シスコのサーバ、「Unified Computing System」は、サーバの常識を覆す革新的な仕組みがTCO低減に直結することから、大きな注目を集めてきた。しかし同社は、より多くの組織にUCSの良さを実感してもらうため、「SmartPlay」というキャンペーンを展開。思い切った価格で入手できるチャンスがきた
シスコがその革新的なサーバ製品、「Unified Computing System(UCS)」の良さをユーザー組織に実感してもらうため、下記のように身近な価格で入手できるキャンペーンを展開している。
UCS C220エントリ | UCS C220バリュー | UCS C220 パフォーマンス | |
---|---|---|---|
SmartPlay キャンペーン型番 |
UCS-SP6-C220E | UCS-SP6-C220V | UCS-SP6-C220P |
CPU | 2.4GHz (E5-2609×2) | CPU 3.3GHz (E5-2643×2) | CPU 2.4GHz (E5-2665×2) |
メモリ | 32GB(4×8GB) | 32GB(4×8GB) | 64GB(4×16GB) |
ネットワークアダプタ | Broadcom 5709 Quad Port NIC×1 | Cisco UCS 1225 VIC×1 | Cisco UCS 1225 VIC×1 |
HDD | オプション | オプション | オプション |
RU | 1RU | 1RU | 1RU |
市場想定価格 | \307,500 | \517,500 | \707,500 |
市場想定価格は為替の変動の可能性もあります。実際の価格は、各パートナーロゴをクリックしてご確認ください。
※Smart Play 6 お値打ち価格キャンペーンは2013年11月23日までの発注分が対象です
シスコがUCSを発表し、販売開始したのは2009年。それから数年しか経過していないが、すでにサーバの最大手の1社に躍り出ている。ネットワーク製品では圧倒的なシェアを誇る同社だが、サーバの世界ではまったく無名な状態からスタートした。それにもかかわらず、ここまでの実績を残せているのには理由がある。
理由の1つは製品自体の革新性だ。UCSは、他社の製品と異なり、仮想化およびクラウドの基盤として利用されることを念頭に置いて設計されている。仮想化やクラウドでは、IPネットワークおよびストレージネットワークとの親和性が特に重要だ。仮想化環境では、仮想マシン単位でさまざまな通信が発生するため、これを適切に分離したり、必要な帯域を確保したりできる、臨機応変な仕組みが必要だからだ。2011年2月の米ガートナーレポートでも、そういった仮想化やクラウドのための新たに必要になるインフラを「ファブリック・コンピューティング」として新たに定義し、その必要性を説いている。また、シスコはファブリック・コンピューティングを中心に沿えたシステムを構築する上で、もっとも力量があり、要求にかなうベンダとして評価されている。
第2の理由は、第1の理由とも関連する。競争力のあるサーバを単体で供給することが重要なのはもちろんだ。だがユーザー組織は、いつでもサーバならサーバだけを欲しいわけではない。仮想化を導入しようという際には、ばらばらなサーバ、ネットワーク、ストレージを、時間を掛けて構成してもらうことではなく、できるだけ早く仮想化基盤一式が欲しいというケースがよくある。
シスコは、これに当初から気づいていた。このため、EMC、ヴイエムウェアと提携して、VCEという別会社を設立、検証、構成済みの統合仮想化インフラパッケージ「Vblock」を提供してきた。それだけでなく、VSPEX、FlexPodの2つのパッケージを通じ、容易に注文でき、即座に使える統合インフラソリューションの選択肢を増やしてきた。
VSPEXはEMCが推進している統合インフラ提供プログラムだ。では、シスコはすでにVCEでEMCのストレージとの組み合わせを実現しているにもかかわらず、別途VSPEXで提携しているのはなぜか。Vblockでは定型的な固定構成である代わりに、VCEという企業が自社製品として販売し、同社がサポートを提供する。一方でVSPEXの場合は、インテグレータが個々の顧客ニーズに合わせて構成を柔軟にカスタマイズできるようになっている。シスコは、EMCとともに、「リファレンスアーキテクチャ」として構成や設定に使える資料を提供し、インテグレータが迅速に、間違いなく顧客の仮想化インフラ基盤を構築できるようにしている。VSPEXに関わるサーバベンダのなかで、シスコはもっとも詳細な参照資料を提供している。
