企業が仮想化でHyper-Vを積極的に選ぶ、これだけの理由

マイクロソフトの仮想化技術、Windows Server Hyper-Vが、競合他社を上回るペースで国内に広がりつつある。実際に、新規の仮想化導入に加え、競合他社の製品からの乗り換え事例が目立つようになってきた。ではなぜいま、企業は競合他社の製品ではなく、Hyper-Vを積極的に選択するのだろうか。

» 2013年05月13日 10時00分 公開
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 日本の企業の間で、サーバ仮想化やデスクトップ仮想化が本格的に普及し始めている。それとともに急速なペースで浸透してきているのがWindows Serverの仮想化機能Hyper-Vだ。「Hyper-Vが国内シェアナンバーワンを獲得した理由」でも紹介したIDCの仮想化プラットフォーム市場調査によると、国内シェアはHyper-Vがナンバーワンという状況が最近定着しており、競合他社との差は広がりつつある。

Hyper-Vと競合他社の国内マーケットシェアは、広がりつつある

 新規に仮想化を導入する企業、既に仮想化を運用している企業のいずれの間でも、Hyper-Vの採用が広がっている。いま、日本企業は仮想化で、なぜ競合他社の製品ではなく、マイクロソフトのWindows Server Hyper-Vを選択し、あるいは競合他社の製品から移行するのか。ここでは、企業がHyper-Vを選ぶ理由を具体的に紹介したい。

 競合製品ではなくHyper-Vを選択する、あるいはHyper-Vに移行する企業の声は、「導入・運用のハードルが低い」「コスト効率が高い」「Windows OSおよびアプリケーションとの親和性が高い」の3つに大別できる。

1. 導入・運用のハードルが低い

 仮想化は当初、革新的である一方、複雑な技術だった。このため、一部の企業が多大な金銭的リソースや人的リソースを投入して、この技術を使いこなそうとした。しかし最近では技術がこなれてきて、特別なものではなくなってきた。だからこそ普及が加速しているともいえる。

 つまり、仮想化製品はもはや、扱いが難しくて構築や運用のためにトレーニングや実地でのノウハウ獲得が求められるものであってはならない。使いたいと思ったときに即座に導入でき、一般のサーバ運用担当者が、新たな運用・管理ノウハウを取得することなく活用できなければならない。

 Hyper-VはWindows Serverの一機能であり、この機能を有効にするという作業だけで、使い始めることができる。そろそろ仮想化をやってみようと思った瞬間に、専用の製品を別途調達してインストールする作業なしに、即座に使い始めることができる。仮想化はどんな感じで使えるのかを試したいだけの場合も、まったく面倒なく、思う存分試すことができる。

 実運用も、企業内のほとんどのユーザーが慣れ親しんでいるWindowsのツールの使い勝手そのものなので、難しく考える必要はまったくない。特別なトレーニングを受けたり、社外の運用サポートを調達したりといったことは不要だ。

 スキルの高い人たちが社内にいたとしても、運用・管理のインターフェイスは簡単であるに越したことはない。また、仮想化をすでに運用している大企業でも、その利用を拡大する過程で、一般のサーバ管理者が安心して扱えなければならないという考えから、競合他社の製品からHyper-Vへの移行を進めているケースがある。

 このように、導入・運用のハードルが低いという理由で、Hyper-Vの活用を進めている企業には、例えば下記のような例がある。リンクをクリックして、各企業の証言をお読みいただきたい。

2. コスト効率が高い

 第1の項目とも関係するが、仮想化はもはや特別なものではない。サーバ統合によるコスト削減のチャンスであるにもかかわらず、仮想化技術の導入でソフトウェアやハードウェアに多大なコストが掛かるようでは、本末転倒になってしまう可能性すらある。

 Windows Serverの機能であるHyper-Vは、コストゼロで使い始めることができる。しかも、「Hyper-Vが国内シェアナンバーワンを獲得した理由」で紹介したように、Hyper-Vでは競合他社に比べ、集約率が低いといったことはないし、その他の機能も遜色がなくなっている。「安かろう悪かろう」は、仮想化技術にはあてはまらない。

