“クラウドファースト”が当たり前になった今、クラウドの導入・移行コストを半分にできる理由クラウドに最適な運用管理を実現したい企業にお勧め

デジタルトランスフォーメーションのトレンドが進展する中、ビジネスを支えるインフラに一層のスピードと柔軟性が求められている今、クラウドはもはや不可欠なものになっている。にもかかわらず企業総数から見れば、いまだにその大半が移行に乗り出せていないのが現実だ。そこで本稿では、独自の新サービス「運用共通プラットフォーム」を立ち上げ、クラウドの導入・移行コストを半分にでき、誰もがすぐに活用できる完全標準化されたテンプレートサービスとして提供を始めたJMASに、クラウド移行の現実解を聞いた。

» 2017年11月15日 10時00分 公開
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【編集長】内野の視点

デジタルトランスフォーメーションのトレンドが進展し、ビジネスを支えるインフラに一層のスピードと柔軟性が求められている今、クラウドはもはや不可欠なものになっています。特に昨今は「これから作るシステム」の基盤としてではなく、「既存システムの移行先」としてのクラウドが注目を集め、金融をはじめ各業種でシステムのモダナイゼーションが進んでいます。にもかかわらず企業総数から見れば、いまだにその大半が移行に乗り出せていないのが現実です。

その原因は、移行に伴うシステムの再設計、アプリケーションの改修、運用スタイルの変化など、システムと運用、ともに“クラウドに合わせる”必要があることです。以前はセキュリティなどを懸念する向きが目立ちましたが、そうした不安がある程度解消された現在は、むしろ“クラウド特有の流儀”を迫られることが、移行のハードルとなっているといえるでしょう。ではジェーエムエーシステムズ(以下、JMAS)はこうした課題にどのような解を用意しているのでしょうか。多くの企業が切望しているクラウド移行の現実解を、JMASへのインタービューで探ります。

“クラウドファースト”が飾り言葉ではなくなった

 社内ITサービスの一部をオンプレミスからクラウドへ移行する企業は着実に増えている。これまでは、特にインフラ構築や運用にかかるコストを抑えたいスタートアップやテスト環境で利用されることが多かったが、システム構成や規模を柔軟に変更できる自由度の高さから、クラウドと一歩距離を置いていた企業も、本番環境での導入に向けて本腰を入れている。そして、この傾向は金融業でも加速していると、JMASの箱田浩之氏は明かす。同社は金融機関の運用基盤において、設計、構築、保守で豊富な実績を持っており、ここ数年で特に実感しているという。

ジェーエムエーシステムズ ビジネスソリューション部 部長 箱田浩之氏

 「もちろん、個人情報や機密性の高いデータなどクラウド利用をちゅうちょするシーンがないわけではない。ですが、ほとんどのシーンにおいてはクラウドへの移行に積極的です。この1、2年で“クラウドファースト”は飾り言葉ではなくなり、大手メガバンク含む金融機関や製造業でも現行システム更改や新システムにおいてクラウドを選択肢の1つとして検討している状況と考えています」

 では、クラウド移行は簡単かというと、現状は課題が多い。クラウド事業者はOS未満のインフラ面で責任を持つが、OS以上はユーザー側が担保しなければならない。そのため、データのバックアップやアーカイブ、監視、ログ管理などによる事業継続性の維持と、事故が発生した場合のトレーサビリティーの確保をユーザー側で考え、作り込む必要がある。当然ながら、要件定義からITポリシーに落とし込んで実装するという作業まで発生するため、コストも工数もそれなりにかかってくる。クラウド移行には想定していたよりも時間がかかり、それに応じて初期および運用コストも膨らむ。

運用共通プラットフォームサービスの3つの魅力

 こうした悩みを解消し、よりスムーズなクラウド移行を支援するのがJMASの「運用共通プラットフォームサービス」だ。

 運用共通プラットフォームサービスは、バックアップ、監視、ログ管理、アカウント管理、ジョブ管理、開発環境などのシステム運用共通基盤をAWSマネージドサービスで実装し、迅速かつ安価なAWSのクラウドネイティブ環境を構築するサービスだ。

 同サービスの魅力は、大きく3つある。

IPAの「非機能要求グレード」に基づいてシステムを移行できる

 1つは、情報処理推進機構(IPA)が公開する「非機能要求グレード」に基づいてシステムを移行できる点だ。非機能要求グレードは、非機能要件で受注側と発注側の認識や意図の行き違いをなくすための安全性指針だ。重要な項目を詳細に分類し、“ズレ”を排除する。同社では、この非機能要求グレードを網羅した「要件定義テンプレート」をベースにしたヒアリングを通じて顧客のシステム構成やシステム統制のポリシーを洗い出し、ムダがなく最適化された環境を構築する。

