大量データを短時間でバックアップでき、RPOが飛躍的に改善でき、バックアップとリストアの双方が容易で、どこにでもリストアできる。そんな夢のようなバックアップ製品なんてあるわけない?
既存のソフトウェアでは、1日1回ファイルサーバを増分バックアップするのに、毎日7.5時間かかっていたものが、20分で済むようになったとしたらどうだろう。しかも、どこへでもリカバリでき、さらにリカバリでは、データが実質的に一瞬で戻り、活用できるようになるとしたら? そしてこうした技術を、安価に利用できるとしたら?
大企業だけではない。中堅・中小企業でも、ファイルデータはどんどん増えている。毎日夜間、業務時間外のバックアップでは、もはや追いつかないという話をよく聞く。バックアップに要する時間の長期化もさることながら、リカバリにかかる時間も長くなってきている。既存のバックアップソフトでは、こうした課題に対応すべく進化が見られる。だが、高コストで複雑な対策になりがちだ。
安く、シンプルに、データ爆発時代におけるファイルデータ保護とリカバリの課題を解決しようとするなら、最終的には既存のバックアップソフトウェアの延長線上の考え方では無理だ。このことに気づきながらお悩みの運用管理者の方には、「CBT」と「継続的増分バックアップ」という2つの技術を備え、「Live Recovery」という目からうろこの機能を搭載する、デル・ソフトウェアの「Rapid Recovery」に注目していただきたい。
Rapid Recoveryは、ファイルのオープンとクローズを繰り返しながらバックアップを行う従来型のバックアップ製品とは、根本的に異なるデータ保護の手法を採用している。これが「CBT(Change Block Tracking)」だ。
Rapid Recoveryは、基本的にはストレージボリュームの複製を取得するソフトウェアだと考えていただければいい。CBTとは、「変更ブロック追跡」を意味し、前回のバックアップ以降、変更されたディスクブロックのみを、バックアップデータに追加する仕組みになっている。このため、初回のバックアップこそ一般的なバックアップ製品とあまり変わらない時間が掛かるが、2回目以降は変更ブロックのみを複製する作業となるため、バックアップ時間は圧倒的に短縮される。これが、冒頭で紹介した7.5時間から20分という大きな変化の理由だ(ちなみに冒頭で述べたのは、ある企業における実際のデータに対し、この企業が従来行ってきたバックアップ手法を適用し、これと同一データにRapid Recoveryを適用した場合とを比較した例)。
また、この製品では、業務時間でファイルサーバが利用されている最中であってもバックアップができる。
冒頭の例では、バックアップ頻度を1日1回とし、従来型のデータコピーソフトウェアと、Rapid Recoveryの、バックアップに掛かる時間を比較している。だが、実はRapid Recoveryには、最短5分間隔で、上記のCBTによるバックアップをとれるようになっている。継続的増分バックアップとは、このことを意味する。
バックアップ間隔が短くなればなるほど、差分の量は減るため、1回のバックアップに掛かる時間は短縮化する。すなわち、冒頭の例では、1日1回のバックアップで20分だったが、15分に1回であれば、例えば平均1分未満という所要時間でデータが守れることになる。
バックアップ間隔を短くできるということは、もう1つのメリットを生む。バックアップでは、RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)が重要な指標になる。RPOは、過去のどの時点のデータをリストアするかという目標値だ。当然ながら、できるだけ直近のデータをリストアしたい。Rapid Recoveryでは、5分単位のバックアップを設定すれば、最悪でも5分前のデータに戻れることになる。
Rapid Recoveryでは、バックアップに斬新な手法を適用している。これだけでも十分価値がある。だが、リカバリはもっとすごい。リカバリ作業を開始した瞬間に、「データが戻る」からだ。
ぜひ下のビデオをご覧いただきたい。一目瞭然で、Rapid Recoveryが一般的なバックアップソフトウェアと根本的に違う理由、そしてこの製品が高速なリカバリを意味する「Rapid Recovery」という名称を与えられている理由が分かるはずだ。
上のビデオでは、データをフォーマットしてしまったファイルサーバのデータパーティションに対し、Rapid Recoveryでリカバリをする様子が示されている。リカバリ作業をスタートした瞬間に、エクスプローラーでデータが見えるようになったことに、驚いた人は多いだろう。
これは非常に興味深い技術で実現されている。すなわち、Rapid Recoveryではリカバリ作業が開始された時点で、いの一番に、対象データボリュームのインデックス情報を復元する。このため、エクスプローラーでは、全データが即時にリストアされたかのように見えることになる。だが、最初に復元されるのはインデックス情報だけだ。実データ(実データブロック)は、リストア先にその後順次復元されていく。