さらにシスコは別途、EMCと並ぶ主要ストレージベンダであるネットアップとも提携して、統合インフラソリューションを展開している。これが「FlexPod」だ。また、中堅・中小企業向けのソリューションとして「ExpressPod」も展開している。こちらはシスコのサーバとネットワーク、ネットアップのストレージの組み合わせで、検証済みの環境を「リファレンスアーキテクチャ」として販売パートナーに提供し、柔軟で確実な仮想化環境の提供を図る取り組みだ。
VSPEXおよびFlexPodでは仮想化関連製品についても、Hyper-V、Xen Desktop、RedHat Enterprise Linuxなど、ヴイエムウェア以外の豊富な選択肢を用意し、さらにSAPをはじめとするアプリケーション稼働の検証を行うなど、幅広いニーズに応えている。
上記の取り組みは、明確な実績となって表れている。米ガートナーが実施した「データセンターハードウェア統合システム」の市場調査(2011年第1四半期から2012年第2四半期の6四半期が対象)で、シスコとネットアップのFlexPodは21%、Vblockは22%であるなど、シスコのUCSを使ったソリューションが4割以上のマーケットシェアを獲得している。
主要ITベンダがこぞって力を入れている統合インフラソリューションのなかで、UCS関連製品がずば抜けた実績を残しているのはなぜか。大きな理由の1つとして、UCS Managerという無償の統合管理ツールで、ハードウェア構成をカタログ化できるため、導入や構成変更が迅速に行えるだけでなく、物理的な配線変更作業がほとんど要らないため、導入後の拡張も容易で迅速に行えるという点が挙げられるだろう。これは他社の製品には、統合インフラソリューションであっても見られない、重要な違いだ。
このように市場で急速に受け入れられてきたUCS。しかし、シスコのサーバは価格が高いとか、複雑だというイメージを持っている人もまだまだ多いようだ。実際のところ、シスコのサーバは高価なものではないし、前述のとおりTCOの低さは、UCSの最大の特徴といっていい。
UCSの良さを広く理解してもらうため、シスコでは「SmartPlay」というキャンペーンを展開している。2013年2月に、新たに開始となったキャンペーンには、特定用途に向けた「ソリューションバンドル」の、キャンペーン価格での提供がある。
まずシスコがネットアップと共同で展開するソリューションとしては、従業員500人未満の企業を対象とした「ExpressPod」を提供している。このための、サーバとネットワークのソリューションバンドル「ExpressPod Small」などがある。もう1つ、従業員500人以上を対象とした「FlexPod Medium」等も、キャンペーン価格で提供されている。
EMCとの共同ソリューションVSPEXでは、「VSPEX M50(VSPEX for Private Cloud with MS Hyper-V)」などのためのサーバとネットワークをキャンペーン価格で提供している。これは仮想マシン50台程度の規模の構成を、EMCのエントリストレージ「EMC VNXe」との組み合わせで即座に使えるようにしたものだ。
これらに加えて、SmartPlayソリューションバンドルには、大容量の内蔵ハードディスクを搭載し、Hadoop(Greenplum MR、MapR、Cloudera)の利用をすぐに始められる「Big Data High Capacity」、および500〜700の仮想デスクトップ展開に必要なサーバとネットワークを提供する「デスクトップ仮想化 for ラックマウントスタートキット」等が用意されている。
上記も魅力的だが、UCSをさらに気軽に試してみたい、あるいは小規模構成で使いたいというユーザーのために、シスコはSmartPlayの一環として、別途ラックマウントサーバのキャンペーンを展開し始めた。対象モデルと販売パートナーは上記のとおりだ。正確な販売価格は各販売パートナー次第。だが、@ITの調査によると、市場想定価格約30万円という価格から、CPUにはインテルXeon ES-2600シリーズ、ネットワークインターフェイスにはI/O仮想化機能を搭載した、本格サーバが手に入るというのは驚きだ。実際の価格は、ぜひ上記の各パートナーロゴのリンク先ページで確認していただきたい。
詳細スペックは下記よりご確認ください。
※Smart Play 6 お値打ち価格キャンペーンは2013年11月23日までの発注分が対象です
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:シスコシステムズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2013年6月12日