Windowsの高い開発生産性とネイティブアプリケーションの機能や操作性を実現しつつ、Webアプリケーションと同じようにインターネット経由で高速に利用できるアプリケーション。チェプロのVisual WAOは、こうした利点を持つアプリケーションの開発環境と実行環境を提供するソフトウェアです。
Visual WAOは開発環境としてVisual Studioを採用。これによって高い開発生産性を得られるだけではなく、デベロッパーの従来のスキルを生かすことも、これまでクライアント/サーバー型のアプリケーションとして作られてきた企業内のアプリケーション資産をWeb対応に書き換えることもできます。
Visual WAOで開発したアプリケーションは一般的なWindowsアプリケーションと見かけは同じですが、HTTPで通信できるのでインターネット経由でも動作。しかもアプリケーションの更新と配布を自動的に行う仕組みも備わっており、アプリケーションのバージョンアップは自動的に全てのクライアントに反映されます。
Visual WAOは開発ライセンスと3クライアントライセンスまでが無料で提供されており、すぐに試すことができます。高い開発生産性とWindowsアプリケーションの高度な処理を可能にしつつ、Webの利点を取り込んだVisual WAOの特長を見ていきましょう。
Visual WAOではマイクロソフトの統合ビジュアル開発環境であるVisual Studioを使って開発を行います。多数の画面フォームをコーディングする業務アプリケーションの開発などではWindowsフォームや対応するさまざまなコントロールを用いて高い効率での開発を実現。さらに市場にあるさまざまなWindowsフォーム対応のコントロールなどもそのまま生かすことができます。
Visual WAOの開発ではわずか数行のコードを加えるだけで、業務アプリケーションのWeb対応を迅速に行えます。例えば、次のコードはSQLを実行する例です。strSQLにSQL文を入れます。
mobjWaoSQLSvDBCom.DBExecuteSQL(dts, strSQL)
クライアントとサーバーのデータのやりとりは、以下のようにデータ識別子を指定することで簡単に行えます。
waoc.WaoRead_invokeCentral("DisplayData",arrParam, 0)
このように簡単なコードでサーバーとクライアントのデータの受け渡しやデータベースへのアクセスが記述できます。サーバーからクライアントへのデータプッシュもできて、しかもWebアプリケーションで一般に必要となるセッション管理については、Visual WAOが自動的に管理してくれるため、プログラマーは気にする必要がありません。
従来のクライアント/サーバー型アプリケーションを開発するのと同様の手法、生産性でネイティブアプリケーションの機能、性能を備えたWebアプリケーションが開発できるのです。
Visual WAOで生成されるのはWindowsネイティブアプリケーションそのものですから、実行速度、機能、操作性に関してまったく心配なく業務アプリケーションの実行環境として利用できます。
しかも、あらかじめVisual WAO対応の小さなDLLをクライアントに配置しておくだけで、アプリケーションが自動的にクライアントに配布されます。アプリケーションに変更があった場合でも自動的に変更が反映されるようになっているため、面倒なアプリケーションの再配布も不要です。
利用者はいちいち明示的なアップデートの操作をすることなく、常に最新版のアプリケーションが立ち上がるようになっています。
Visual WAOで開発されたアプリケーションのサーバーサイドには、IISのようなWebサーバーは不要です。アプリケーションサーバー側に組み込んだDLLが、クライアントサイドのアプリケーションとHTTPで通信を行ってくれるため、面倒なWebサーバーのインストールもコンフィグレーションもチューニングも不要。サーバーの性能に依存しますが、数百クライアントまで対応する業務アプリケーションの運用には十分なスケーラビリティを備えています。
またHTTP上の通信もデータを効率良くバイナリ化して送受信しているため、Webアプリケーションとは思えない高速なレスポンスを実現します。
Visual WAOを開発したチェプロ代表取締役社長 福田玲二氏に、開発の経緯やVisual WAOの利点について、説明をうかがいました。
── Visual WAOを開発した経緯やコンセプトについて教えてください。
福田氏 日本から世界に向けて、ソフトウェアの標準機能、それもコアの技術になるようなものを出したいと思っていました。それがこの製品につながっています。
Visual WAOのコンセプトは、Windowsフォームによるクライアント/サーバーシステムをインターネット環境でも使えるようにする、というものです。最初のバージョンは2008年に発表しました。そのときは「建設WAO」というネット対応のERPの機能として組み込んでいました。
そのときの評判が非常に良かったんですね。操作性も反応速度も非常に良かったので、インターネット越しにクライアントとサーバーが動いているというのを信じてくれないほどでした。
建設業以外のお客様からも建設WAOのデモを展示会などで見て、こういう業務アプリケーションを作ってほしいという要望が増えてきました。そこで、これらのテクノロジーを単独で取り出して分かりやすくパッケージにした、というのが今回のVisual WAOです。
── あらためてVisual WAOの利点について、どのように説明されますか?
福田氏 やはり開発コストが小さく開発期間も短くて済むという点が挙げられます。もちろんWebに対応したアプリケーションはJavaでも、あるいはブラウザーを使ってHTMLとJavaScriptなどでも開発できますが、Visual Studioという開発環境でWindowsフォームを使った開発は経営的にも投資額が見えやすかったり、あとから追加の開発や変更がやりやすいといったメリットがあると思います。
Windowsフォームで開発できることにより開発者のスキルをそのまま生かせることや、対応するコンポーネントやツールもそのまま使えることも大きなメリットだと思います。既存のWindowsソフトウェアの資産も生かせるはずです。
しかも開発者にとっては、サーバーからクライアントにデータをプッシュするのも簡単に記述できるため、入力されたデータのエラーチェックをサーバーで行ってエラーを返すといった処理もすぐに実現できます。セッション管理もWAOが自動的にやりますから開発者は気にする必要がありませんし、Webサーバーも不要でWAOのサービスが自動的にサーバー側のロードバランスも行ってくれるので、開発者は面倒なことを考えなくて済みます。
最近はWindowsタブレットも数多く登場してきているので、これらを利用すればそのままモバイル活用にもなるでしょう。Visual WAOで作ったアプリケーションならWebにつながっていればすぐに使えますから。
── 開発ライセンスと3クライアントまで無償で利用できますね。
福田氏 Visual WAOは説明しにくい技術でもあるので、まずはデベロッパーの方に実際に使っていただいて、その良さを感じてもらいたいということもあり、開発環境の無償化に踏み切りました。Visual WAOのWebページから開発キットを無償でダウンロードして利用することができます。
3クライアントまでのライセンスも無償、全ての機能を期限なくお使いいただけます。サンプルアプリケーションも含まれていますので、ぜひ実際に試していただきたいです。
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提供:株式会社チェプロ
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月3日