会長兼CEO レイジェン・フーアイ氏インタビュー バックアップは事業継続ニーズを満たせない、 ファルコンストア会長兼CEO |
ファルコンストア・ソフトウェアの継続データ保護(CDP)ソリューションは、オープンで高いコスト効率を発揮する一方で、業界屈指のRPO、RTOを実現している。この製品はどのような経緯で生まれてきたのか。ファルコンストアの会長兼CEOで、大ヒットしたバックアップソフトウェア「ARCserve」の開発責任者でもあるレイジェン・フーアイ氏は、バックアップで開発できないことを実現するのが、ファルコンストアの当初からの目的だったという |
バックアップを超えるソリューションはどう生まれたか | ||
約20年前に開発された米シャイアン・ソフトウェアのPCサーバ・バックアップソフト、「ARCserve」は世界的な大ヒット商品となった。同ソフトウェアの開発責任者であったレイジェン・フーアイ(Rei Jane Huai) 氏はその後、バックアップソフトウェアの限界を超えるデータ保護ソリューションを開発するため、ファルコンストア・ソフトウェアを設立。業界で類を見ない高度な継続データ保護(CDP)製品を2007年に発表した。ファルコンストア会長兼CEOのフーアイ氏に、製品開発の背景や狙いを聞いた。
――CDPソリューション開発の背景は。
ファルコンストア会長兼CEO、レイジェン・フーアイ氏 |
ARCServeを設計・開発したシャイアンソフトウェアがCAに買収されて以後、リカバリとバックアップの面で大きな技術革新が行われなかったので、それをミッションに掲げたファルコンストアを2000年に設立した。そして当社の技術プラットフォームとして開発したのがIPStorだ。これを土台とし仮想化を組み合わせることで、継続的なデータ保護を効率的に実行できるようにした。それが、CDPシリーズだ。IT業界では、新しいソリューションは既存の環境といかに共存できるかが重要だ。われわれは、すでにテープバックアップの分野で事業を行ってきており、効果や課題について熟知していることがアドバンテージとなった。
IPStorは事業継続という目的のための方法論であり、まず第1段階としてVTL(Virtual Tape Library)ソリューションを出した。これは、ディスクにテープをエミュレートすることで信頼性を確保し、仮想テープドライブを任意に増やすことでボトルネックを解消する。また、ネットワーク経由でDRサイトにもバックアップデータを転送するため、テープを物理的に移動させることによって生ずる紛失や破損などのリスクも排除できる。しかし、VTLだけでは事業継続という本来の目的は達成できない。根本的な問題は、バックアップデータのリストアという問題である。そこでCDP(Continuous Data Protection )ソリューションを開発した。
テープバックアップは1日に1回といったように定期的に行われるが、その間はアプリケーションサーバのパフォーマンスが低下する。それがIT管理者にとっては悩みの種だ。また、バックアップが必要なデータは増加するが、そのための時間は限られている。この問題を解決するために、CDPシリーズではアプリケーションサーバをミラーリングする。これにより、バックアップの頻度を上げることができ、サーバのパフォーマンスを下げずにバックアップを高速化できる。
――他のバックアップソフトベンダもディスクバックアップへの対応を進め、CDPソリューションと銘打ったものを出している。それと御社の製品はどう違うのか。
最大の違いはリカバリの問題だ。事業継続を考える顧客企業にとって必要なことは、単にデータが安全に保管されていることではなく、迅速に業務を再開することである。つまり、保管されているデータをいかにすばやく使える状態にするかが重要なのだ。多くの製品では、バックアップデータを元のサーバに戻すリストアという作業が必要だ。しかし、我々の製品で作られるのはミラーリングされたディスクなので、アプリケーションサーバのアクセス先を変更するだけで利用可能だ。それがどのようなアプリケーションであろうと、どのようなOSであろうと、データ量にかかわらず10分以内に業務を再開できる。
仮想サーバの利用でさらに改善するデータ保護環境 | ||
――サーバ仮想化への対応を進めているようだが、仮想化がCDPソリューションにもたらしたインパクトは。
VMwareは災害復旧管理と自動化のための「VMware Site Recovery Manager」を出しているが、我々はこれに関する委員会の創立メンバーであり、CDPソリューションはVMwareと密接に統合されている。障害発生時には、当社のCDPソリューションで物理サーバから仮想サーバ、あるいは仮想サーバから仮想サーバへのリカバリを行うことにより、DRサイトの仮想サーバを10分以内に稼働させることができる。
――仮想化環境としてVMware以外のHyper-VやXenもサポートするのか。
もちろんサポートする。MSを忘れるわけにはいかない。サーバ仮想化への対応では、技術的に難しいことはない。CDPサーバ、VTLサーバは、VMwareだろうがそれ以外だろうが、バーチャルアプライアンスとしてどこにでも展開可能だ。
ディスクは誰にでも理解でき、幅広く利用できるものだ。すべてのOSで使えるし、ストレージ接続のプロトコルもファイバチャネルかiSCSIかを問わない。「完全にオープンなデータプロテクションのプロバイダ」というのが、われわれのキャッチフレーズだ。
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提供:ファルコンストア・ジャパン株式会社
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2008年12月31日
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FalconStor CDP
ファルコンストア・ジャパン
リストアでは事業復旧までに時間がかかり過ぎるが、システムを二重化するのはコストがかかり過ぎる。しかし、ファルコンストアの「FalconStor CDPシリーズ」ならば、二重投資をせずに事業継続性を確保するための高速バックアップと迅速なリカバリを実現する。
FalconStor CDP(会長兼CEOインタビュー)
ファルコンストア・ジャパン
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バックアップデータを保存するだけで安心するのは間違い
データ保護ソフトウェアを提供するファルコンストア・ジャパンが、ITの側面からの事業継続対策に最適な高速リカバリソフトウェアとバックアップ効率化ソフトウェアを、事例とともに紹介する。