「落ちないWebサイト」を簡単、確実、低コストで運営する方法機会損失・信頼失墜――「落ちる不安」はもうたくさん

DX(デジタルトランスフォーメーション)のトレンドを背景に、Webサイトは企業にとって不可欠な顧客接点となっている。一方で、SNSの浸透などを受け、サイトへのアクセス数は予想することが難しく、予期せぬトラフィック増に「サイトが落ちる」事態も珍しいことではなくなった。では一体どうすれば、トラフィックの急増にも耐え、機会損失・信頼失墜を未然に防げるWebサイトをコスト効率良く運営できるのか?――ホスティングサービス「ロリポップ!マネージドクラウド」を開発した二人のエンジニアに話を聞いた。

» 2019年03月01日 10時00分 公開
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企業にとって、重要な顧客接点となったWebサイト

 レンタルサーバー「ロリポップ!」やハンドメイドマーケット「minne」、ネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」、オリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」など、リーズナブルかつ使い勝手が良いサービスで支持を集めているGMOペパボ。「もっとおもしろくできる」という理念の下、「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」というミッションに挑んでいる。

 中でも、「ロリポップ! レンタルサーバー」は2001年11月11日の提供開始以来、クリエーターを中心に爆発的な人気を博したのはご存じの方も多いだろう。同社はレンタルサーバーのパイオニアとして成長を続け、現在は企業向けのクラウドサービス も提供している。特に近年は、企業ユーザーを中心に、より高度なニーズが寄せられるようになってきたという。

ALT GMOペパボ 技術部 技術基盤チーム シニア・プリンシパル エンジニア 近藤宇智朗氏

 GMOペパボ 技術部 技術基盤チーム シニア・プリンシパル エンジニアである近藤宇智朗氏は、「企業におけるWebサイトやそのためのインフラの意義が、大きく変化しています」と指摘する。

 「かつて、多くの企業にとって、“Webサイトを作ること”自体がゴールだったように思います。しかしWeb/モバイルが社会に深く浸透した現在、Webサイトは顧客への情報提供や問い合わせ対応など、自社のブランド・収益を支える顧客接点として不可欠な存在となっています。Webサイトは顧客ニーズの変化に即応できる制作・改善のスピードと、常に快適に閲覧できる一層の安定性・パフォーマンスが求められるようになっているのです」(近藤氏)

ALT GMOペパボ ホスティング事業部 ホスティンググループ マネージドクラウドチーム 田村龍太郎氏

 だが、ソーシャルメディアの浸透など、ここ数年でインターネット利用環境が大きく変化したことで、企業のWebサイトへのアクセス数は激増している。GMOペパボ ホスティング事業部 ホスティンググループ マネージドクラウドチームの田村龍太郎氏は次のように話す。

 「SNSなどを通じて誰もがインターネットで情報を発信・拡散できる現在、話題になったWebサイトにアクセスする人数も大幅に増えています。そんな中、ニュースやSNSで紹介されたWebサイトにアクセスが殺到し、レスポンスが悪化したり、落ちたりするケースも珍しくなくなりました。そうなれば機会損失、信頼失墜につながるなど、業務に多大な影響が出てしまいます。企業は収益・ブランドをかけて、Webサイト制作・運営に取り組むことが不可欠となっているのです」(田村氏)

レンタルサーバーは柔軟性が課題。コストを考えるとクラウドは使えそうにない……

 ただ問題は、企業である以上、「落ちないこと」が重要とはいえ、コスト効率も強く求められることだろう。サーバリソースを無駄に費やすことは避けなければならない。また自社でWebサイトを運営する場合はインフラ運用スキルの問題も絡んでくる。田村氏は、この点について次のように解説する。

 「一般に、トラフィックの増減に耐えられる安定したWebサイトを運営するためには、より多くのネットワーク帯域やサーバリソースを確保しておく必要があります。ただ、アクセスのピークだけを見据えてサーバを調達、設計してしまうと、アクセスが平常に戻った際にリソースの無駄が生じてしまいます。そこで求められるようになったのが、トラフィックの急激な増減に柔軟に対応できる仕組み――すなわちクラウドです」(田村氏)

 一般的なレンタルサーバーの場合、トラフィックの増減に合わせて、リソースを拡大・縮小することはできない。そこでオートスケール機能を備えたクラウドが必要になるというわけだが、問題は、クラウドを使いこなすためにはクラウド特有の技術・ノウハウを習得する必要があることだ。

 「企業にとってWebサイトが不可欠となった一方で、クラウド活用に習熟している企業は限られているのが現実です。特に専任のWeb運営組織を持たない企業などにおいて、担当者がクラウド活用ノウハウを習得することは決して簡単ではないと思います」(田村氏)

