企業ITの「見える化」に強力な一手Windows Server 2012とSystem Centerで

企業ITで増え続けるサーバを一元的に管理し、仮想化環境を使って効率的に運用するのに、Windows Server 2012は有効な一手となり得るだろうか

» 2012年10月15日 10時00分 公開
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 「クライアントPCが数万台を超える企業では、当然サーバの数も膨大になる。2000台以上のサーバが混在しているというエンタープライズ環境もめずらしくない」――、ウチダスペクトラム 執行役員 ソリューション担当 紀平克哉氏はこう話す。サーバがまるでPC端末のように社内のあちこちに存在しているため、IT担当者ですらその全体像を掴むことは難しい。このような状態は、企業ITのサイロ化を招き、コストの不透明化や増大を招く。IT部門がいつまでも企業にとっての"コストセンター"と言われてしまうのは、その構造もコストもユーザーに見えない部分が多いことが理由として大きいと言っていい。

 だが、新しくなったWindows Server 2012とSystem Centerをうまく活用すれば、エンタープライズの"見えないIT"を見える化し、最適なリソースとライセンスでもって、大幅なコストダウンを実現することが可能だと紀平氏は語る。運用管理が複雑化しがちな大企業の既存インフラをWindows Server 2012はどのように変えていくことができるのだろうか。

強化された仮想化環境で、いよいよ進むサーバ統合

 企業IT、とりわけ従業員数1万人以上の大企業の環境ともなれば、クライアントもサーバもさまざまなOSが混在している状況はごく普通のことだ。Windows Serverに限ってみても、Windows Server 2003、Windows Server 2008、さらに2008 R2といった複数のバージョンが存在し、それぞれで構築されたファイルサーバやWebサーバ、Active Directoryサーバが業務部門ごとに乱立していることもある。これらは物理サーバ上で構築されていることが多く、OSのアップデートやリソースの確保、バックアップといった運用管理を個別に行わなければならない。

ウチダスペクトラム 執行役員 ソリューション担当 紀平克哉氏

 「ITコストを削減するという話の以前に、運用管理がきちんとできていない。まずは企業内のIT資産を見える化するところから始めるべき」と紀平氏。IT資産管理というと、これまではクライアントPCにフォーカスされがちだったが、いまやサーバに対してもそのニーズは高まっているという。

 では、Windows Server 2012はこうしたニーズにどう応えていくのか。紀平氏はWindows Server 2012の新機能のうち、もっとも注目すべき点として「ハイパーバイザであるHyper-Vの機能向上」を挙げる。メモリの動的割り当てや仮想マシン間のライブマイグレーション、リソースの動的管理などが可能になり、仮想化機能が大きく向上した。サーバOSに付随する仮想化機能が進化したことで、物理サーバの仮想化への流れは一段と進むと紀平氏は見ている。「Windows Server 2012に移行して仮想化を進めることで、ごちゃごちゃしていたIT環境をすっきりと一本化させた状態に近づけられる」(紀平氏)

 物理サーバの集約が進めば、当然サーバの台数は削減され、管理も行いやすくなる。だが管理する必要があるのは物理環境だけではなく仮想環境も同じこと。ここで紀平氏が推奨するのがSystem Centerによる仮想環境の管理だ。

 System Centerはいくつかの製品から構成されているが、仮想環境の管理についてもラインナップが充実している。たとえば仮想マシンの稼働状況の管理は「System Center Operations Manager」で、仮想環境全体の管理は「System Center Virtual Machine Manager」で行える。これらのツールにより運用管理の負担が大幅に軽減するだけでなく、これまで見えにくかったIT資産の全体像を捉えることが容易になる。「Windows Server 2012とSystem Centerの組み合わせは、エンタープライズITの見える化というニーズに対する最強のソリューション」と紀平氏は言う。

Windows Server 2012とSystem Centerで、仮想マシンの稼働状況の管理が行える

サーバのライセンスコストも最適化

 もっともWindows Server 2012への移行にあたっては、サーバライセンスの問題がもう1つの課題として挙げられる。「ライセンスコストの最適化は、エンタープライズになればなるほど重要なポイント」だと紀平氏。ライセンスと言うと、こちらもクライアントPCのほうに目が行きがちだったが、大規模環境ではサーバライセンスの数も多くなるだけに、無駄なコストはできる限り抑えたいところだ。

 ウチダスペクトラムはマイクロソフトのエンタープライズ向け契約の中の「ECI(Enrollment for Core Infrastructure)」というライセンスを扱う、国内でも数少ないパートナー企業だ。あまり知られていないが、ECIはWindows ServerなどマイクロソフトのCIS(Core Infrastructure Server Suite)製品に適用されるライセンスで、契約期間3年の一括契約スタイルを取っている。個別見積もりではあるが、ECIを適用することで、維持コストや調達コストを劇的に下げることが可能になる。既存のWindows ServerのライセンスをECIに移行することも可能だ。「少なくともこれまでに比べて30%のコスト削減は可能になる。大規模なWindows Server 2012環境には最適なライセンス」と紀平氏は強調する。


 クラウドコンピューティングへの移行が取り上げられることが多い昨今だが、国内企業の大半は、ようやく仮想化への動きが本格化し始めたフェーズといったところではないだろうか。そうした状況の中、Windows Server 2012の登場は「非常によいタイミング」だと紀平氏は評価する。仮想化を筆頭に、企業ITがずっと抱えてきたシンプル化という課題を解決するための機能強化が図られている。複雑化したITをシンプルにしたいという企業のニーズに応えたいという、これまでにないマイクロソフトの意気込みを感じるという。

 「IT環境を変えるソリューションと、ライセンスを含めた調達コストや維持コストを最適化してお客様のもとに届ける」、それがパートナーとしてのウチダスペクトラムの役割だと紀平氏は最後に語った。肥大化しやすいエンタープライズITの見える化を図り、仮想化でインフラのシンプル化を進めていけば、やがてプライベートクラウドなどへの展開も現実的になってくるはずだ。それが国内企業の経営活動の活性化につながれば、トリガーとしてのWindows Server 2012と、これを最適な状態で企業に提供するパートナーの役割は決して小さくないと言えるだろう。

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提供:ウチダスペクトラム株式会社/日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2012年11月14日

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