「なんだ、それでは結局リストアが完全に終わるまで待たなければならないではないか、瞬時に戻るというのはまやかしではないか」と考えたあなたは、残念ながら間違っている。Rapid Recoveryでは、復元したインデックス情報を見て、いずれかのファイル名をだれかがクリックした場合、このファイルにひも付いたデータブロックが優先的に復元される。つまり、リストア作業が終わるのを待つ必要は全くない。多少のレスポンスの遅さはあるものの、ユーザーは事実上、インデックス情報が復元された時点で、データも復元されたと考えて利用していただいて問題ない。
運用担当者が実行すべきリストア作業が、恐ろしいほどシンプルであることも、上のビデオでお分かりいただけただろう。CBTと継続的増分バックアップ技術に基づくRapid Recoveryでは、バックアップデータにバージョンとか、フルバックアップデータと差分バックアップデータの合成といった概念はない。データの復元先を指定し、スライダーで復元したい日時を選択すればいい。作業は数クリックで済んでしまう。バックアップやデータ管理についての知識は不要だ。
Rapid Recoveryによるリカバリで、もう1点注目していただきたいことがある。リカバリ先(復元先)の柔軟性だ。まず、任意の物理サーバのデータディスクドライブなどに復元できる。バックアップ対象サーバとはハードウェア構成が異なるマシンであってもかまわない。また、仮想マシンの仮想ディスクをリカバリ先として指定することが可能になっている。
さらに面白いのは、Rapid Recoveryにおけるバックアップ先として、仮想マシンの仮想ディスクを指定できることだ。この場合、仮想ディスクに変更データが逐次更新されていく。従って、リストア作業は全く必要ない。バックデータをそのまま使うため、仮想マシンを起動するだけで、データが即時に利用できるようになる。これは、災害対策のためにも活用したい機能だ。
以上をまとめると、大量データを短時間でバックアップでき、RPOが飛躍的に改善でき、バックアップとリストアの双方が容易で、どこにでもリストアできる。こうした夢のような機能を低コストで利用できる。これが革新的な技術に基づく「バックアップでないバックアップ」ソフトウェア、Rapid Recoveryの威力だ。
上記のように、Rapid Recoveryはいいことずくめの製品だ。だが、バックアップ対象としては、ファイルサーバのデータが最適だ。一方、データベースなどで、きめ細かなバックアップ/リストアが必要など、従来型のバックアップをしたいケースもある。
デル・ソフトウェアでは、従来型バックアップソフトウェアを使いたいが、バックアップにかかわる課題を解決したい人たちのために、同社の製品「NetVault Backup」を進化させている。
NetVault Backupは、バックアップ対象のデータソースにおける重複除外が行える機能を備える。通常、重複除外は、バックアップ先のストレージが備える機能。蓄積するバックアップデータを「減量」することで、バックアップストレージの容量利用を効率化できる。
データソースにおける重複除外とは、バックアップ対象のデータと、既にバックアップされたデータとの間で、重複を見つけ、これを排除する機能。同機能により、毎回フルバックアップを実施したとしても、バックアップに掛かる時間は大幅に短縮し、バックアップのためのネットワーク通信の量も大きく減る。
同機能は、特に低速なWAN回線を経由したバックアップなどで、効果を発揮する。
バックアップなど、だれもできるだけ考えたくはない。それなのに、バックアップ時間などの課題は深刻化するばかりだ。これを解決するには、従来型のバックアップ製品を大きく進化させるか、それとも刷新するしかない。
デル・ソフトウェアは、進化を望む人たちにはNetVault Backup、刷新を望む人たちにはRapid Recoveryと、中堅・中小企業のニーズに応える包括的な解決策を提供している。どちらの製品も、デル・ソフトウェアが企業ITで最も重要だと考えるシンプル化と、それによる運用作業の低コスト化を念頭に開発されている。
適材適所で進化と刷新を使い分け、バックアップに関する悩みとおさらばしてほしい。
※Rapid Recoveryは、AppAssureとして知られたソフトウェアの後継ブランドです。これについて詳しくは、2016年6月13日のデル・ソフトウェアによる発表をご覧ください。
ファイルサーバのバックアップが終わらない…。バックアップ用のストレージ容量がひっ迫している…。多くの企業が抱えているバックアップの課題。異なる新しい技術を利用して解決するためのデル・ソフトウェアの2つのアプローチとは?※キーマンズネットのサイトに移動します
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提供:デル・ソフトウェア株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年6月30日
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