 実際、GMOペパボのサービスには、大企業をはじめ、中堅・中小企業、個人クリエーターなど、規模・業種を問わず幅広いユーザーがいるが、全ユーザーに共通するニーズは「落ちないこと」「コスト効率」に加え、高度なノウハウを要しない「使いやすさ」だという。

 これはWebサイト制作・運営を請け負う制作会社にも当てはまる。現在のWebサイトは静的なページだけで構成されたものはほとんどない。CMSを使って動的に構成するものが一般的な他、PCだけではなく、タブレット、スマートフォンといったマルチデバイス対応も求められる。利用する言語やフレームワークも日進月歩で進化しており、制作者は常に学習し続ける意欲がなければ変化についていくことすら難しい。

 「すなわち、Web制作の現場では、顧客ニーズに応えるためのサービス開発やそのための技術習得が本来の業務なのです。サーバなどのインフラ構築・運用はできるだけ外部にアウトソースして、クリエイティブに時間、労力、コストを集中させたいというのが大方の本音なのです」(田村氏)

 そうしたニーズに応えるべく、GMOペパボが2018年4月から正式に提供開始したのが、マネージド型によるレンタルサーバー運用の手軽さと、VPSやクラウドのような拡張性・自由度の高さを兼ね備えたホスティングサービス「ロリポップ!マネージドクラウド」だ。

レンタルサーバーの使い勝手とクラウドの柔軟性を両立。「ロリポップ!マネージドクラウド」

 ロリポップ!マネージドクラウドには大きく2つの特長がある。1つは、テレビのニュースやSNSなどで“バズった”場合など、「アクセス急増にも柔軟に対応できるオートスケール機能を搭載」すること。もう1つは、プロジェクトに適した言語やフレームワークを選んで「すぐにWebサイト/アプリケーションの構築をスタートできる」ことだ。

 「クラウドサービスのオートスケール機能を、ビジネスに影響が出ないようにきちんと実装するには一定のスキル・ノウハウが必要です。しかし前述のように、企業やWeb制作会社にとってインフラ構築・運用は本来の業務ではありません。インフラ構築・運用のために人材を確保したりアウトソースしたりすればコストが大幅にかさむことにもなりかねません。そこでクラウドの知識・ノウハウがなくても、状況に応じてオートスケールを利用できるマネージドサービスを開発したのです」(近藤氏)

ALT 図1 レンタルサーバーの使いやすさと、クラウドの柔軟性を両立。低コストで「落ちないWebサイト」を実現できる「ロリポップ!マネージドクラウド」の特長

 ロリポップ!マネージドクラウドでは、コンテナ技術を活用してオートスケールを実現している。具体的には、近藤氏が開発しOSS(オープンソースソフトウェア)として公開しているコンテナランタイム「Haconiwa」(https://haconiwa.mruby.org)を活用し、アクセス増に伴い、フロント部分のコンテナが自動的に増加する仕組みを採っているという。

 ユニークなのは、このオートスケール機能が、WordPressなどの主要CMSに完全対応していることだ。ユーザーがロリポップ!マネージドクラウド上にWordPressを構築すると、通常のWordPressとまったく同じように操作できる。トラフィックが増えるとコンテナが追加され、自動的にトラフィックをさばいてくれる。WebサーバやPHP、データベースの設定などを手動で変えたりする必要もまったくない。

ALT 図2 シンプルな管理画面で、特別なスキルは不要《クリックで拡大》

 もう1つのテーマ、「すぐにWebアプリケーションの構築をスタートできる」ことも、“本来の業務に集中”できるようにするための配慮だ。

 「パブリッククラウドを使ってサービスを開発・提供するためには、まずインフラ構築から始めなければなりません。仮想マシンを作成し、LinuxなどのOSをインストールし、Webサーバやデータベース、PHPなどを設定していくのは大きな負担です。それらを簡単にインストール、設定できるようにすることで、すぐに制作業務に入れるようにしているのです」(近藤氏)

 具体的には、WordPressなどのインストール・設定を自動で行える他、PHP、Ruby on Rails、Node.js、Golang、Pythonなど、プロジェクトに必要な言語やライブラリ、フレームワークをワンボタンで選択・設置することができる。

ALT 図3 自社の状況に最適なアプリケーション、言語を選べる。制作・開発までの準備に手間も時間もとられない

 以下の動画のように、プロジェクト作成は3ステップ15秒で済む他、ストレージは1プロジェクト10GBまで保存可能。無料のSSLサーバ証明書を使ったHTTPSサイトも構築できる。