標準的な運用要件機能を網羅した「運用基盤テンプレート」で、基盤構築を迅速化

 そして特筆すべき2つ目は、標準的な運用要件機能を網羅した「運用基盤テンプレート」の活用だ。バックアップ、監視、ログ管理、アカウント管理、ジョブ管理などの運用管理機能に関する要件のテンプレートを用意することで、基盤構築を迅速化し、スムーズな移行を実現する。もちろん、独自要件をアドオンすることも可能だ。移行負担は大幅に軽減される。

運用基盤テンプレートの各種項目

 「テンプレートの項目では、例えば、基盤構築やアプリケーション開発におけるリリース管理など、実装要件から漏れがちなグレーゾーンも丁寧にくみ上げられるよう意識しました」と、本サービスの開発を統括する同社の浅野信次氏は説明する。

ジェーエムエーシステムズ ビジネスソリューション部 インフラソリューショングループ チーフシステムエンジニア 浅野信次氏

 テンプレート化について箱田氏は次のように付け加える。「クラウドが成熟化し、JMASのクラウド事業が成長する過程で必ず出さなければならないサービスになると思いました。多くのベンダーは、同様のことをコンサルティングサービスの一環で実施していますが、誰もがすぐに活用できる完全標準化されたテンプレートサービスとして提供するのはJMASだけだと自負しています

 金融業界の運用基盤の設計や構築、保守に長年携わってきた同社はIT統制ポリシーの検討や実装経験が豊富だ。2013年から開始したAWS導入サービスにおいて基幹システム構築の実績も多い。「金融系システムの厳しい法令順守要件で“もまれた”実績とAWSのノウハウを掛け合わせて、テンプレートとして凝縮したのが本サービスの強みの1つです」(浅野氏)

クラウドネイティブな運用基盤が構築できる

ジェーエムエーシステムズ ビジネスソリューション部 インフラソリューショングループ 統括マネジャー アドバイザリーシステムアナリスト 島田明氏

 3つ目は、クラウドネイティブな運用基盤が構築できる点だ。同サービスでは、AWSでバックアップ、監視、ログ管理、アカウント管理といった運用の基本機能を実現するために、新たにソフトウェアや仮想サーバを用意、設計しない。AWS CloudFormationやAWS CloudWatch、AWS LambdaといったAWSマネージドサービスを使って実装する。このため、初期コストや運用コストの削減メリットが大きく、迅速な移行も実現できる。

 AWSをはじめとするクラウド最適活用サービスを統括する同社の島田明氏は次のように補足する。「基本機能だけではなく、AWSでのCI(Continuous Integration)/CD(Continuous Delivery)やテスト自動化をサポートする開発環境も整えることができます。Amazon CodeCommit、AWS CodeBuild、AWS CodeDeployに加え、OSS(オープンソースソフトウェア)のツールと組み合わせることでAWS環境のメリットを最大限に享受できるわけです」

他サービスとの組み合わせでクラウドのメリットをフル活用

 運用共通プラットフォームサービスは、同社のクラウド最適活用サービス「JMAS Cloud Optimum Service(J-COS) for AWS」のサービス群の1つとして提供される。J-COS for AWSの他サービスと組み合わせて、トータルでクラウド活用の最適化を図ることも可能だ。

JMAS Cloud Optimum Service(J-COS) for AWSの6つのサービス

 「J-COS for AWSは、コンサルティングから構築、運用、決済代行までクラウド活用を最適化する全てのサービスをワンストップで提供できます。最初にこのJ-COS for AWSでAWS上に土台をきっちり作ってしまえば、あとはアプリケーションによるビジネスの効率化や付加価値創出に専念することが可能になり、クラウドメリットを最大限に活用していただけます。また、弊社が提供するアプリケーション開発サービス*で業務システム、モバイルアプリケーション、IoTサービスなどを活用いただくケースも多く、このクラウド基盤からアプリケーション開発までを一貫してご提供する点を評価、採用いただくことが多いです」(浅野氏)

*記事「みずほ銀行、日本マイクロソフト、クリナップ、アイセイ薬局、鉄道:デジタルトランスフォーメーションを加速する新しいモバイル向けシステム開発への挑戦」参照

 また、2017年9月からECサイト構築サービスも提供開始しており、エスキュービズムのECサイト構築パッケージ「Orange EC」とAWSを組み合わせることもできる。

AWSクラウドへの移行コストを半分にできる

 では、実際に運用共通プラットフォームサービスを利用する場合、費用はどれぐらいになるのだろうか。

 島田氏は例として、同サービス提供前に担当したAWS運用基盤構築事例を紹介した。その企業ではオンプレミスの共通基盤とは別にクラウドと疎結合で非機能要件を移行したいと考えていた。「クラウドの特性の説明、要件や利用サービスの決定、Amazon EC2やAmazon RDS、Webサーバ、アプリケーションサーバを使ったリリース管理を含めた設計および構築、セキュアな接続の実施と運用への落とし込みなど、全工程で6カ月ほどかかりました。工数では17〜20人月程度でした。お客さまは『クラウドは安価なイメージだったが、初めてのクラウド利用で非機能設計をしっかりと実施するとオンプレミスと大差ないのでは』と漏らしていました」

