メールソフトは、今や企業にとって必要不可欠なツールの1つであり、ビジネス活動を円滑に進める上で重要な役割を担っている。ビジネス向けメールソフトとして多くの企業で使われているのは、Microsoft Outlookだが、ビジネスで活用するに当たっては、企業の情報システム部門、従業員、管理職のそれぞれが幾つかの課題を抱えているのが実情だ。どう解決すればいいのだろうか。
メールソフトは、今や企業にとって必要不可欠なツールの1つであり、ビジネス活動を円滑に進める上で重要な役割を担っている。現在、メールソフトは各社からさまざまな製品が提供されており、最近では、GmailなどWebメールの普及も拡大しているが、ビジネス向けメールソフトとして多くの企業で使われているのは、Microsoft Outlook(以下、Outlook)ではないだろうか。
一方で、Outlookをビジネスで活用するに当たっては、企業の情報システム部門、従業員、管理職それぞれが幾つかの課題を抱えているのが実情だ。
例えば、情報システム部門では、社内で組織変更や人事異動などがあるたびに、煩雑なアドレス帳のメンテナンス業務が発生してくる。Outlookには、組織ごとにアドレス帳を管理する機能がないため、Active Directoryに個人単位で組織、役職などを設定しなければならないのである。また、Outlookの標準機能では、兼務者の設定ができないため、メール送信時に連絡漏れを起こしやすいという課題も挙げられる。
エンドユーザーとなる従業員にとっては、Outlookの検索機能が前方一致のみで、アドレス帳の検索に時間がかかるという課題がある。さらに、それ以上に見逃せないのが、メールの誤送信を起こすリスクが常に付きまとっている点だ。アドレスの入力ミスや選択ミス、CC/BCCの設定ミス、機密情報を含んだ添付ファイルの暗号化忘れなど。メールの内容によっては、誤送信から情報流出が発生し、大きなセキュリティ事故につながる危険性も考えられる。
そして、従業員のメール誤送信をどうやって防止したらよいのか、頭を悩ませているのが管理職である。Outlookの標準機能だけでは、誤送信を防ぐのは難しいといわざるを得ない。上長がチェックしてから外部送信するツールも出ているが、全てのメールをチェックするのは現実的ではなく、従業員自身で誤送信をチェックできるツールへのニーズが高まっている。
こうした中で、企業が抱えるOutlookの課題を解決すべく、さまざまなアドインツールを開発・提供しているのがテックインフォメーションシステムズだ。
同社は、もともと某社の情報共有基盤ソフトからMicrosoft SharePointへの移行をサポートするビジネスを展開していた。某社の情報共有基盤ソフトには組織別のアドレス帳機能が標準で備わっていたが、メール環境をExchange/Outlookへ移行に伴い、Outlookの環境ではその機能が使えなくなってしまう。同社には、「組織別アドレス帳をOutlookでも利用したい」という要望が多く寄せられた。
「このニーズに応えるために、Outlook 2003のアドインツールとして『Outlook階層型アドレス帳』をリリースした」と語るのは、テックインフォメーションシステムズ 常務取締役の望月孝紀氏だ。
「Outlook階層型アドレス帳」のリリースをきっかけに、Outlookの課題に対応したアドインツールの開発に取り組み、現在では、「Outlook階層型アドレス帳」に加えて、「送る〜る Pro for Outlook」「め〜る達人 Pro for Outlook」をラインアップしている。
「既に、『Outlook階層型アドレス帳』については、導入企業が130社以上、累計ユーザー数は約35万ユーザーを突破しており、3つのアドインツールによってOutlookの課題解決を支援している」
では、テックインフォメーションシステムズのアドインツールは、Outlookの課題をどのように解決するのか。各アドインの機能や特長を紹介しよう。
まず、「Outlook階層型アドレス帳」は、アドレス情報を階層構造で整理し、見やすく表示する機能を提供する高機能アドレス帳アドインツールだ。アドレス帳をクリックすると、組織別に階層化されたアドレス情報が表示され、名前、役職、部署、アドレス、携帯電話、内線番号などを一覧で確認することができる。
検索機能も充実しており、例えば、検索窓から「課長」と入力すれば、役職が課長のアドレスのみを絞り込むことが可能だ。また、全文検索に対応しているため、保持している項目(部署、役職、勤務地、内線番号など)であれば、素早く送信先アドレスを探し出すことができる。
階層型アドレス帳の基になるデータには、各企業の人事情報データベースを利用できる点も特長だ。人事情報のデータベースからアドレス情報を取得することで、階層型アドレス帳ファイルを容易に生成できる。また、このファイルには、兼務職の情報も含まれており、複数部門に所属する兼務者はそれぞれの所属階層に表示されるため、組織内の連絡漏れ防止の助けになる。工場別、事業部別、勤務地別など、複数の階層型アドレス帳を使い分けることも可能で、ビジネス環境に応じてOutlookを最適化できる。
