Windows Server 2003のサポート終了まであと1年余り。多くの企業では、IT基盤の刷新を検討していることでしょう。今やクラウドは、新規システムの基盤、あるいは旧システムからの移行先として有力な選択肢の1つとなりました。しかし、IT環境の全てをクラウドに移行するというのは現実的ではありません。オンプレミスとパブリッククラウドを適材適所に組み合わせて利用する“ハイブリッド環境”こそが、今後のIT環境の主流になるでしょう。
規模の経済からくるコスト優位性、セルフサービスによる素早いシステム展開、伸縮自在なスケールなど、パブリッククラウドの特性を考えれば、これからの企業のIT環境の一部をパブリッククラウドが担うことになるのは間違いありません。
Microsoft Azureの日本データセンターが開設され、東日本と西日本の2つのリージョンを利用できるようになったことは、日本国内におけるパブリッククラウド利用の流れをさらに加速させるでしょう。国内にデータセンターが開設されたことで、ネットワークの遅延や法的要件など、日本企業がMicrosoft Azureを利用する上での懸念事項が解消されたからです。
これからは、オンプレミスのサーバーやプライベートクラウド、パブリッククラウドを適材適所で組み合わせて利用するハイブリッドクラウド環境が主流になるはずです。
一般的にパブリッククラウドやサービスプロバイダーのクラウドでは、セルフサービスで仮想マシンやサービスを展開したり、運用管理のためのWebポータルを提供したりしています。
System Center 2012 R2の「Virtual Machine Manager」で構築したプライベートクラウドでは、System Center 2012 R2の「App Controller」がエンドユーザーに対するポータルを提供します(画面1、画面2)。App Controllerはさらに、Microsoft Azureおよびサービスプロバイダーのクラウドに接続し、ハイブリッドクラウド環境を1つのポータルから利用可能にします。
パブリッククラウドはSLA(Service Level Agreement:サービス品質保証契約)に基づいた高可用性を提供します。しかし、企業側のインターネット接続回線の問題やクラウド上の仮想マシンの内部で動作するOSやアプリケーションの障害、パフォーマンスの問題まではカバーしていません。どちらも、サービスの利用者側がオンプレミスのシステムと同じように管理しなければならないのです。
System Center 2012 R2の「Operations Manager」を使用すると、Microsoft Azure上のサービスをオンプレミスと区別なく管理できることはもとより、Microsoft Azure上の仮想マシン、Azureストレージの正常性やパフォーマンスを詳細に監視することができます(画面3、画面4)。
ハードウェアベンダーとしての統合管理技術をハイブリッドクラウドでも発揮
デルの「Microsoft platform ハイブリッドクラウドソリューション」(以下、ハイブリッドクラウドソリューション)は、グローバルのベストプラクティスと独自のSystem Centerアドオンをベースに構成されたプライベートクラウドと、パブリッククラウドに展開されたリソースの包括的な管理環境を提供する。クラウド導入の検討段階におけるアセスメントからシステム構築まで一貫したサービスの提供が可能であり、その品質と実績はマイクロソフト パートナー オブ ザ イヤー 2013 「Management and Virtualization コンピテンシー アワード」の受賞などで証明されている。
デルは、System Center 2012 R2と連携するデル独自のアドオン群である「DELL OpenManage Integration Suite」により、サーバーやストレージといったハードウェアも包括的に管理できる優れたプライベートクラウドを提供してきたが、更に「App Controller」や「Orchestrator」、「Operations Manager」を活用することで、一元的なリソース管理の幅をパブリッククラウドまで拡張したことが大きな特長となっている。
例えば、「DELL SupportAssist for SCOM」では、プライベートクラウドのハードウェアリソースに万が一の障害が発生した場合でもOperations Manager(SCOM)経由でプロアクティブにデルのテクニカルサポートに通知が行われ、迅速な対応を行うことができる。また、「Orchestrator」によるMicrosoft Azure仮想マシンの管理の自動化や、「App Controller」によるパブリッククラウドへの仮想マシンのオフロードなど、柔軟で包括的なハイブリッドクラウドの管理が実現できる。
デルのハイブリッドクラウドソリューションでは、クラウド導入の検討段階で事前アセスメントサービスを行っていることも特長の1つ。これにより、どのようにクラウド環境をハイブリッド化するかを明確にした上で、クラウドインフラ概要設計サービスで機能や運用上の要件を満たすクラウドシステムのアーキテクチャ策定が支援される。
デル http://www.dell.co.jp/Microsoft_System_Center
オンプレミスからクラウドまで、一貫した高品質なIT基盤を提供
富士通では、パブリッククラウドの「FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure」(以下、A5)、ホステッド(プライベートクラウド)の「FUJITSU Cloud IaaS A5+ for Windows Server」(以下、IaaS A5+)、オンプレミス(プライベートクラウド)の「FUJITSU Integrated System Cloud Ready Blocks」(以下、Cloud Ready Blocks)の3つのクラウドサービス・プロダクトを展開。これらクラウドサービスの統合的な運用管理にSystem Center 2012 R2を採用している。
このうち、Webフロント業務などに向いているのがA5で、Microsoft Azureに富士通独自の付加価値(24時間サポート&監視とミドルウェア提供)が追加されていることが大きな特長。Microsoft Azureならではの拡張性を享受しつつ、富士通による手厚いサポートを受けられる。
データベースサーバーのように高い性能が要求される用途には、IaaS A5+が最適となる。お客様独自のセキュリティポリシーの適用や、社内システムとの専用線での接続といった個別のニーズにも容易に対応。System Center 2012 R2は全ユーザー共通の運用管理基盤として提供されるほか、ユーザーの仮想マシン上で個別に稼働させることもできる。
ユーザー自身が自社のデータセンターに設置するクラウド基盤である、Cloud Ready BlocksにはWindows Server 2012 R2とSystem Center 2012 R2がプリインストールされており、システムを素早く立ち上げることが可能。セキュリティを担保しつつ、クラウドならではの迅速なプロビジョニングを実現できる。
ユーザーの業務や目的別に使い分けて、スモールスタートからの段階的拡張にも応えられる富士通のクラウドは、ハイブリッド/マルチクラウドの統合的な管理環境をSystem Center 2012 R2で実現。それぞれのクラウド間の高い互換性を確保するとともに、シームレスなアプリケーション連携や一元的な監視・管理を可能にしている。また、既存のWindows Server上のアプリケーションや仮想マシンイメージをそのままA5に移行することもできる。
富士通 http://jp.fujitsu.com/solutions/cloud/concept/cloud-integration/hybrid/cloudosnetwork/
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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年6月30日
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