動画で見るプロジェクト作成の様子。確かにこれなら「すぐに制作をスタートできる」

料金の上限設定やアラート通知で「想定外の従量課金」を回避

 一方で、コスト効率に配慮している点もポイントだ。パブリッククラウドではオートスケール機能を有効にすると従量課金によって思わぬコスト増が生じるケースがある 。一般的なパブリッククラウドにおいては課金上限を設定できないことが多いためだ。

 これに対してロリポップ!マネージドクラウドでは、リソースの上限を設定しておけば、上限を超えた場合に自動的にオートスケールを停止することができる。指定した利用金に達したらアラートを通知することも可能だ。料金体系もシンプルで、月額980円の基本料金でコンテナが約2000回まで起動。それを超える場合は1コンテナ1起動当たり2円と設定している。

 これにより、アクセスのピーク時を見据えてリソースを余剰に確保することなく、状況に最適なリソースをコスト効率よく利用できるわけだ。このことが、新たにWebサイト/サービスを開発・提供する際など、「どれほどのアクセス増があるのか予測することが難しい中、スモールスタートして状況に応じて拡張する」といった際にも有効なことは言うまでもない。

 さらに、ロリポップ!マネージドクラウドは、その名の通り、インフラ管理の一切をGMOペパボに任せることができる。ユーザーはOSやミドルウェアのアップデート、セキュリティパッチ適用、障害対応、機器交換といったサーバの保守、メンテナンス業務からも開放されることになる。これらにより、クラウド活用のスキルがなくても、「落ちないWebサイト/サービス」の制作・運営に集中できるというわけだ。

1時間で2万UU、6万PVのアクセスにも対応。豊富にある「落ちない」実績

 ロリポップ!マネージドクラウドは2018年4月のリリース以降、すでに多くの利用事例がある。例えば、音楽フェスティバルの公式サイト「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2018」では、出演アーティストを発表する際に、サイトへのアクセス急増が懸念された。加えて、視覚に訴えるビジュアルが多用されている他、オリジナルグッズのEC機能も持つなど、リッチなサイトとなっている。

 そこで、ロリポップ!マネージドクラウドを採用。最終的に2日間で3万人が来場した大規模音楽フェスにおいて、タイムテーブルやアーティスト情報などが常時閲覧されることになった他、矢沢永吉など大人気のアーティストが出ると発表されるたびに、トラフィックが瞬間的な盛り上がりを見せる場面もあった。にもかかわらず、オートスケール機能により、Webサイトは常に安定的かつ快適に閲覧可能であり、サイトダウンも発生しなかった。

 製造業、七洋製作所の事例もある。同所は業務用オーブンの製造で広く知られており、製品紹介や導入事例など、ビジュアルを多用した非常にリッチな自社Webサイトを運営している。その七洋製作所がテレビ東京の人気テレビ番組「カンブリア宮殿」で紹介されることになった(2018年11月29日放送)。

 これを受けて、番組放送時の急激なアクセス増によるサイトダウンを懸念。そこで外部委託していたWebサイト制作会社を通じてロリポップ!マネージドクラウドを採用。約1時間の放送中に約2万UU、6万PVのアクセスがあったが、安定性・快適性はしっかりと担保された。その際のアクセスが商談機会の増加にもつながるなど、まさしく同所のブランド・収益をロリポップ!マネージドクラウドが支えた格好だ。

 田村氏はロリポップ!マネージドクラウドの利点について、次のようにまとめる。

 「市場環境変化が速い現在、Webサイト/サービスへのアクセスが、いつ、どのタイミングで増減するのか、予測することが難しい状況にあります。特に本来の業務に集中したいユーザーにとって、インフラ構築・運用は大きな負担になりかねません。ぜひ自社で注力すべきこと、外部に任せるべきことを見直した上で、ロリポップ!マネージドクラウドをうまくご活用いただければと思います」(田村氏)

 一方、近藤氏は、企業の広報部やWeb担当部門、あるいはIT部門など、自社でインフラ運用を行っているユーザーに共感を寄せる。

 「私もインフラ運用とWebサイト/サービス開発、双方の経験があり、Webサイトが落ちることへの不安を実感しています。ロリポップ!マネージドクラウドによって、そうした不安を解消いただき、ぜひサイト運営/サービス提供に集中いただければと思います。また一方で、近年、IT部門の運用担当者においては、インフラの安定運用から経営への貢献へ、求められる役割が変わってきていると思います。その点でも、ビジネスを起点に自社で運用すべきもの、任せるべきものを切り分けることで、ロリポップ!マネージドクラウドを役割変革の一助としていだければと考えています」(近藤氏)

 次回、1時間の番組放映中に生じた「約2万UU、6万PVのアクセス」に耐えた七洋製作所のWebサイトはどのように制作・運用されていたのか、ロリポップ!マネージドクラウドのリアルな実力に迫る。

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提供:GMOペパボ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年3月20日

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