 これが運用共通プラットフォームサービスを利用した場合、2カ月程度で5〜6人月にまで抑えられるという。ユーザーサイドの基本的なクラウドの理解が進んでいれば、さらなる短縮も可能だ。クラウドにおける非機能要件の基本の物差しを提示することで、何が足りて何が足りないのか顧客が判断しやすくなり、次の実装ステップにすんなりと移れるのは大きい。

クラウドへの移行コストを半分にできる

 「特に、非機能要件はITスキルとともにクラウドの理解も必要となり、初めてクラウドを利用するユーザーにはハードルが高い場合が多い。本サービスでは非機能要件をテンプレートベースで確認の上、必要最低限な機能をクラウド最適で提供するため、スピード感やコスト面でとても大きなメリットをご提供できると思います」(島田氏)

 同サービスは、クラウドを初めて利用する企業にとって、最初のステップとして利用されることを想定している。最初の段階で時間を取り過ぎてしまうと、移行への意欲が失われ、阻害要因にもなりがちだが、そこが解消されるのだ。この他、「まずはPoC(Proof of Concept:概念実証)で始めてみて、その後、本格移行したいという企業、ITガバナンスを強化したい企業、事業拡大でITインフラを整備したい企業にも最適」と箱田氏は訴える。

 島田氏は、以前に担当した案件で、もしも同サービスが既にリリースされていたら大きな恩恵をもたらしただろうと振り返る。「設計や構築段階の工数が減り、お客さまにとっての付加価値となるような新しいことにチャレンジする時間が生まれたでしょう。今後は案件が増えることも予想されるので、コンサルティングできるメンバーをさらに増やし、サポート体制を整える計画です」(島田氏)

クラウド活用の需要拡大に合わせてさらなるサービスの進化を約束

 運用共通プラットフォームサービスの今後について箱田氏は次のように話す。「IoTやビッグデータ活用、AIなど、ビジネスを変革するSoE(System of Engagement)の用途でクラウドのニーズはさらに高まる。スピードを持ってビジネスを具現化し、企業の強みを創出するための基盤としてさらなる活用を促進できるようサービスを進化させたい」(箱田氏)

 クラウドへの移行で二の足を踏んでいる企業があれば、本サービスを検討してみてはいかがだろうか。想定していたよりもスムーズに運用基盤が構築できた。そんな感想を持つかもしれない。

【編集長】内野の視点

クラウド活用が不可欠となった今、システムの特性に応じてオンプレミスとパブリッククラウドを適材適所で使い分けるハイブリッドクラウドの導入に乗り出す企業も着実に増えつつあります。こうした中、いち早くクラウド活用に乗り出した企業と、いまだ二の足を踏んでいる企業との知見の差は、ますます開きつつあるようです。これはIT活用の在り方が収益・ブランドに直結する現代において、企業の存続に響く大きな問題といえるでしょう。その点、クラウド活用のスキル、ノウハウ不足に悩む企業にフォーカスし、クラウド移行を包括的に支援するJMASのサービスは、クラウド活用先行企業への後れを取り戻し、ビジネスで対等に戦うための心強い味方となってくれるのではないでしょうか。

特に、周囲の評判などを基にAWS活用に乗り出した企業の間では、“クラウドの流儀”を知らなかったが故に「かえってコストが高くついた」「運用負荷が増大した」といったケースが目立ってきました。その点、JMASの知見が凝縮された「運用要件を定義するテンプレート」は、移行期間の短縮・コスト低減を実現するだけではなく、運用を標準化することで、移行後も継続的に効率化に寄与する点が大きな魅力といえます。

非機能要求グレードに基づく移行支援も、発注者と受注者の意図のすれ違いを防ぎ、クラウド移行を真に有効なものにしてくれるはずです。特にクラウド移行の1つの肝はシステムの要件レベルの切り分けにあるとされていますが、多くの日本企業では全システムに、松竹梅でいえば“松”レベルのサービスレベルを担保してしまう傾向が強く、これが運用コストを押し上げる要因となってきました。その点、JMASの非機能要求グレードを利用した的確な移行支援は、各システムの特性や重要度を見直し、適切なコスト配分を再検討することにもつながるではないでしょうか。

加えて、AWSでのテスト自動化やCI/CDをサポートする開発環境の構築支援など、クラウド移行のみに終わらず、まさしく“クラウドネイティブ”の実現に向けたロードマップが描かれている点も魅力的です。デジタルトランスフォーメーション時代、ディスラプターの台頭に危機感を覚えながらも、クラウドにまつわるあらゆる懸念事項の確認を繰り返してきた企業にとって、JMASのサービスはクラウド活用に向けた安心、納得の第一歩となるのではないでしょうか。

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提供:株式会社ジェーエムエーシステムズ
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年12月14日

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