Windows Storage ServerベースのNAS製品「WINAS」シリーズを展開するロジテック。Windows Server 2003のサポート終了対応には、「ファイルサーバーの移行」「バックアップ」「サーバー仮想化」の三つのシナリオを提案する。WINASシリーズは独自の機能と移行に適したソフトウェアを標準搭載し、ファイルサーバーの移行とさらなる利活用を支援する。
「私たちは、古くからWindows ServerベースのNAS(Network Attached Storage)製品を提供してきており、時代のニーズやお客さまの要望を反映して機能を強化してきました」と話すのは、山田真也氏(ロジテックINAソリューションズ株式会社 ビジネスソリューション部 部長)。
スタンダードなWindows Server 2012 R2を搭載した高性能サーバーよりも、ストレージ利用に特化したWindows Storage Server 2012 R2を搭載したNAS製品「WINAS」シリーズの方がコスト面で大きなメリットがあると説明する。
ファイルサーバーを主目的として利用するのであれば、高性能CPUを搭載した高価なサーバーよりも、低消費電力のCPUで安価なNASサーバーの方が運用コストも抑えられるというわけだ(図1)。
また、WINASシリーズが搭載するWindows Storage Server 2012 R2は、CAL(クライアントアクセスライセンス)が不要で利用できることも、コストの削減に大きく貢献する。多くのクライアントがアクセスするようなファイルサーバーであれば、ライセンス料だけでも相当なコストになるからだ。まずは、ライセンスも含めてコスト削減を考えてWINASシリーズを導入し、Windows Server 2012 R2の基本的な機能を確認してから、本格的にWindows Server 2012 R2を導入、活用していくといった段階的な導入方法も考えられる。
Windows Server 2003のファイルサーバーを新たな環境に移行する場合、LinuxベースのNASとは異なり、同じWindows Serverをベースとしていることにより、アクセス権やセキュリティ設定、フォルダー構造をそのまま引き継げること、Windows Serverに対応した市販のセキュリティソフトなどもそのまま利用できる(※)こともWINASシリーズ導入の大きなメリットになる。
(※Windows Storage Server OSのライセンスに合致したソフトウェアのみ)
上記のメリットに加えて、WINASシリーズでは、ディスクを丸ごと暗号化して情報漏えいを防止する機能や、Webブラウザー上で分かりやすく設定できるオリジナルの管理ツールを提供。ファイルサーバーとしての運用する際の不安の払拭や、管理負荷の軽減に努めている。さらに、万が一のトラブルの場合でもシステム領域だけをリカバリして、データ領域を保護する仕組みや、利用しない時間帯にはWINASシリーズの電源をオフにする「スケジュール電源管理機能」も提供している。
「スケジュール電源管理機能は、エコ目的で追加した機能ですが、業務時間外にサーバーの電源をオフにすることで、不正利用や不正アクセスを防止するだけでなく、社員のむだな残業を抑制させるという効果も生まれています。また、本体の稼働時間を減らすことで、結果的にHDDの寿命も延びることになります」と山田氏は話す。
WINASシリーズには、バックアップ環境での利用シナリオもある。例えば、テープバックアップによるバックアップは、容量が少ない、復旧に時間がかかる、テープメディアの入手が困難といった課題がある。大容量のWINASシリーズにバックアップを行えば、データにすぐアクセスできる他、アクセス権情報の維持や複数サーバーへのバックアップも容易。バックアップ環境の柔軟性と利便性を向上させるとともに、大容量化、高速化を実現できる(図2)。
さらに、WINASシリーズにはMicrosoft Azureと連携できるモジュールも搭載されているので、WINASシリーズのデータをさらにMicrosoft Azureにバックアップすることで、低コストでBCP(事業継続性計画)/DR(災害復旧)対策も実現できる。
Windows ServerのHyper-Vで仮想サーバー環境を構築する場合も、WINASシリーズは有効だ。仮想サーバー環境の構築ではストレージのコストが課題となるが、低コストで高い機能を備えるWINASシリーズを利用すれば、コストパフォーマンスの高い仮想サーバー環境を構築できる。また、WINASシリーズはiSCSIを搭載しているので、導入後の容量変更などにも柔軟に対応。仮想サーバー環境のストレージコストを最適化できるとともに、スムーズな運用が実現する(図3)。
WINASシリーズの上位製品には、オレガ社のストレージ管理ツール「VVAULT Professional OEM」を標準搭載している。VVAULT Professional OEMの「Vマイグレーション機能」を利用すれば、旧サーバーから安全で確実なデータを行うための事前診断が行え、アカウント、グループ、共有設定、アクセス権などを簡単に移行することができる。
この「Vマイグレーション機能」は、旧サーバーからのデータ移行のダウンタイムを抑えることが可能で、IT管理者の手間をかけずにバックグラウンドで移行できることも大きなメリットになる。「移行の手間がかからないことは、エンドユーザーだけでなくSIerにとっても訪問回数を少なくすることができ、トータルで移行のためのコストを抑えられることになります」と山田氏は説明する。
「Windows Server 2003のファイルサーバーがあるのなら、ストレージ用途に特化したWindows Storage Server 2012 R2搭載のNASがお勧めです。WINASシリーズは、ファイルの管理に特化したハードウェアや機能を備えたNAS製品です。単純にハードウェアだけでなく、移行の工数や時間を抑えるソリューションも提供しているので、移行手段の一つとしてご検討ください」(山田氏)
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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年11月21日