|
スマートフォンの爆発的な普及によって、モバイルネットワークに対する要求は大きく変化しました。通信事業者としても、急増するトラフィックへの対応やサービス品質の改善などが重要な課題となっています。
そこでノキア シーメンス ネットワークスでは、これからの時代に向けた新たなモバイルネットワークソリューション「Smart Business Solutions」(以下SBS)をご用意しました。SBSはスマートフォンに代表されるスマートデバイスに最適化されたネットワークを実現するソリューション群であり、ユーザーに対して高い顧客満足度を提供すると同時に、付加価値の高いビジネスを実現します。
![]() |
ノキア シーメンス ネットワークス ビジネス ソリューションズ ソリューション マネージャー シャヘド・マズムダル氏 |
SBSにはいろいろな製品群がラインナップされていますが、その中から代表的なものを3つピックアップしてみましょう。まず1つ目は、より快適なWebブラウジングと高速データダウンロードを実現する「Mobile Internet Browsing Solutions」(以下MIBS)です。
スマートデバイスユーザーの多くは、モバイルサイトの閲覧に多くの時間を費やしています。それだけに、ページの表示が遅い、データがダウンロードできないといった事態が生じると、ビジネスにも深刻な影響が及んでしまいます。
このような問題を避ける上で大きな効果を発揮するのが、MIBSによるWebブラウジング/データダウンロードの高速化です。高速化を実現するために、MIBSは静止画像やオンラインコンテンツの圧縮、端末の仕様に合わせたトランスコーディングなどを行います。これによりトラフィックを最大70%、画像データサイズを最大50%削減し、ユーザーに快適なレスポンスを提供します。
MIBSの導入により、ネットワーク帯域を増強することなく、30〜40%も多くのユーザーを受け入れられるようになります。ネットワークの利用効率が上がれば、それだけビジネスチャンスも拡大します。また、顧客満足度向上の観点からも大きなメリットが見込めます。
![]() |
モバイル・インターネット・ブラウジング・ソリューション(MIBS)の中核となるNSN Browsing Gateway(NBG) |
2つ目のソリューションは、テレコムの世界とオープンなインターネットサービスの世界との橋渡し役を担う「Identity Management」(以下IDM)です。モバイルユーザーはさまざまなインターネットサービスを利用しており、複数のIDをその都度使い分けています。しかしスマートフォンなどでユーザー名やパスワードを入力するのは非常に面倒であり、サービスの利用拡大を阻む一因になっています。
IDMは、ユーザーのプロフィール情報とさまざまなインターネットサービスのIDとのマッチングを行うことで、こうした問題を解決します。多種多様なサービスをシングルサインオンで利用できるようになるだけでなく、外部のサービス事業者に支払う利用料を通信料金と一緒に課金することもできます。
IDMの機能を活用することで、通信事業者はさまざまな新しいサービスを実現できます。例えば、SNSサイトのユーザーページをクリックするだけで相手に電話を掛けられたり、子供の携帯電話の位置情報を保護者に提供したりといったことが可能になります。さらに、そのほかにも、Webページのパーソナライズや無線PKIを使用したバンキング、ターゲット広告など、多種多様な用途が考えられます。
また、IDMには、3GPPなどのテレコム業界標準とOpenIDなどのWeb 2.0標準を両方サポートしている、数千万人分のID管理に対応できるキャリアグレードの製品であるなど、さまざまな特長が備わっています。
![]() |
通信事業者のサービスと融合するアイデンティティ管理(IDM) |
3つ目のソリューションは、帯域の公正使用やユーザー/アプリケーションごとのきめ細かなポリシー制御を実現する「Policy Control Server」(PCS5000)です。PCS5000を利用すれば、ユーザーの使用量がある一定の上限に達すると、通信速度を絞り込むといった制御が行えます。もちろん、その前には、ユーザーに不満を抱かれないよう警告を通知。さらに、高速なアクセスを望むユーザーに対しては、追加料金を課金することで元の帯域に戻すこともできます。これによりネットワーク利用の公平性を確保すると同時に、ユーザー一人ひとりの利用形態に応じた課金が実現。同様の仕組みをアプリケーションに対しても適用可能で、ストリーミングを利用するユーザーに対しては一定の帯域を保証するといったこともできます。
![]() |
Fair use policy(公正使用ポリシー)に基づいてさまざまなオプションの適用が可能 |
最後にSBSに欠かせないデータベース製品「One-NDS」についてもご紹介しておきましょう。
これまで通信事業者は、アプリケーションごとに個別にデータベースを構築することが多く、メンテナンスやサービス間連携に多くの手間とコストを費やしていました。その点、先に触れたIDMやPCS5000などの製品は、データレスのフロントエンドアプリケーションとして位置付け、顧客データは外部のプロファイルサーバ、つまりデータベースで管理することが可能です。このデータベース部分に当社の先進的な統合加入者データ管理ソリューションであるOne-NDSを適用すれば、リアルタイム性やパフォーマンスだけでなく、これまでアプリケーションごとに構築してきたデータベースの統合が実現できます。
One-NDSはインメモリで動作するため非常に遅延が少なく、1億以上の加入者に対応できる高いスケーラビリティも備えています。また、サイト間冗長構成による高信頼・高可用性や、アプリケーションに依存しない高い柔軟性などの特長も備えています。すべてのアプリケーションがOne-NDSを共通データベースとして利用することで、新たなサービスを迅速に展開することが可能になるのです。
データベースの統合という発想はとてもシンプルですが、これを実際に形にするのはそう簡単なことではありません。例えば、それぞれのアプリケーションからは完全に独立したデータベースに見えなくてはなりませんし、ほかのアプリケーションの障害などの影響を受けることも許されません。もちろんOne-NDSはこれらの問題をクリアしており、各アプリケーションに対して高いパフォーマンスと信頼性・可用性を提供します。世界各国の通信事業者からの評価も高く、業界トップクラスの導入実績を誇っています。
SBSではこのほかにも、デバイスマネジメントやセキュリティ関連などさまざまな製品群を取り揃えているほか、コンサルティングやカスタマイズなどのサービスもご用意しています。これらを活用することで、各々のオペレータ様のニーズに応じた最適なモバイルネットワークの実現をサポート致します。
![]() |
あらゆる顧客データを一元管理するOne-NDS |
関連リンク
![]() |
ノキア シーメンス ネットワークス株式会社 |
技術情報
![]() |
ノキア シーメンス ネットワークス |
関連ソリューション
![]() |
“固定も無線もインフラを任せてほしい” ノキア シーメンス ネットワークス |
![]() |
次世代無線通信「LTE」の商用化をリードする ノキア シーメンス ネットワークスのソリューション |
![]() |
光伝送装置とプランニングツールを組み合わせ 高効率のDWDMソリューションを提供 |
![]() |
満足度の高いモバイルサービスを支援する リアルタイムサービス管理ソリューション |
提供:ノキア シーメンス ネットワークス株式会社
企画:アイティメディア営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2010年9月30日
技術情報
![]() |
ノキア シーメンス ネットワークス 技術情報や、製品・ソリューションなどの総合ページです。 |
関連ソリューション
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
関連記事
@IT 「Master of IP Networkフォーラム」 連載:次世代の無線技術、LTEの仕組みが分かる |
![]() |
第1回:サービス開始まで1年に迫ったLTEって何? 2009/10/21 更新 |
![]() |
第2回:LTEのネットワーク構成 2010/1/13 更新 |
![]() |
第3回:どこまで出る? LTEの通信速度 2010/3/17 更新 |
![]() |
第4回:LTEを支える3つの要素技術 2010/5/13 更新 |