「取りあえずデータを蓄積」は誤り――ビジネスの拡大を実現する「360度データ管理」とはデータ管理の「真実」と「誤解」

データは保護から管理する時代へ。2017年9月に米国ラスベガスで開催された「Veritas Vision 2017」では、デジタル変革へ向かう次世代データ管理の方向性が示された。2017年12月1日開催の「Veritas Vision Solution Day - Tokyo」では、新しいソリューションがより詳しく紹介される。注目のイベントの見どころを聞いた。

» 2017年11月13日 10時00分 公開
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 企業のデータが爆発的に増大し続ける中、昨今では、ビッグデータやIoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)の活用といったトレンドに伴い、「取りあえずデータを蓄積」して、後で活用を考えることが1つの傾向として見受けられる。しかし、「膨大なデータをとにかく蓄積、保管していく」というアプローチの背景には、データ管理に対する誤った認識がある。

 例えば、「保管したデータが失われることはない」「データは全て保管しておくべき」「データの保管・保護にコストはかからない」「クラウドに預けたデータは常に保護されている」といった誤解だ。そして、この誤解が結果として、保有コストの上昇や運用負荷の増大、データの分断化、ダークデータの肥大化など、データ管理に関するさまざまな課題を引き起こすことになる。

Veritas Technologies エグゼクティブバイスプレジデント兼CPO(最高製品責任者)のMike Palmer氏

 「あらゆる角度から見極めて、真実を理解すべきだ」と語るのは、「360度データ管理」をコンセプトとしたデータ管理ソリューションを提案しているベリタステクノロジーズ(以下、ベリタス)のエグゼクティブバイスプレジデント兼CPO(最高製品責任者)を務めるMike Palmer氏だ。

 「企業は、保有しているデータの価値をきちんと理解しておくべきだ。価値のないデータは、保有していても意味がない。データの保有にはコストがかかり、管理するには負荷がかかる。データを活用するなら、活用によって生まれる価値と対価について理解しておくべきだ」

 さらに企業は、保有するデータの種類や重要性、活用頻度を理解することは重要だ。なぜなら、それによって、データの保護と保有方法が変わってくる可能性があるからだ。Palmer氏は、360度データ管理について、次のように説明する。

 「360度データ管理とは、データ管理に関する課題を全方位的に解決するという考え方から生まれたコンセプトだ。そこでは、『データの保護・活用』から『データの可視化』『データ/アプリの移行性』『ストレージ最適化』『事業継続性』『コンプライアンス対策』まで、データ管理に必要な全てをそろえている」

ベリタスの「360度データ管理」

 さらにPalmer氏は360度データ管理の狙いについて次のように述べる。

 「このポートフォリオは、バックアップ製品『Veritas NetBackup』を中核にデータ管理分野で幅広いソリューションをそろえてきたベリタスだからこそ実現できた。ベリタスは、1つの価格体系でデータ保護だけでなく、完璧なデータ管理ができる統合的なソリューションを提供することで、顧客が求める多種多様なデータ管理ニーズに応えていく」

ポイントは「シェアリングエコノミー」――Veritas Vision 2017

 ベリタスは、360度データ管理に関する最新情報を日本の顧客に届けるべく、2017年12月1日には「Veritas Vision Solution Day - Tokyo」を虎ノ門ヒルズフォーラムで開催する。これは、2017年9月17〜20日の3日間、米国ラスベガスで開催された年次イベント「Veritas Vision 2017」を受けたもので、そこで発表された新たなデータ管理ソリューションの数々およびデジタル改革のその先へ続くベリタスのロードマップを、改めて日本のコミュニティーメンバーに向けて紹介していくイベントだ。

「Veritas Vision 2017」の様子

 では、ラスベガスのVeritas Vision 2017で発表された注目のトピックスをピックアップして見てみよう。今回のイベントでは、「マルチクラウド管理」「データ保護の最先端」「SDS(Software-Defined Storage)」「コンプライアンス対策」の4つをテーマとし、64のブレークアウトセッション、48のハンズオンラボを実施。その中で、ベリタスが目指すデータ管理ソリューションのビジョンとして掲げたのが「シェアリングエコノミー」だ。

 シェアリングエコノミーとは、すでに存在する資産を本来取得された目的と異なる“2次的な目的”に活用して生まれる経済効果のことをいう。例えば、UberやAirbnbなどでは、個人で保有しているものを別の目的で使用できる資源として活用している。

 「今日、このシェアリングエコノミーの拡大は、世界経済全体の成長の重要な要素となりつつある。企業のデータも、UberやAirbnbと同様に“2次的な目的”として利用し、新たなビジネスの創出につなげることができる。しかし、データを蓄積・保管していくだけでは、活用には至らず、シェアリングエコノミーを実現することはできない。保管されたデータの内容を把握して、必要に応じて活用可能な状態にしておくことが重要になる」

