Windows 8アプリ開発環境もクラウドで提供する「デスクトップクラウド」GMOの新サービス「お名前.com デスクトップクラウド」

GMOの新サービス「お名前.com デスクトップクラウド」は、Windows環境をサーバ上で実現する仮想デスクトップサービスだ。Windows 8の開発環境をサーバで実現することもできるし、PCやMac、iPadなどからも利用できる。

» 2012年10月10日 10時00分 公開
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 DaaS(Desktop as a Service)やVDI(Virtual Desktop Infrastructure)などと呼ばれる仮想デスクトップ市場といえば、大規模な企業ユーザーが業務用の環境を一斉にサーバ環境へ移行するという文脈で語られることが多かった。特に2011年3月の東日本大震災以降は、何らかの事情で社員が出社できない状況でも業務を遂行して事業が継続できる、いわゆる「事業継続性」への注目が高まり、従業員のPCを仮想化する仮想化デスクトップ市場には追い風が吹いている。オフィス文書の作成やメール送受信、業務アプリケーションの使用といったことがリモート環境を支えるクラウドサービスが増えているのだ。また、9月にリリースされたWindows Server 2012によって、サーバ側の仮想化環境インフラ市場で勢力図が変化しそうだという事情も活性化の一因だ。

Windows 8アプリ開発の環境を月額で提供

 こうした状況の中、GMOインターネットは9月にリリースされたWindows Server 2012 Hyper-V使って、これまでのサービスを一新。10月4日に日本マイクロソフトと提携を発表し、「お名前.com デスクトップクラウド」をリリースした。この新サービスには興味深い点が2つある。1つはWindows PCはもちろん、MacやiPadを使ってクラウド上にあるWindows環境を、Windows 8ライクなUIで利用可能なこと。もう1つは、Windows 8アプリの開発環境をクラウドで実現していることだ。

GMOインターネット 事業本部 ホスティング事業部 お名前.comチーム 松井大亮氏

 Windows 8のリリースが10月26日に迫っている。Windows 8アプリのためにマイクロトが立ち上げる専用アプリストアの「Windows Store」にも注目が集まっているが、「Macしか使っていない開発者や法人、まだWindows7を使っているという開発者はWindows 8アプリを開発するため、一斉にWindows 8の端末を買って“Visual Studio”を入れるのには踏み切れないかもしれない」(松井氏)という事情がある。

 そこで、お名前.com デスクトップクラウドでは、開発者向けサービスとして、メモリ2GBのプランを月額6720円(税込)で提供している。Visual Studio Professional 2012もインストール済みで、各種テンプレートも装備されており、すぐに開発に着手できるのが魅力だ。初期費用無料で、最初の3カ月間分も無料というキャペーンも実施しており、まずは手軽にWindows 8アプリを作ってみたいという開発者には歓迎されそうだ。お名前.com デスクトップクラウドは1VMを1ユーザーに割り当てる方式なので、アプリのビルドなど重たい処理を行う利用形態でもパフォーマンス的に有利だ。

個人向けで立ち上がっていた仮想デスクトップ市場

 冒頭で触れたとおり、VDIソリューションを提供する大手ITベンダは今、ここぞとばかりに売り込みに攻勢をかけているわけだが、実は3年前からすでに仮想デスクトップが盛り上がっている市場がある。その利用者は意外なことに、FX(外国為替保証金取引)の自動売買ツールを使う個人ユーザーたちだという。

 GMOインターネットでクラウドやVPS関連の事業を担当している松井大亮氏(事業本部 ホスティング事業部 お名前.comチーム)は、次のように語る。

 「2009年頃、FX関連のリティング広告を見ていると“WindowsでVPS”という文字が多いことに気付いたのです。そこでいろいろと調査した結果、ロシアで開発された「MetaTrader 4」というフリーのFXの自動売買ツールがあり、これをWindowsのホスティングサービスで使用している方が多いことが確認できました。こうしたツールを個人のPCで24時間稼働させるのはなかなか難しい。停電や電気代のことを考えると、Windowsのホスティングサービスのほうが手軽です」(松井氏)

 2010年7月末にリリースした同社のWindowsホスティングサービスは、24時間ノンストップでアプリを稼働させる環境として個人ユーザーに広く使われている。FXだけでなく、SEOツールや海外出張でビジネスパーソンが利用するなど、用途はさまざまだ。仮想デスクトップにはいろいろな実現手法があるが、シンプルにいえば、データセンターでWindows PCが動くということだ。だから、使い方は人それぞれなのだ。

仮想デスクトップ概要図

 FXの自動売買ツールを24時間使いたい、そして出先からもiPadでツールを使いたいというニーズに対応することから出発したGMOインターネットの仮想デスクトップサービスだが、ビジネスユースや開発環境としての用途などにも利用者層を広げつつある。

iPadでWindows 8ライクなタッチUIを実現

 お名前.com デスクトップクラウドのもう1つの注目ポイントは、データセンターで稼働させるWindows Server 2012上に実装した独自機能により、Windows 8ライク(OSインスタンスとしてはWindows Server)なタッチUIを使った仮想デスクトップを実現したことだ。この新しいWindows 8ライクなUIを、例えばiPadから使うと 、あたかもiPadがWindows 8端末であるかのように使えるのだ。

iPad上でWindows 8ライクなUIが稼働

 これまでFXトレーダーを第一のターゲットとして同社が開発し、洗練させてきたiOS向けのオリジナル専用アプリは、ソフトウェアキーボードも備えており、ひと通りの操作が可能だ。もちろん、Windows 8のUIやWindows 8向けに開発されるアプリだけでなく、従来のアプリを動かすこともできるので、ビジネス用途でも活躍しそうだ。

 「例えば出張でノートPCを持っていけない時に、Excelファイルをサーバに入れておいてiPadでつなぐという使い方は私もしていますが、非常に便利です。今後、弊社のデータセンターにあるWindowsデスクトップと、お客様の社内サーバとをVPNで“横につなぐ”ような展開ができれば、用途はさらに広がるだろうと考えています」(松井氏)

 iPadの専用クライアントは、同じiOSのiPhoneでも動く。もちろん、それぞれの画面サイズに最適化されている。また、端末との違いやOSバージョンの差異で苦労しているものの、現在Android版クライアントの開発も進めているという。RDPを使えばPCやMacから仮想デスクトップに接続することもできる。


 「Windows 8の開発環境としてクラウドを使う」「iPadでクラウド上のWindows環境をWindows 8ライクに使う」という2つの特徴的な使い方・機能を紹介したが、これだけに限らず、お名前.com デスクトップクラウドは汎用的なサービスだ。業務用途、個人用途と、幅広くWindowsのデスクトップが使えるサービスとして要注目だ。

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提供:GMOインターネット株式会社/日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2012年11月9日

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