真の「働き方改革」実現のカギ、リモートワーク環境を確立するための現実解とはIoTやARで業務効率化

昨今、日本企業にとって喫緊の課題となっている働き方改革。従業員の業務効率化とともに、在宅勤務のような、いつでもどこでも働ける環境づくりが欠かせない。その鍵となるリモートワーク環境を確立し、IoTやARといった技術で働き方改革を支援すべく、あるグローバル企業が新たに日本オフィスを開設する。どのようなビジョンを掲げ、どのようなソリューションを提供するのか、CEOに話を聞いた。

» 2018年06月27日 10時00分 公開
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54万5000社を超える企業が導入するリモートアクセスツール

 昨今、少子高齢化に伴う労働人口の減少や長時間労働による労災問題などを背景に、日本において働き方改革の流れが加速している。政府では、働き方改革の重点施策の1つとしてテレワークの導入を推進しており、2020年には、テレワーク導入企業を2012年度比で3倍に増やし、週1日以上終日在宅で就業する雇用型在宅型テレワーカー数を全労働者数の10%以上に引き上げることを目標に掲げている。

 一方、企業では、リモートワークの本格導入に向けて、デバイスや場所を問わず、従業員がいつでも会社のPCにアクセスできるリモートワーク環境の整備が急務となっている。しかし、そのためには、リモートアクセスツールの導入やネットワークセキュリティの強化、接続デバイスの管理など、クリアすべき課題は多い。そして、これらの課題は、特に中堅・中小企業におけるリモートワーク導入の大きな障壁となっているのが現状だ。

 こうした背景のもと、リモートアクセスソリューションのリーディングプロバイダーである独TeamViewer社が日本オフィスを開設。中堅・中小企業のリモートワーク導入への課題を解決し、働き方改革を推進すべく、リモートアクセスソフトウェアTeamViewerの国内展開を本格化した。

 TeamViewer社は、2005年に独ゲッピンゲンで創業し、現在では、60カ国を超える国籍の従業員を700人以上抱えるグローバル企業へと成長している。同社が提供するリモートアクセスソフトウェアTeamViewerは、全世界で17億を超える機種にインストールされており、1日75万台のペースで新規インストールが増加している。また、54万5000社を超える企業がTeamViewerを導入し、リモートワークなどで活用しているという。

 日本市場では、2012年にオーストラリア拠点からTeamViewerのサービスを提供開始し、国内でのインストール数は累計1300万台を突破している。今回、日本市場に本格展開する狙いについて、TeamViewer社 CEOのオリバー・スタイル氏は、次の考えを示した。

 「日本では現在、働き方改革をキーワードに、多くの企業がリモートワークの導入を検討しており、従業員もリモートワークを受け入れる意識が高まっている。一方で、中堅・中小企業は、リモートワーク導入に向けてさまざまな課題を抱えているのが実情だ。そこで今回、日本オフィスを開設し、現地でTeamViewerのきめ細かいサービスを提供することで、中堅・中小企業のリモートワーク導入、ひいては働き方改革を強力に支援する」

TeamViewer CEO オリバー・スタイル氏

クロスプラットフォーム、ハイパフォーマンス、高度なセキュリティ

 TeamViewerの大きな特長は、機種を問わず、さまざまなデバイスをシームレスにリモート接続できる点が挙げられる。PC同士の接続はもちろん、モバイルからPC、PCからモバイル、モバイル同士の接続も可能だ。また、サポートするOSの種類は、Windows、macOS、Linux、Chrome OS、iOS、Android、BlackBerryなど多岐にわたり、OSに依存しないクロスプラットフォームでのリモート接続が実現できる。これにより、PCとモバイルにとどまらず、スマートTVやスマートグラス、POS端末、フィットネス機器、機械制御、スマート農業機械など、IoTデバイスも含めたあらゆる種類のデバイスに接続することが可能となっている。

 このリモート接続を支えているのが、同社がグローバルに展開している独自のルーティングインフラだ。全世界に100カ所以上のデータセンターを構え、世界各地に配備された1100を超えるルーティングサーバを管理しているという。これによって、多種多様のデバイスから発生する大量のトラフィックを高速に処理し、ハイパフォーマンスのコネクションスピードを提供している。

