仮想化時代のバックアップソリューションとは? Symantec Backup Exec 12.5のメリット |
サーバ仮想化によるメリットの数々は、これまで多く語られてきたが、盲点がないわけではない。例えばサーバ稼働率の向上や平準化は、遊休リソースの有効活用という点では大きなメリットだが、オフピーク時に行っていたようなバッチ処理の運用方法を変更する必要がある。中でも、サーバの特定とサーバごとの運用を細かく規定しておかなければならないバックアップに関しては、仮想化によってさまざまな課題が出てくる。ここではシマンテックのデータ保護ソリューションを例に、仮想化とバックアップ方法の関係について考えてみたい。 |
「新しいプラットフォームが登場すれば、それに対応したソリューションを提供するのが基本スタンスで、仮想化環境はすでにプラットフォームのひとつとして認知されていると理解しています」。こう話すのはシマンテックでプロダクトマーケティングマネージャを務める浅野百絵果氏だ。仮想化以前と導入後では、システム構成や運用スタイルが変わるのが一般的だ。サーバ仮想化を導入すると、バックアップ方式において物理サーバのみの構成の時とは異なる課題が出てくる。しかし、これまでシマンテックが展開してきたデータ保護ソリューション「Symantec Backup Exec 12.5」を使えば、従来通りのシンプルな運用が可能だ。Backup ExecはVMWare、Microsoft Hyper-V、Virtual Serverなどメジャーな仮想化技術をネイティブでサポートするからだ。
仮想化特有の問題に対応 | ||
シマンテック プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 浅野 百絵果氏 |
例えば、仮想化したサーバ上で稼働するゲストOSを保護することを考えたとき、従来通り各OS上にバックアップエージェントを入れたのでは高いリソース負荷の問題が出てくる。仮想化導入のメリットの1つはCPUやストレージ、ネットワーク帯域における遊休リソースを活用できることにある。一般的なサーバではCPUの利用度は数割の前半。これが仮想化になれば、7、8割程度使い切ることができる。利用目的の異なるサーバを1台の物理サーバに統合することで、サーバ負荷の平準化も行える。しかし、逆にいえば、これまで夜間バッチなどオフピーク時に行っていたバックアップ作業が行いづらいという問題が出てくる。
このことを考えても、バックアップエージェントを最低限にして、ゲストOSの仮想マシンのイメージファイルをバックアップ対象とする“外側”からのバックアップ方式が有利だ。仮想マシン全体のバックアップは、仮想化のメリットでもある。従来、ハードウェア障害によりサーバの入れ替えが必要になると、データの復旧以外にも莫大な作業が必要であった。仮想環境では、同じ仮想プラットフォームであれば、ファイルのリストア作業だけで仮想マシンが復旧でき、異なるハードウェアのドライバのインストールが不要になるなど、ディザスタ・リカバリの視点からも望ましい。
ただ、仮想マシンイメージをバックアップ対象とするとき、問題はファイル単位のリストアができないことだ。このため「Symantec Backup Exec 12.5 for Windows Servers」では、従来から提供しているGRT(Granular Recovery Technology)をVMwareにまで拡張。システムのリストアだけでなく、同じバックアップデータからフォルダやファイル単位でのリストアも可能と、仮想環境ならではの使い勝手を実現している。
システムのバックアップを頻繁に必要としない場合、追加のコストなく仮想サーバに対応エージェントをインストールする構成にすることもできる。この場合は、物理環境と同じレベルでのバックアップが可能なので、前述のGRTによって、Exchangeサーバに関しては、メール単位でのリストアも可能だ。例えばフルイメージバックアップは週に1度、個別アプリケーションについては毎日バックアップとするような運用ができるだろう。こうすることで、日々のバックアップに伴うシステム負荷増大を最小限に抑えつつ、ディザスタ・リカバリに備えることもできる。
仮想化を導入しても運用作業を複雑にしない | ||
サーバ仮想化は、物理サーバの台数を減らすことにより管理負荷の軽減が期待できる反面、管理対象のOSの数は増えるので、混乱しやすいという難点がある。物理サーバと仮想サーバが混在する場合のバックアップについては特に管理が煩雑になりやすい。さらに、VMware VMotionのようなライブマイグレーションの機能を使うと、物理・仮想サーバの対応が動的に変わるため、そのたびに設定変更を必要とされることがあり得る。仮想化技術の導入は、バックアップの運用を複雑にしがちなのだ。こうした仮想化特有の運用管理上の問題も、ネイティブで仮想化対応をうたうBackup Execのようなソリューションを使うことで解決する。画面1のようなGUIアプリケーションを使って物理、仮想サーバを一元管理できるからだ。
画面1 Symantec Backup Exec 12.5 Microsoft Virtual Servers エージェント」の管理画面。物理サーバも仮想マシンも一元的に管理できる(クリックで拡大) |
VMwareでは、バックアップ時のI/O負荷低減のために、VCB(VMware Consolidated Backup)と呼ばれる機構を用意している。ESX Server/ESXiが備える仮想サーバのスナップショット機能と連携して、外部のバックアッププロキシサーバで実際のストレージへの書き出しを行う機能だ。VCBの利用にはスクリプトベースのコマンドが用意されていたが、こうした機能もBackup Execであれば、GUIの管理画面からコマンドを一切必要とせず利用できる。
仮想環境のバックアップのために、スクリプトや手作業が発生したのでは、仮想化のメリットが相殺されかねない。仮想化の導入に当たっては、ネイティブで仮想化に対応したデータ保護ソリューションを選択したいものだ。また、技術的な理由だけでなくライセンスに関しても仮想化対応が必須。Backup Execではホストとなるサーバ単位のライセンスとなるため、仮想サーバごとにライセンス料が発生しない。仮想化時代には仮想化時代のソリューションが必須なのである。
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提供:株式会社シマンテック
アイティメディア 営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2009年6月9日
ソリューションFLASH Pick UP!
Symantec Backup Exec 12.5
シマンテック
サーバ仮想化によるメリットの数々は、これまで多く語られてきたが、盲点がないわけではない。例えばサーバ稼働率の向上や平準化は、遊休リソースの有効活用という点では大きなメリットだが、オフピーク時に行っていたようなバッチ処理の運用方法を変更する必要がある。中でも、サーバの特定とサーバごとの運用を細かく規定しておかなければならないバックアップに関しては、仮想化によってさまざまな課題が出てくる。ここではシマンテックのデータ保護ソリューションを例に、仮想化とバックアップ方法の関係について考えてみたい。
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