さらにアドレス帳は、企業内だけではなく、顧客情報を共有する使い方も可能である。多くの顧客メールアドレスを管理している企業では、営業マンが個々で管理するのでは作業が重複し無駄な上、ミスも起こりやすい。メンテナンス担当に作業を集約し作成された顧客アドレス帳を営業部で利用することで引き継ぎ作業なども大幅に軽減できている事例もある。
「送る〜る Pro for Outlook」は、メールの誤送信防止をサポートするアドインツール。メールを送信する際、ダイアログで送信先一覧を表示し、チェック作業を促すことで、不用意な誤送信の防止をサポートする。
例えば、社外の宛先2件、CC2件にExcelファイルを添付してメールを送信する場合、送信操作を行うと自動的に宛先一覧画面が表示され、「宛先確認」「添付ファイルのサイズ検査」「添付ファイルのパスワード検査」の3つのルールをチェックすることが求められる。そして、全てのルールを確認した段階でメールの送信/キャンセルを選択できる。
「Outlookをビジネスメールとして使う上で、注意しなくてはならないのが、誤送信によるセキュリティ事故だと考えている。情報システム部門がいくら注意喚起をしても、利用ユーザーのうっかりミスは防げないのが現実だ。ある企業では、1万人のユーザーに誤送信を行ってしまい、そのメールへの返信がさらに1万人に送られるなど、ビジネス活動に甚大な影響を及ぼした事例もある。『送る〜る Pro for Outlook』では、利用ユーザー自身が送信前の再確認を行うことで、こうした悲劇を未然に防ぐことをサポートする」
またOutlookの標準機能では、多くの宛先を持つグループアドレスを選択した際、注意喚起されるが見逃しやすく、「送る〜る Pro for Outlook」では、注意すべきアドレスを事前設定しておくことで、そのアドレスが含まれている場合はチェックしないとメールが送信できないという抑止機能も備えている。
業務に合わせてルールや表示方法を自由にカスタマイズすることもできる「送る〜る Pro for Outlook」の導入事例として、望月氏は、輸出管理業務での活用例を紹介する。
「この企業では、海外へ技術情報を出す際に、必ず輸出管理グループで送信メールをチェックし、履歴を残しておく必要があった。そこで、『送る〜る Pro for Outlook』を活用し、『タイトルに輸出管理番号を付与する』『輸出管理者用アドレスに送信して一括管理する』といった独自ルールを確実にチェックすることで、輸出管理の徹底と業務効率化を実現した」
「め〜る達人 Pro for Outlook」は、メールの添付ファイルをボタン1つで圧縮暗号化できるアドインツールだ。
「誤送信と並んで、セキュリティ事故の原因として多いのが添付ファイルだ。添付ファイルを暗号化せずに送信してしまったり、間違ったパスワードを送ってしまったりするケースは少なくない。一方で、セキュリティ対策を強化すれば、それだけ業務効率を低下させる恐れがある。これに対して、『め〜る達人 Pro for Outlook』では、ファイルの圧縮暗号化をワンクリックで行えるため、セキュリティ強化と業務効率化を同時に実現できる」
具体的には、メール作成画面にある添付ファイル暗号化ボタンをクリックし、「今すぐ圧縮暗号化」「パスワードを指定して圧縮暗号化」「暗号化なしで圧縮」「登録された圧縮暗号化設定」を選択するだけで、添付ファイルを圧縮暗号化することができる。
暗号化ファイルのパスワードを通知する設定にした場合は、パスワード通知用のメールが下書きフォルダに自動生成される。また、プロジェクトなどで事前設定したパスワードがある場合には、そのパスワードを登録しておくことで、毎回同じパスワードを設定するといった面倒な作業を軽減できる。
この3つのOutlook向けアドインツールは、基本的に全て、クライアントPCにインストールするだけで導入できるため、専用サーバは不要で、初期費用を比較的安く抑えられる点も見逃せない。導入に当たっては、クライアントPCに個別にインストールする必要があるが、サイレントインストールにも対応しているため、スクリプト実行による全社展開も可能となっている。
また、導入検討を希望する企業に向けては、トライアル版を用意しており、1カ月間全ての機能を無料で使用できる。導入開始後のサポートについては、年間保守契約によって技術的なサポートに対応するとともに、Outlookのバージョンアップにも継続的に対応する予定だ。
テックインフォメーションシステムズでは、今後も「メールを使いやすくする」をテーマに、Outlook向けのアドインツールを提供する計画で、現在、新たな製品を開発中だ。
「昨今、Office 365のユーザーが増加傾向にあるが、Office 365には、最新バージョンのOutlookを利用する権利も含まれている。そのため、今後さらにOutlookのユーザーは増えていくことが予想される。メールソフトは日常的に使うツールであるため、より便利で使いやすくすることこそが、セキュリティレベルを高め、業務効率の向上にもつながる。当社では、これからもユーザー視点に立って、Outlook標準では実現できない機能を補完するアドインツールを継続的にリリースしていく」
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