1人管理者でも容易な導入・運用を可能にする中小企業向けの「Cisco Mobility Express」ワイヤレスLANの運用コストを押し上げる要因を解消

今やあらゆる場所でワイヤレスLAN(Wi-Fi)接続は使えて「当たり前」。それだけに、設定を最適化し、障害を迅速に解消し、快適に使える環境を維持するには高い運用コストがかかりがちだ。「Cisco Mobility Express」はこのような運用の課題を解消するさまざまな仕組みを備えている。

» 2018年06月21日 10時00分 公開
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 今や自宅でも外出先でも、そしてもちろん企業でも、ワイヤレスLAN接続は使えて「当たり前」となった。当たり前すぎて、少しでもつながりにくくなると、業務に支障が生じ、ユーザーから速やかな解決が求められる。

 だが、企業のネットワーク管理者にとっては実はこれが大変だ。無線は目に見えないという特性もあって、なぜつながりにくいのか、速度が遅いのか、問題を特定するのがとても難しい。

 ワイヤレスLANはアクセスポイント(AP)さえ購入すれば、非常に手軽に導入できるため、運用も簡単だと考える人が多い。だが、中小企業では企業内ではオフィスのあちらこちらに複数のアクセスポイントを設置することが多く、快適に利用するには適切な設定が欠かせない。運用する中で発生するさまざまな障害への対応を考えると、実は大きな運用コストがかかっている。

 ワイヤレスLANに詳しいネットワーク担当者を置くことができる大手企業ならまだしも、1人でサーバからネットワーク、各ユーザーのPCまでを見なければならない中小企業のIT担当者ともなれば、負担はなおさら大きくなる。

 安価なだけのコンシューマー向けアクセスポイントをそのまま企業ネットワークに持ってきても、適切には管理できない。問題が生じると十分には対処できない恐れがある。

 とはいえ導入コストが高すぎては論外だ。適切な価格で、稼働実績が豊富で、しかも運用管理が容易なワイヤレスLANソリューションはないだろうか――シスコシステムズでは、こうした部分にフォーカスした小〜中規模向けのワイヤレスLANソリューションとして「Cisco Mobility Express(ME)」を提供している。

小川正晃氏 小川正晃氏

 Cisco MEの見た目は、普通のワイヤレスLANのアクセスポイントと変わらない。だが、複数のアクセスポイントをまとめて管理できる「コントローラ」を内蔵しているため、1つ1つのアクセスポイントに対して個別に操作を行うことなく一元管理できる。

 シスコシステムズ エンタープライズ事業 コンサルティングシステムズエンジニアの小川正晃氏は「個別に設定を行うアクセスポイントと、コントローラ型のワイヤレスLAN製品のいいところを併せ持った製品だ」と表現する。

 Cisco MEのアクセスポイントは、安価で手軽に利用できる「Cisco Aironet 1800」シリーズの他、高性能で高機能な「Cisco Aironet 2800」「Cisco Aironet 3800」と、主に3つのシリーズが用意されている。いずれも、製品の価格帯からみると高性能なCPUやメモリを搭載している。コストパフォーマンスに優れていることが特徴だ。そもそもアクセスポイント本体に仮想的なコントローラが搭載されており、別途、物理的なコントローラを用意する必要がないため、その分の費用が不要だ。複数のAPを管理するにはAPライセンスや管理装置が必要になるが、それも不要だ。

Cisco Aironetシリーズ Cisco Aironetシリーズ

長年にわたるシスコのノウハウを反映し、容易な導入とスムーズな運用を可能に

 Cisco MEでは管理者がある1台のアクセスポイントを「マスター」に指定すると、そこに投入した設定が、Wi-Fiを構成する他のアクセスポイントに次々に配布されるようになっている。しかも最初の設定は、わずか3ステップで完了するGUIを使えばよい。「ワイヤレスLANや機器の設定に通じたエキスパートがいなくても導入できる」(小川氏)。

 万一マスターに決めたアクセスポイントに障害が発生しても、同一ネットワークにある別のアクセスポイントが必要な設定を自動的に引き継ぐ。コントローラが壊れただけでネットワークがダウンすることはなく、業務に不可欠な冗長性を確保できる仕組みだ。

MEの冗長性 マスターアクセスポイントに障害が発生した場合、自動的に別のアクセスポイントが設定を引き継ぐ

 ワイヤレスLAN環境は、一度導入したら何年も同じ構成のまま、というわけにはいかない。ユーザーやデバイスの増減はもちろん、オフィスレイアウトの変更、周辺、時には隣接する他社で新たな電波の干渉源が生じるといったさまざまな要因が影響する。こうして最適な無線のチャネル、最適な無線出力は時がたつにつれて変化する。だからこそ、最初は問題なくつながっていた機器が運用しているうちにつながりにくくなり、トラブルが生じる。

