今まで2003で使っていたアプリを、そのまま2012 R2へ置き換えるにはアプリケーション仮想化で実現

Windows Server 2003で稼働していたアプリケーションを、2012 R2上へそのまま移行できる手段がある。改修を必要としないためスピーディな切り替えが可能だ。Windows Serverアプリケーション移行ツール「AppZero」で、業務アプリケーションのクラウド移行をサポートする。

» 2014年11月27日 10時00分 公開
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アプリケーション仮想化を使ったシステム移行とは

ALT 双日システムズ エンタープライズソリューション本部 ThinApp事業部 技術リーダー 川本政文氏

 さくらインターネットでは、Windows Server 2003からの移行サポート施策の一つとして、グループ会社の双日システムズと連携し、Windows Serverアプリケーション移行ツール「AppZero(アップゼロ)」を活用し、最新のマイクロソフトプラットフォームへの移行を支援している。

 「一般的なファイルサーバーやActive Directoryサーバーの移行とは異なり、サーバーアプリケーションの移行は最低でも半年から1年程度の移行期間が必要になります。ですから、すでに、今すぐ動きださなくては、2015年7月15日のWindows Server 2003のサポート終了には間に合わないということになります」と双日システムズの川本政文氏(エンタープライズソリューション本部 ThinApp事業部 技術リーダー)は説明する。

 サーバーアプリケーションを新たな環境に移行するには、アプリケーションの改修や事前の動作検証などに時間が掛かる上、そのためのコストも必要となるために、いまだにWindows Server 2003からの移行計画すら着手できていない企業も多いという。

 やむを得ず、P2V(Physical to Virtual:物理−仮想化変換)で“延命”するという選択肢もあるが、P2Vでアプリケーションを移行してもWindows Server 2003自体のぜい弱性などの問題は避けることができないため、セキュリティ面で課題と不安を抱えたままの移行となる。

 こうした最新のプラットフォームへの移行で抱えるさまざまな課題(改修の手間とコスト、時間、セキュリティ)を解決し、オンプレミスだけでなくクラウド環境へも簡単に移行できるソリューションとして、双日システムズは米国アップゼロ社のAppZeroを提供している。

 AppZeroは、Windows Serverアプリケーションを丸ごと仮想化して移行するツールである。オンプレミス、クラウドなど任意のさまざまなプラットフォームへの移行を実現し、古いサーバー環境で利用していたアプリケーションを、プログラムコードを書き換えることなく新しい環境で実行できるようになる(図1)。

図1 図1 AppZeroは、オンプレミス、クラウドなど任意のさまざまなプラットフォームへの移行ツールとして有効な手段となる(クリックで拡大します)

 AppZeroによるサーバーアプリケーションの移行は、移行元のサーバーとAppZeroがインストールされた移行先のサーバーを紐付け、アプリケーション本体や依存関係にあるアプリケーション、サービス、関連するレジストリやファイルなどをAppZeroが用意する「Virtual Application Appliance」(以下、VAA)と呼ばれるコンテナーにアプリケーション仮想化技術によりカプセル化して丸ごと移行し、移行先のVAA上でそのままアプリケーションを動作させるという仕組みになる(図2)。

図2 図2 Windows Serverアプリケーションを丸ごとコピー、仮想化して移行する(クリックで拡大します)

 この仕組みにより、オンプレミス、クラウドのどちらにでも容易に移行することができる。移行期間はデータ量やアプリケーションの規模によって異なるが、わずか数時間で移行が完了する場合もあるとのことだ。

 AppZeroは物理・仮想の両方を移行先として利用することができ、最新OSを利用している専用サーバーや、Microsoft Azureや「さくらのクラウド」などのクラウドを移行先として選択することも可能。また、OS全体を移行するP2Vとは異なり、アプリケーションだけを移行するため、比較的素早く移行できる。さらに、Windows Server 2012 R2のサポートも受けられるため、セキュリティ面でも安心できる(表1)。

表1 表1 新しいプラットフォームへアプリケーションを移行する場合の比較(クリックで拡大します)

 「AppZeroを活用すれば、サーバーアプリケーションの移行で課題となるアプリケーション改修のコストや時間、セキュリティリスクなどを心配することなく、オンプレミス、クラウドを含めた新しい環境にシンプルに移行することができます。もちろん、クライアント環境も含め、長年アプリケーションの仮想化に携わってきたノウハウや知識もありますので、移行のサポートも私たちにお任せいただければと思います」(川本氏)

移行後にやるべきこと/クラウド環境へのシステム移行のススメ

 アプリケーション移行後の運用については、VAA上でそのまま動作させ続けることも可能だが、VAAからアプリケーションを取り外し動作させることもでき、最新サーバーOSのパフォーマンスを十分に生かすことができるようになります。最終的にVAAから取り外し正常に動作する確認ができたら、Windows Server 2012 R2上でアプリケーションをそのまま動作させることを推奨すると川本氏は説明を続ける。

 「AppZeroでサーバーアプリケーションをスムーズに移行した後は、次のサポート終了までの時間を気にすることなく、アプリケーションの次期バージョンアップに向けてじっくりと検討ができる。

 また、VAAごと圧縮し一つのファイルにまとめることで、バックアップ用途やクラウドからクラウドに移行することも可能だという。

 さくらインターネットでは、双日システムズとAppZeroの共同検証を行っており、Windows Server 2003環境からWindows Server 2012 R2環境のさくらのクラウドへの移行がスムーズに行えることを確認している。

 さくらのクラウドは、1コア1GB(月額1954円、1時間当たり9円、1日当たり97円)から12コア128GB(月額9万7740円、1時間当たり488円、1日当たり4886円)の幅広いプランがあり、データ転送量による従量課金はなく、自動的に最安料金が適用されることが大きな特長だ。

 「AppZeroによるWindows Serverアプリケーションの移行では、さくらのクラウドを利用することで、難易度が高いクラウド環境への移行も、最適な手段でスムーズに提供できると考えています。移行作業を行う際も、さくらのクラウドは、本番環境だけでなくテスト環境なども柔軟に用意できるため、両社で連携しながらスムーズに作業を進めていくことが可能です」(川本氏)

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提供:さくらインターネット株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月31日

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