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@IT総合トップ > @IT Special PR:WebLogic Serverの価値を支える標準仕様Java EEとは
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WebLogic Serverの価値を支える
標準仕様Java EEとは

2011/8/23

企業情報システム構築のプラットフォームとして、押しも押されもせぬ存在となったJava。エンタープライズJavaの標準仕様であるJava EEは現在も進化中だ。これまでのJava EEの歩みを振り返りつつ、最新版となるJava EE 6登場の意味を再確認してみよう

 エンタープライズJavaの標準仕様であるJava EE(Java Platform, Enterprise Edition)と、アプリケーションサーバの代表的製品であるWebLogic Serverは、それぞれの誕生以来、切っても切れない深い関係にある。

 当時を知る1人である新井庸介氏(日本オラクル Fusion Middleware事業統括本部 ビジネス統括本部 製品戦略部 担当シニアマネジャー)は次のように語る。「2000年、バージョンでいうとWebLogic Server 5.1のころから、システムを開発する立場で使ってきました。J2EE(Java 2 Platform, Enterprise Edition)がまだ固まっていない時期でしたが、すでにWebLogic Serverは市場でのポジションを確立した製品でした」

日本オラクル Fusion Middleware事業統括本部 ビジネス統括本部 製品戦略部 担当シニアマネジャー 新井庸介氏

 WebLogic ServerとJava EEの位置付けについて、新井氏は「WebLogic Serverは、Java EEに完全準拠しており、さらに安定性、耐障害性、信頼性を高水準で実現しています。特に最新版の11gでは、ミッション・クリティカルな機能の進化が進み、システムの停止時間を極めて短くするための工夫が盛り込まれています」と語る。

 では、Java EEの標準仕様とは、どのような意味を持つのだろうか。

エンタープライズJava標準の登場とともに
脚光を浴びたWebLogic Server

 話は1999年にさかのぼる。

 Java技術を推進していたサン・マイクロシステムズ社(現在はオラクル社に吸収)は、この年の6月の「JavaOneカンファレンス」において、「J2EE」と呼ぶテクノロジーを発表した。当時は「アプリケーションサーバ」と呼ばれるジャンルの製品が乱立する状況にあり、J2EEはそれらの製品の間の共通仕様としての意味を持っていた。そして、乱立するアプリケーションサーバ製品の中で、ひときわ注目されていたのがWebLogic Serverだったのである。

 WebLogic Serverが注目されていた理由は、J2EEの仕様に完全準拠した最初の製品の1つだったからだ。WebLogic Serverの開発チームはエンタープライズJavaの最新動向をいち早く取り入れており、その結果としてJ2EEが発表された時点で、すでに主流製品としての地位を手に入れていた。

 J2EEは、やがてJava EEと名前を変えた。そしてWebLogic Serverは、Java EEの標準仕様に常に追随し、企業情報システムとしての厳しい要求に耐える製品として第一線の地位を保ち続けている。

 以下、WebLogic最新版までの最近の進化を見てみよう。

図 WebLogicの歴史年表(画像をクリックすると拡大します)

Java EEはエンタープライズJavaのためのAPIセット

 Java EEは、企業情報システム構築向けの機能群を、Java APIセットとして標準化したものである。「JCP(Java Community Process)」と呼ぶ仕様策定プロセスに基づき、複数の専門家チーム(エキスパート・グループ)で多様な仕様に関する議論が行われており、このエキスパート・グループでの投票を経て仕様書と参照実装(RI:Refarence Implimentation)を公開する形で仕様策定は完了する。Java EEの最新版は、2009年12月にリリースされたJava EE 6である。

 前述したJ2EEの登場時点で注目されていたAPIにServlet、JSP(JavaServer Pages)、EJB(Enterprise JavaBeans)がある。Servlet APIは、HTTPリクエストを受け付けて動作するサーバ側Javaプログラムの作成のためのAPIだ。JSPは、HTMLページに、Javaプログラムにより操作可能なタグを埋め込むことで、動的なWebページの作成を可能とする。そしてEJBは、分散オブジェクト技術(Java RMI)に基づく分散アプリケーションを構築するためのコンポーネントAPIであり、複雑で大規模な企業情報システムを再利用可能な形で再構築する切り札として期待されていた。

 これらのAPI群は、最新版のJava EE 6でも引き継がれている。ただし、その内容は、開発の容易さを目指して多くの改良が加えられている。

システム開発の簡易化・軽量化を実現するJava EE 6

 Java EE 6では、過去のJavaテクノロジーとの継続性を保ちつつも、EoD(Ease of Development、開発容易性)をさらに発展させ、「軽量化」にも取り組んだ。

 Java EE 6を構成するAPIには、例えばEJB 3.1がある。過去のEJBは、前述したように分散オブジェクト技術に基づく大規模なシステム構築への適用を期待された技術だったが、その副作用として扱いにくさがあった。APIが複雑でプログラムコードの記述量が増えること、稼働環境として「EJBコンテナ」と呼ぶミドルウェアが必要であり開発時の単体テストが困難であったこと、デプロイのため大量のXMLを記述する必要があること、などである。

 Java EE 6には、過去のEJBに対して大幅な見直しを加え、開発者にとってより扱いやすくなったEJB 3.1が含まれている。EJB 3.1 では面倒なXMLの設定は不要となり、POJOを用いたシンプルな実装が可能となる。また、EJB Embedded Containerの標準化によりJava SEプログラム中からEJBコンテナを初期化できるようになった。これにより単体テストにおいてアプリケーションサーバへの配備を不要とし、より簡便にテストを実施できる。

 「従来、エンタープライズJavaの分野では、J2EEの扱いにくさを改善するためのインハウス(内製)のフレームワークを使う構築事例が多く見られました。ただ、このようなフレームワークを維持し続けるのはもう限界だ、という声も聞きます。開発の容易性、軽量化を推し進めたJava EE 6は“インハウス・フレームワークからの脱却”を考えている開発者の方にはぜひ検討していただきたい内容となっています」(前出の新井氏)

 Java EE 6は、より開発者に優しいAPI群を目指した。その成果は、参照実装の意味付けを持つアプリケーションサーバ「GlassFish」で試すことができる。エンタープライズ・システム向け機能を取り込んだWebLogic Serverも、近い将来のバージョンではJava EE 6を取り入れることが約束されている。

 Java EE 6は、足かけ15年に及ぶJavaテクノロジーの歴史の最新の成果だ。そこには、過去のソフトウェアエンジニアたちが苦闘し、模索を続けた成果が組み込まれている。未来のエンタープライズ・システムを構想するエンジニアにとって、最新のJava EE 6に接することには大きな意味があるはずだ。

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