 そこでCisco MEでは、アクセスポイントに搭載したコントローラが周囲のアクセスポイントや無線の状況をモニタリングし、チャネルや出力設定を調整する仕組みを取り入れた。

 単一のアクセスポイントだけ見ていては、個々には最適化できても、ワイヤレスネットワーク全体としてはあちこちに偏りが生じ、時に「チャンネルがかぶる」「遠くの弱い電波をつかみにいってしまう」といった事態が生じる。

 その点Cisco MEは「常に周りのアクセスポイントと情報交換を行い、周囲にある電波を発する機器の状況や干渉度合いを見て、しきい値を超えるようならば最適な出力を割り当てるアルゴリズムが搭載されている」と小川氏は語る。

ベストプラクティス Cisco MEに反映されたベストプラクティス

 こうした設定が可能なのは、シスコが十数年に渡って企業向け無線機器を提供し、構築を支援する中で得られてきた「ベストプラクティス」をCisco MEに反映しているからだ。「このようなときにはこう設定した方がよい」という一朝一夕には得られない最適な設定を、必要な項目を有効にするだけで反映可能となっている。

可視化し、調査に必要な情報を収集して速やかなトラブルシューティングを支援

 「何もしていないのにつながりにくくなった」という社内ユーザーの声を聞き、運用担当者が現場に急行、調査を始めても、問題が再現しない。運用管理者が去った後、なぜか再びつながりにくい事象が再発した――このような事態は「Wi-Fiあるある」の1つだ。Cisco MEは、そんなトラブル対応を支援する機能も豊富に備えている。

前原朋実氏 前原朋実氏

 Cisco MEのマスターアクセスポイントの管理画面では、運用しているワイヤレスネットワーク全体の状況が一目で分かるようになっている。

 アクセスポイントごとにどのチャネルやSSIDを用い、何台のクライアントが接続しているか、接続するクライアントに偏りがないか、どのくらいのスループットがあり、どんなアプリケーションが利用されているか、トラフィックが重いアプリケーションはどれか、こうした指標が、グラフを交えて一目瞭然だ。不正アクセスポイントや不正クライアントもリスト表示できる。

 管理画面は、物理層に起因するトラブルシューティングにも対応しており、ノイズや干渉、電波品質が一覧で分かる。Cisco MEの管理画面にアクセスできるモバイルアプリケーションをスマートフォンにインストールすれば、運用管理者は問題が起きた現場にいながら、こうした情報を全て把握できる。

 「設定はもちろんだが、その後の運用も簡素化し、コストの大きな部分を占める運用コストを削減する」と、シスコシステムズ エンタープライズネットワーキング事業担当 シニアプロダクトマネージャーを務める前原朋実氏は述べる。

運用管理 マスターアクセスポイントの管理画面からワイヤレスネットワークの全ての情報を閲覧できる

 特に重宝するのが、アクセスポイント側からトラブルシューティングに必要なコマンドを発行してテストを実行できる機能だ。ユーザーに電話をかけて、あれこれ指示しながら不慣れな操作を行ってもらわなくても、疎通テストを行い、物理的な問題か、設定に起因するのか、接続シークエンスのどこで問題が起きているかといった障害原因の切り分けを進めることができる。その時点のログを一括して収集したり、より深い解析に必要なパケットキャプチャーを開始できたりするため、複数の管理ツールを組み合わせなくても、アクセスポイント1台で原因究明と対処が可能だ。

 問題が発生したり、障害の予兆を把握したりする役にも立つだろう。「何で遅いのか、遅くなっているSSIDはどれで、それにつながっているクライアントは何かと掘り下げて、問題を特定できる」(小川氏)

運用管理の負担を減らし、安定した企業ワイヤレスLANの提供を支援

 Cisco MEは、アプリケーションの可視化と制御に加え、ワイヤレスLANのゲストアカウントをユーザー自身が発行できる仕組みや、端末の場所へリアルタイムに位相を調整した無線波形を送信しスループットを向上するビームフォーミング(ClientLink)、快適なワイヤレスネットワークの提供を支援するシスコ独自の技術を備えている。小川氏によると「今後も『あったらいいな』という機能を少しずつ追加する」方針だ。

 さらに掘り下げた設定や大規模な展開を行いたい場合は、Cisco MEのアクセスポイントはそのままに、シスコが提供する大規模ネットワーク向けのコントローラ製品と組み合わせ、拡張することも可能であり、投資をそのまま生かすことができる。

 今や文字通り企業にとっての生命線であるワイヤレスLAN環境を、安価に、加えて安定した品質のものを少ない運用負荷で実現したいと考える企業にとって、Cisco MEは有力な選択肢だ。「運用管理の負担を減らすことで、特に1人で全てのITの面倒を見ている中小企業の管理者を支援したい」と前原氏は語る。

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提供:シスコシステムズ合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2018年7月20日

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