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そのサーバに統合して安心ですか? 仮想化による基幹システム統合が 可能なサーバの条件とは |
現在のデータセンターでは、ハードウェアのコスト削減や、省スペース、省電力、管理負荷の軽減といった目的で、サーバの統合が急速に進められている。これまで、サーバの統合という話題で主に語られてきたのは、サーバ仮想化技術の利用によるIAサーバの統合という内容が多かった。しかし、企業の基幹業務などミッションクリティカルな業務をIAサーバに統合するというのは現実的ではない。これから企業が取り組まなければならないミッションクリティカルな業務のサーバの統合にはどのような条件があり、どのようなサーバが適しているのか、慎重に検討しなければならない。
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基幹業務の統合に 求められる要件とは |
企業のデータセンターにおけるサーバへのニーズは単一ではない。ワークロード、つまり処理を行う対象に応じて、求められる能力は違ってくる。例えばWebサーバやプロキシサーバは、同時並行的に、多数のプロセスやスレッドを走らせる必要がある。その代わり、1つ1つの処理は比較的単純で、処理対象のデータサイズも小さいという点で、「ネットワーク指向」といえる。一方、ERPやOLTPデータベースなど、基幹業務アプリケーションでは、同時に多数のスレッドやプロセスを扱う必要があるだけでなく、大きなデータが演算対象となり、1つ1つの処理は複雑だ。これを「データ指向」と呼ぶことができる。
スレッドが多く、データ指向である基幹業務の統合を担うサーバ・ハードウェアには、以下のような機能が求められる。
- 複数業務を1台に統合しても 基幹業務のパフォーマンスを落とさない高い性能
- 1台のサーバに集中しても、リスクを最少化する高い信頼性
- 他の業務のトラブルの影響を基幹業務まで及ぼさない堅牢で柔軟な仮想化技術
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高性能・高信頼性に加え 仮想化技術の柔軟な組み合わせが可能 |
高い信頼性や高性能・スケーラビリティといった特長を備えた基幹業務システム向けハイエンドサーバSun SPARC Enterprise Mシリーズは、これまでサーバ統合のプラットフォームとして実績を上げてきた。ここでは、なぜ基幹業務のシステム統合で実績を上げているのかを技術的な側面から紹介しよう。
1. 高性能を実現する最新クアッドコアプロセッサ「SPARC64 VII」
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サン・マイクロシステムズ システムズ・ビジネス統括本部 エンタープライズサーバビジネス推進本部 専任部長 夏目昌樹氏 |
サンは、2008年7月14日に新しいプロセッサ「SPARC64 VII」をリリースしている。これにより、Mシリーズはオープンエンタープライズ向けCPUとしては、業界初のクアッドコアプロセッサを搭載可能になった。
CPUのクロック数が上がればパフォーマンスは向上する。しかし、その手法は物理的な限界に近づいており、サンは「クロックアップだけではなく、マルチコア、マルチスレッドといった手法でシステムとしてのパフォーマンスを上げていくことがデータセンターサーバの正しい発展の方向」(サン・マイクロシステムズ システムズ・ビジネス統括本部 エンタープライズサーバビジネス推進本部 専任部長 夏目昌樹氏)と考えている。このSPARC64 VII は、前バージョン(SPARC64 VI)と比べて最大80%のパフォーマンス向上を実現している。SAP R/3 SD Benchmark 2-Tier*では、世界最高性能を記録した。
2. 汎用機に匹敵するRAS機能
Sun SPARC Enterprise Mシリーズは企業の重要な業務のプラットフォームにふさわしい信頼性を備えている。プロセッサのほとんどの部分やメモリのエラー検出・訂正機能が、システムダウンを未然に防止する。また、Mシリーズ全機種で、電源、ファン、ハードディスクドライブ、I/Oのホットスワップが可能で、さらにハイエンド機種ではCPUとメモリのホットスワップも可能だ。これにより、メンテナンスなどをサーバの機能を停止せずに行うことができる。さらに、すべての管理はサービスプロセッサという独立したシステムで一元管理しており、OSにエラー情報がレポートされる。
このようにMシリーズ、特にそのハイエンド機種の信頼性は、オープンシステムサーバとしては業界最高といえる。