 そして、この企業データのシェアリングエコノミーの実現を手助けするのが360度データ管理のアプローチだ。Veritas Vision 2017では、この360度データ管理を実現する製品のアップデートとポートフォリオが披露された。

 特に重要だったのは、「データ保護・活用」分野におけるバックアップ製品の最新バージョン「Veritas NetBackup 8.1」の発表だ。ストレージのスナップショットを保護管理する製品「Veritas Cloud Point」も新たにリリースされた。

 一方「事業継続性」の分野では、「Veritas Resiliency Platform」の最新版(3.0)を発表。Microsoft Azureへの対応を加え、VMware/Hyper-VからAmazon Web Services、Microsoft Azureへの双方向マイグレーションを可能にした。

 「データ可視化」分野では、さまざまな種類のデータがどこにあるのかを可視化するツール「Veritas Information Map」の機能を拡張して、ベリタス製品のデータの他、クラウドやオンプレミスのストレージ、メールサーバ、DBサーバなど全てを可視化できるようになった。

 360度データ管理の革新的な進化の中で見逃してはいけないのが、「インテリジェント・コア」だ。インテリジェント・コアとは、新たな360度データ管理の製品ポートフォリオの中核を担う技術の集まりを指す。その中には、機械学習技術や、視認性、操作性を向上させるUX(ユーザーエクスペリエンス)技術が含まれ、全ての製品・サービスにインテリジェンスを組み込んでいく予定だ。これにより、管理対象の検出やデータの分類、ポリシーベースの運用など全てを自動化していくという。ラスベガスのVeritas Vision 2017では、これら新しい技術を搭載したインタフェースのデモンストレーションも披露された。

間もなく搭載が開始されるというNetBackupの新しいインタフェース。機械学習を取り入れた自動化機能(右)やスマホ対応(左)が導入される。

 「従来、企業にはシステム管理者、データベース管理者しかいなかったが、現在では、プラットフォームやクラウドにも管理者が必要になっている。新しい技術が生まれれば、それらを管理する役割も生まれるだろう。今後、どんな役割の管理者が生まれても、それぞれの求めに応じて、より柔軟で使いやすい環境を実現できるように、新たなインテリジェンス、UXを提供していく。今日のベリタスには、その実現力がある。ベリタスが、創業から30年以上にわたり成長し続けられた背景には、パートナーの支えとともに、顧客に対するコミットメントと確実な実行があったからだ。ベリタスは、これからの経済に必要なより高度な要件に応えられるよう、最新のインテリジェンスを全ての製品・サービスに組み込むことをコミットし、確実に実行していく」

日本では何が発表される?――Veritas Vision Solution Day - Tokyo

 Veritas Vision 2017で発表されたこれらの製品・サービスが順次市場に登場し、「360度データ管理」が具現化しつつある中、いよいよ12月1日には日本でVeritas Vision Solution Day - Tokyoが開催される。そこではさらに詳しく、最新の製品やサービスの情報が得られるという。

 Veritas Vision Solution Day - Tokyoでは、Veritas Vision 2017の発表内容を踏まえ、データ管理に関する以下4つのテーマが設定されている。

  • MDP――変革後のデータ保護
  • MCA――マルチクラウドへの対応
  • RMC――情報ガバナンスとコンプライアンス対応
  • SDS――ソフトウェアデファインドストレージ

 基調講演には、Veritas Technologies プロダクトマネジメント担当・バイスプレジデントのデビッド・ノイ氏が登壇。デジタル変革を目指す企業が次に必要とする、数々のデータ管理ソリューションを紹介する予定だ。午後のセッションでは、データ管理に関する4つのテーマに沿って、さまざまなトラックを用意している。またブース展示では、「360度データ管理」を実現する最新の製品・サービスを実際に体感できる他、パートナー企業のソリューションにも触れることができるという。

 「Veritas Vision 2017では、ベリタスが再びデータ管理分野におけるイノベーターになったことを明確に示すことができた。Veritas Vision Solution Day - Tokyoでは、360度データ管理のビジョンやロードマップ、新たな製品ポートフォリオを、日本の顧客に向けた目線で、より詳しく紹介していく。各セッションでは、データのバックアップ担当者だけでなく、データ管理やデータ活用に関わる全ての人に役立つ情報が満載なので、ぜひ足を運んでほしい。そして、このイベントを通じて、当社が日本市場に対して高い関心を持ち、投資を継続していることを実感してほしい」

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提供:ベリタステクノロジーズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年11月30日

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