWindows Serverのバンドルモデル/プリロードモデルを提供し、Windows Storage Serverを採用したNAS(製品名:System x NAS)についても積極的に販売しています」と説明する。
特に目立つのが、仮想環境を意識した「リファレンス構成」や「検証済みモデル」の充実ぶりだ。例えば、2011年12月に改訂された「IBM Reference Configuration for Microsoft Private Cloud」。高い可用性が得られる世界共通のPrivate Cloud Fast Trackリファレンスモデルとして、IBM System x とIBM XIV System Storageを組み合わせた構成になっているのが特徴だ。
先の大規模な仮想環境を想定したリファレンスモデルに対して、国内向けには「Hyper-V 仮想化 太鼓判構成」というHyper-V仮想化環境のリファレンス構成を提供中。このソリューションのポイントは、中小規模からでも安心して仮想化を導入・運用できる検証済みの構成になっていること。システムガイドなどのテクニカルドキュメントもすべて日本語で提供されるので、「仮想化統合によるTCO削減やビジネス継続性確保などの効果には期待しているが、初めてなので不安」という企業にもぴったりだ。
このHyper-V 仮想化 太鼓判構成の拡張版として、社内IaaS用の簡易プライベートクラウド環境を構築できる「Hyper-V ぷちクラ 太鼓判構成」も用意されている。
これらのリファレンス構成については、Windows Server 2012の正式出荷後、それほど時間をおかずに対応版がリリースされる見込みだ。Windows Server 2012での検証と評価はすでに米国IBMで進められているが、日本IBMでも一部の項目について検証作業を行っていると柴田氏は話す。
System Center連携モジュールの提供で
ハード/仮想化環境の一元管理を実現
IBMでは仮想化/クラウド時代になって顕在化しつつある問題――ハードウェア層と仮想化環境の二重管理――の解決にも積極的に取り組んでいる。
「ほとんどの企業は、日常的な運用管理にはSystem CenterなどのOS側のツール、ハードウェアの動作監視と運用管理にはIBM Systems Directorのようなハードウェアベンダー製のツールという使い分けをしています」と、柴田氏。その結果、運用管理の担当者は同種の2つのスキルを習得することが求められているのだと言う。
このような二重管理状態を解消するためにIBMが用意しているのが、「Upward Integration for Microsoft System Center」だ。このモジュールを組み込んでおくと、System Centerの管理コンソール上にIBM Systems Directorで提供しているハードウェア管理機能を利用でき、ハードウェアから仮想化環境までを一元的に管理できるようになる。既に現行のSystem Centerには対応済みだが、4月にリリースされたSystem Center 2012にも対応を予定しているとのことだ。
IBM Hyper-V太鼓判構成にSystem Center Virtual Machine Manager 2008 R2 WGE IBM版等を追加した「ぷちクラ太鼓判構成」 ラック型、ブレード型から選択可能 |
Upward Integration for Microsoft System Centerは単体でも購入できるが、それと同額で販売されている「IBM Systems Director Edition」のStandard Editionに含まれているものを利用したほうがお得だろう。また、2012年第2四半期に本格展開を予定しているプライベートクラウド事前構成済みソリューション「IBM Foundation for Cloud Series」にも、運用管理ツールの1つとして標準搭載されることになっている。
「Windows Server 2012ではHyper-Vの完成度がさらに高まりました。当然、Hyper-Vによるサーバー仮想化やプライベートクラウドの導入もさらに加速すると予想しています。」と、柴田氏。そうした追い風に乗るかたちでWindows Server用のハードウェアとソリューションのセールスを拡大していくというのが、日本IBMの当面の戦略だ。
関連リンク
- IBM System x
- IBM System x NASシリーズ
- IBM XIV Storage System
- IBM Hyper-V 仮想化 太鼓判構成:ぷちクラ
- IBM Systems Director
- IBM Foundation for Cloud Series
提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部
取材/文 山口学
掲載内容有効期限:2012年6月30日