文系ど真ん中、“人形”専攻の新卒営業がIoTで「プログラミング」してみたらIoTビジネスを検討中の企画担当者、IT担当者の方、必見です!!

ナオキは文系出身ながら、アイティメディアというITど真ん中の会社に就職したばかり。でも担当したの配属は営業部だったので安心していたら、@IT編集部から下った指令は「IBM BluemixのWatson IoT Platformを使って、IoTプログラミングを体験してきて」。IT好きなビジネス企業の施設管理担当者や運営企画担当者、または、企画部門とよくやりとりをするIT部門の方、必見です。

» 2016年07月22日 10時00分 公開
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「崖から落とす方式」にもほどがありますよね!?

編集部 BluemixのWatson IoT Platformを使って、IoTプログラミングを体験してきて。

ナオキ ……スミマセン、意味が分かりません。

編集部 いいからいいから、すごく簡単な上に、日本アイ・ビー・エムさんの、その筋の“プロ”に直接教えてもらえる良い機会。頑張ってね!

ナオキ できればヒントを……。

編集部 大学で何を専攻してた?

ナオキ 人形の表情とか、感情とか……。

編集部 じゃあ、それを生かして。

ナオキ ですから意味が分かりません。

 ナオキは不安を抱えながら、東京・箱崎の日本アイ・ビー・エム本社に向かった。そこには、その筋の“プロ”、IoTアーキテクトの鈴木徹氏がにこやかに笑っていた。

日本アイ・ビー・エム Internet of Things Watson IoT TS&S IoT Technical Lead 鈴木徹氏(左)と新人営業ナオキ(右)

鈴木氏 今日は、よろしくお願いします。ところで、IoTって分かりますか?

ナオキ 話題になってるのは知っていますが……。

鈴木氏 じゃあ、今日はこれだけ覚えていって。これが“IoT”なんだ。

鈴木氏は赤い色をした小さな「箱」を取り出した

鈴木氏 これはTI(テキサス・インスツルメンツ)製のセンサータグ『CC2650』というもの。このデバイスは、小さいけれども温度や湿度を測ったり、動かしたときの加速度や向きを測ったりすることができるんだ。今日はこれを使って、ちょっとしたプログラミングをしてみよう。

ナオキ ボク、文系なのでプログラミングは全く知らないのですが……。

鈴木氏 大丈夫。むしろ文系の方が合ってるんだよ。

ナオキ えっ、どういうことですか?

鈴木氏 それは一緒に学んでいけば、すぐに分かりますよ。

えっ、これだけ?――最初のIoTアプリを作成してみよう

鈴木氏 ではまず、Bluemixのアカウントを取得し、Watson IoT Platformを作る準備をしよう。これは既に記事としてまとめてあるから、この通りに処理してみて。

ナオキ はい、Bluemixのアカウント取得は予習としてやっておきました。

鈴木氏 素晴らしい! では、Node-REDを開いてみよう。

ナオキ 何か図のようなものが出てきました。

Node-REDの画面

鈴木氏 実はこれが“プログラミング”の画面なんだ。既に処理の部品が書かれているね。ここに、さっきのセンサータグ用の部品を当てはめていくことになる。

 でも、その前にセンサータグがどういったデータを取得するか、確認しておこう。センサータグはBluetoothを通じ、ナオキのスマートフォンからインターネットにつながっている。センサータグを動かしたり、ひっくり返したりしてごらん。

スマートフォンの「CC2650」用アプリの画面に変化が

ナオキ あっ、アプリの数値が変わりましたね。

鈴木氏 センサータグはいろんなデータをリアルタイムに取っているんだ。では、その情報をWatson IoT Platformに接続してみよう。

鈴木氏 Node-REDの画面の左端の青い「IBM IoT App In」の部品に、このセンサータグのデバイスIDを入れる。そうすると、センサータグの情報がスマホを通じて、クラウド上にあるWatson IoT Platformにつながるんだ。保存したら右上の赤い「Deploy」ボタンを押してごらん。

デバイスIDを入力

ナオキ 右側にずらずらっと英語が流れました。

鈴木氏 これはデバッグログ。よーく見ると、湿度(Humidity)を表す数字がないかい?

ナオキ あっ、60という数字がありますね。

鈴木氏 じゃあ、このセンサータグに息を吹きかけてごらん。

ナオキ 

ナオキが息を吹きかけると……
デバッグログに表示されている数値が87.05、88.12、88.61、89.00と変わった

ナオキ すごい!!

鈴木氏 そう、これが“IoT”なんだ。

ナオキ えっ、これだけですか?