 また、リモートアクセスにおける重要な課題であるセキュリティ対策については、RSAの公開鍵/秘密鍵およびAES(256bit)セッションによりエンドツーエンドでトラフィックを暗号化するとともに、秘密鍵がクライアントのデバイスに放置されない仕組みを構築している。このプロセスによって、ルーティングサーバを提供する同社も含め、「暗号化されたデータのトラフィックは一切解読できない」という。この他にも、ワンタイムアクセス用のランダムパスワードや、オプションの2要素認証、信頼できるデバイスによるアクセス制御、ブラックリスト/ホワイトリストなどを採用することで、高度なセキュリティを実現している。

ニフティも導入、IoTで業務効率化も

 では、TeamViewerを活用することで、具体的にどのようなことができるのか。スタイル氏は、主な活用法を説明した。

 「例えば、個人のPCやモバイル端末から会社のPCにアクセスし、自宅にいながらオフィスと同じ環境でリモートワークをすることが可能になる。また、ヘルプデスク業務では、サポート担当者がユーザーのデバイスに接続し、画面を共有しながら的確にナビゲートすることができる。場合によっては、サポート担当者がユーザーのデバイスを直接操作することも可能だ。この他、コラボレーション機能も充実しており、複数の人が同時接続し、ビデオ会議やプレゼンテーション、チャットなどが容易に行える」

 また、管理ツールとして「Management Console」があるため、企業のIT管理者はリモート接続される全てのデバイスを一元管理することが可能となっている。

 今回、日本オフィスの開設によって、同社は日本市場でも中堅・中小企業に向けて、本格的にTeamViewerの有償ライセンスの販売、サポートを展開する考えだ。従来のオーストラリアおよびドイツからのサポートに加え、2018年末までに日本で7人のスタッフを採用する予定で、販売チャネルとなる提携企業も増強する計画だ。

 日本における代表的な企業導入の事例として、ニフティがある。ニフティでは、インターネット接続に関して毎月数千件にも及ぶ問い合わせがあり、この対応にTeamViewerを活用している。スタイル氏はその導入効果について「TeamViewerによって、顧客が抱える問題を正確に把握し、迅速に解決できるようになった結果、顧客満足度が上昇し、多くの課題の解決につながった」と述べる。

 この他、IoT用途向けの機能として、「TeamViewer Internet of Things」も提供しており、スマート機器や建設機械、製造機械などのトラブル管理、操業品質の向上、操業の遠隔制御を支援する機能を搭載。スマートビルや工事現場の業務効率化を図るツールとして、導入が進んでいる。

TeamViewer EnterpriseとAR(拡張現実)機能も提供予定

 今後のTeamViewerの製品ロードマップとしては、中堅・中小企業のリモートワーク導入をさらに支援すべく、リモートワーク環境向けの機能を大幅に強化した「TeamViewer Enterprise」を2018年7月にリリースする予定だ。

 TeamViewer Enterpriseでは、企業がリモートワーク環境を構築する上で求められる要件として、監査性、拡張性、生産性、運用性、安全性の5つにフォーカスして機能強化を行った。

 安全性、生産性については、より効率的で安全なユーザー認証を実現するためにシングルサインオンに対応した。従業員は、自分のPCにログインするだけで、すぐにTeamViewerを利用できるようになる。

 また監査性では、EU 一般データ保護規則(GDPR)などの法令を順守するための徹底的なログイン管理と監査機能を提供する。

 拡張性、運用性については、大規模なサイレントロールアウトやRMMソリューションをサポートするモデムを導入している。

 さらに、AR(拡張現実)機能を強化した「TeamViewer Augmented Reality(AR)」のβ版を2018年8月から提供開始する。TeamViewer ARでは、主に技術者がライブビデオや音声で遠隔支援できるようにする機能を搭載。例えば、オフィスにいる技術者と現場のサポート担当者がリモートカメラの画面を共有し、対象物を3次元でハイライトして的確に指示することで、装置や機械のトラブルなどを遠隔地から容易に解決できるようになるという。

まずは無料版で試すことから働き方改革を始めよう

 このようにTeamViewerは、働き方改革への取り組みが急務になっている今、日本の中堅・中小企業のIT管理者が頭を悩ませているリモートワークの導入における現実解といえる多彩な機能を取りそろえている。

 まずはTeamViewerの無料版をダウンロードして、セキュアでハイパフォーマンスなリモートワーク環境を試してみてはいかがだろうか。

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提供:TeamViewer GmbH
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2018年7月26日

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