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3. 堅牢で柔軟な組み込まれた仮想化技術
ひと口に仮想化といってもその手法は複数あり、業務内容やアプリケーションの仕様によって、どの仮想化技術を利用するべきかを慎重に検討しなければならない。仮想化技術は、おおむね以下の4種類に分けられる。
- ハードウェアパーティション
- 仮想マシン
- OS上の仮想化
- リソースマネージメント
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サン・マイクロシステムズ システムズ・ビジネス統括本部 エンタープライズサーバビジネス推進本部 主幹部長 籾井啓輔氏 |
このうち最初の2つは、1つのハードウェア上で複数OSを稼働させるタイプの仮想化で、ほかの2つは単一OS上で複数のアプリケーションが動作させるものである。サンのサーバではこれら4種類の仮想化技術すべてを提供できる。「Sun SPARC Enterprise Mシリーズに業務を統合する際に、その業務に最適な手法を組み合わせて柔軟に対応できるというのが、サンの仮想化の最大の特徴」(サン・マイクロシステムズ システムズ・ビジネス統括本部 エンタープライズサーバビジネス推進本部 主幹部長 籾井啓輔氏)である。
特にMシリーズで基幹業務システムを統合する際にもっとも利用される手法が、ハードウェアパーティションとOS上の仮想化の組み合わせだ。
ハードウェアパーティションは、サーバ内の回路を分離することによって同一筐体内に複数システムを構築するものだ。分離度が高く、ひとつの業務が他の業務にほとんど影響を与えないという点で堅牢性が極めて高い。サンでは他社に先駆け「Dynamic Domain」として10年以上にわたって機能を提供し、多くの稼働実績がある。
一方、OS上の仮想化は「Solarisコンテナ」という機能で提供する。つまり、本当に重要な部分はDynamic Domainできっちり分離し、その上のアプリケーションはSolarisコンテナにより柔軟な運用をすることによって、より効率的にサーバを統合できるのである。
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また、Solarisコンテナには最新Solaris 10用以外に、旧バージョンのSolarisで稼働しているアプリケーションをそのままSolaris 10のひとつの区画で稼働させることが可能な、Solaris 8コンテナやSolaris 9コンテナもある。もちろん将来的にはSolaris 10に統一することが望ましいが、さまざまな事情でどうしてもSolaris 8や9で動作するアプリケーションをすぐにはアップグレードできない場合、この8/9コンテナを使えばSolaris 10のサーバに統合できるという点も既存投資の保護という点で大きなメリットである。ここで特筆すべきは、Dynamic DomainやSolarisコンテナといった機能を使うには、追加のライセンス料金などが発生しないという点である。
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新旧CPUの混在が可能 いったん導入したサーバを徹底して使い倒す |
基幹システムは非常に大きな投資である。新たな技術を導入するためにサーバを丸ごと買い換えるのは避けたい。Sun SPARC Enterprise Mシリーズは、新旧世代のCPUを筐体内に混在させることが可能となっている。つまり、一度投資した筐体はそのまま使用して、新テクノロジのCPUを必要なだけ追加して処理能力を上げていくことができる。今後登場するであろう次世代のCPUの混在も可能にする方針だ。
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Sun SPARC Enterprise Mシリーズは、4CPUのM4000から64CPUのM9000-64まで幅広いラインナップを揃えており、数台規模の統合から数百台規模の統合まで対応できる。既にMシリーズにより基幹システムの統合を実現したユーザーもあり、その効果を実感していただいている。
*当ベンチマークの詳細については、こちらをご参照ください。
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提供:サン・マイクロシステムズ株式会社
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2008年09月30日
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