 追加コストが掛からないということは、導入したいときに即座に利用できるという自由度の高さにもつながる。例えば、今年度から社内システムは仮想化環境での運用を基本的な前提とする方針を決めたとしたら、これまで物理環境で運用してきたサーバ機を、メインメモリの増強などを別とすれば、そのまま仮想環境のためのサーバに転用することすら可能だ。

 また、Windows Serverでは、サポート対象となるサーバ機が圧倒的に幅広い。Hyper-Vは前述のようにWindows Serverの一機能であるため、サポート対象となるサーバ機はWindows Serverと同一だ。サーバ機の選択肢の幅広さは、ハードウェアのコストに直結する。

 このように、コスト効率が高いという理由で、Hyper-Vの活用を進めている企業には、例えば下記のような例がある。リンクをクリックして、各企業の証言をお読みいただきたい。

3. Windows OSおよびアプリケーションとの親和性が高い

 Hyper-VはWindows Serverの重要な機能であり、このサーバOSとともに進化してきた。従って、Windows Server、およびその上で動作するアプリケーションとの親和性が非常に高い。これは問題なく動作するというレベルにとどまらない。相互の積極的な連係により、高速化や機能強化を実現している。

 これも「Hyper-Vが国内シェアナンバーワンを獲得した理由」で紹介したが、Windows Server 2012 Hyper-Vにはパフォーマンスを落とさずに集約率を上げることができる「動的メモリ」という機能がある。各Windows Server仮想マシンの需要に応じて物理メモリの割り当てを動的に変更できるため、同一容量のメモリを搭載した1台の物理サーバ上で、より多くの仮想マシンを動かすことができる。

 これは、各仮想マシンのメモリ利用量をリアルタイムで取得し、これに応じてタイムラグなしにHyper-Vが各仮想マシンへのメモリ割り当てを調整できるという、マイクロソフトならではの機能だ。

 また、仮想化のメリットの1つは運用性の改善にあるが、Active Directoryでは1つの問題が指摘されてきた。「USNロールバック問題」と呼ばれるものだ。

 Active Directoryは複数のドメインコントローラ間でデータを定期的に同期しているが、例えばドメインコントローラに障害が発生し、これを仮想マシンのスナップショットから復元しようとすると、データ同期プロセスに不整合が生じてしまう。Windows Server 2012では、Hyper-VとActive Directoryが相互協力し、上記のような場合でも、データを正しく復旧することができる。

 仮想ディスクのフォーマットも改善されている。Windows Server 2012 Hyper-Vでは、これまでのVHDというフォーマットに代えて、VHDXを仮想ディスクのデフォルトフォーマットにした。VHDXでは、最大容量が2TBから64TBに大幅拡張されただけでなく、パフォーマンスも飛躍的に向上した。

 さらに重要なのは、Hyper-Vの場合、Windows ServerおよびWindows 7/8と一体的なサポートが受けられるという点だ。仮想化技術しか持たない競合他社の製品では、当然ながらハイパーバイザとOSの統合的なサポートが受けられない。何らかの障害が発生すると、これは大きな問題になる可能性がある。マイクロソフトの製品で一貫したサポートが受けられるということは、仮想化技術の導入に不安を感じる企業にとって、大きな安心感を与える。

 このように、Windows OSおよびアプリケーションとの親和性が高いという理由で、Hyper-Vの活用を進めている企業には、例えば下記のような例がある。リンクをクリックして、各企業の証言をお読みいただきたい。

どんな企業でも使える「みんなの仮想化」の力

 これまで見てきたように、サーバ仮想化は、もう特別なものであってはならない。効率的で柔軟なITインフラの運用につながる便利な一機能として、だれもが使えるものでなければならない。Windows ServerのHyper-Vは、「導入・運用の負荷が低い」「コスト効率が高い」「Windows OSおよびアプリケーションとの親和性が高い」の3点で、この条件を満たしている。そのことは、数多くのユーザー企業が証言している。

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提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2013年5月26日

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