鈴木氏 そう、これだけ。例えば、このセンサータグを工場の機械に付けてみよう。そうすると、工場内の温度管理や湿度管理、振動などをチェックできる。それだけじゃないよ。例えば、このセンサータグを“おばあちゃん”に付けたらどうなるかな? おばあちゃんが普段と違う動きをしていたり、あり得ないほど高速に動いていたりしたら変だよね。

 IoTは、そういうリアルタイムの情報を取得し、処理ができるんだ。まずは値を取るところ、それがスタート地点なんだよ。

センサーデータを表示するアプリは公開されるので、サインアップしなくても誰でもデータの値を確認できる

これは、さすがに難しいですよね――Watsonにしゃべらせてみよう

ナオキ でも、テキストが流れるだけでは分かりにくいですね。

鈴木氏 確かにそうだね。では、次は湿度がある一定の値を超えたら「何か起きたよ!」って人間に知らせるようにしよう。

ナオキ どうやるんですか?

鈴木氏 これも、プログラミングが必要。ただし、ナオキの考えているような、難しい「プログラミング」じゃない。お絵かきみたいなもんだね」

鈴木氏は、Node-REDの画面を開き、そこに書かれているフローチャートの部品に数値を書き込む作業をナオキに教えていく。既に存在しているフローチャートは「ある一定のしきい値を超えるとワーニングを表示する」というものだ

鈴木氏 では、湿度が80%を超えたら、人間に知らせる仕組みを作ろう。どういうのが一番良いと思う?

ナオキ うーん、やっぱり声を掛けてくれるのが一番ですかね……。

鈴木氏 そうだね。じゃあ、ワトソンくんに頑張ってもらおう。

ナオキ できるんですか! そしてワトソンくんって誰ですか?

鈴木氏 それはもちろん、IBMが開発したコグニティブテクノロジー「Watson」だよ。Watson IoT Platformはその名の通り、Watsonへの橋渡しをするさまざまなパーツが用意されている。Node-REDにフローチャートの部品を配置し、それを組み合わせるだけで、Watsonの強力なテクノロジーを簡単に使えるんだ。

Watsonの「Text to Speech」を選択

ナオキ これは、さすがに難しいですよね……。

鈴木氏 いや、もうワトソンにしゃべらせる仕組みを作ってる人がいる。ボクなんだけどね。だから、ボクが作ったのを“コピペ”すればいい。もはや必要なのはプログラミング力じゃなくて必要なものを探す・選ぶ“目利き力”なんだ。再利用できるものは積極的に再利用すべし!

コピペした結果、「Text to Speech」の部品などがNode-RED上に表示された

ナオキ わ、これがワトソンにしゃべらせる部品ですね。じゃあ、もしかしたらさっきの湿度の情報を線でつなぐとできたりするんですか?

鈴木氏 そう! じゃあ、つないだら音声を出すためのページをWebブラウザで開いておいて、またこのセンサータグに息を吹き掛けてごらん。

ナオキは息を吹きかける……。すると、ブラウザからワトソンによる音声合成で湿度を示す音声が聞こえてくる! ナオキは思わず叫ぶ「やった!」

鈴木氏 良くできました! ワトソンにしゃべらせるだけじゃなく、TwitterなどのSNSに反応を返したり、電話やSMSを送ったりもできる。さらにIoTと組み合わせて、掛けているメガネを光らせて知らせるなんてことだってできるんだ。

 IoTはデータを取ること、それを人間に知らせるところまでが重要なんだね。これが“もの”のインターネット、IoTなんだ。

IoTでキミは何をしたい?――楽しみながらPoCを行える環境を試してみよう

ナオキ 意外と面白くて、びっくりしました。

鈴木氏 ナオキはIoTを学んだ! じゃあ、IoTでナオキは何をしたい?

ナオキ うーん、自分は大学で人形について学んでたんです。もし人形の関節にセンサータグが付いていて、人形を動かすとクラウドが『それは美しい』とか『アートを感じる』とか出てくれると面白いかもしれませんね。

鈴木氏 そう! それこそがIoTとクラウド、そしてWatsonの活躍できる場なんだ。

 IoTは、あくまで「データを取る」ということ。データをリアルタイムに、継続的に取るのが得意なんだ。そして人間的で、感情的なところ、勘、経験、度胸が必要な“ワクワクする”部分は、コグニティブテクノロジーのWatsonが得意。IoTというリアルワールドにつながるツールと、Watsonのコグニティブテクノロジーがあれば、世界にいろんな価値を提供できるはず。

 ナオキのその夢も、きっとWatson IoT Platformで実現できる。ナオキのような文系的な考えこそ、いま必要なものなんだ。

ナオキ 何だか自信が出てきました。面白いですね!

鈴木氏 IT好きなビジネス企業の施設管理担当者や運営企画担当者、または、企画部門とよくやりとりをするIT部門の方は、どんどん面白がってください。

 Watson IoT Platformを使えば、プログラムを本格的にがりがり書いて開発しなくても、センサーを使ってモノの動きを可視化したり、楽しみながらPoC(Proof of Concept:概念実証)を行ってビジネスゴールを達成するためのチャンス(データモデル)を探したりすることができます。

 興味を持った方は、Watson IoT Platform30日間無料トライアルに申し込んで、もっと深く学んでみてはいかがでしょうか。

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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年8月25日

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