遥か彼方に想いを寄せて――オンリーユーじゃダメなとき:転職バーのハルカさん(13)

僕はただの引きこもりじゃないぞ。ちゃんと働いているんだ!――新卒で入社した会社のスパルタ教育に耐えかねて家から1歩も出なくなったカナタ君の、超インドアな職業とは?

» 2019年04月01日 10時00分 公開
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転職バーのハルカさん

登場人物

syuhei

シュウヘイ

そこそこの大学を出て、そこそこのITベンダーで働く、そこそこのシステムエンジニア。給与とやりがいの持てない仕事や失敗の責任を部下に押し付けて逃げるばかりの上司に嫌気が差し、同業他社への転職を目指している

haruka

ハルカさん

「転職バー ハルカ」のバーテンダー。人の香りからその心理や行動、未来まで見抜く特殊な能力を持ち、店を訪れる客の相談に乗っている

brackharuka

黒ハルカさん

悪徳転職コンサルタント。シュウヘイをブラック企業に売り飛ばそうとした前科あり。ハルカさん(白)のいとこであり、家庭の事情も知っている

kanata

カナタ

ハルカさんの弟。新卒入社した「クロクロソフトサービス」で超スパルタなしごきに遭い、退職。現在の仕事は、自宅警備員。



前回までのあらすじ

ここは「転職バー ハルカ」。

首筋の香りをかぐとその人の考えていることが分かる、という特殊技能を持つバーテンダーの「ハルカさん」を慕って、キャリアに悩みを持つ迷い子たちが夜な夜な訪れる都会のオアシスだ。

そのハルカさんが引きこもりの弟さんのことで胸を痛めていると聞いたエンジニアの「シュウヘイ」(転職活動中?)が、弟さんを社会復帰させるべく、動きだした!







クロクロソフトサービスの厳しい仕事に耐えかねて、すっかり引きこもりになってしまったハルカさんの弟……おっと、ちゃんと紹介してなかったね。彼の名前は、奏太(カナタ)。「ハルカ&カナタ」の二人きょうだいだ。

今日は、自分もクロクロに体験入社してそのブラックぶりを経験したシュウヘイが、カナタを社会復帰させるべく、彼が一人で暮らすアパートに向かうところからスタートだ……さて、うまくいくかな?







syuhei シュウヘイ

3丁目の毎波荘102って、ここだよな。引きこもってる人の家に行くのなんて初めてだから、何かドキドキするな。それにしてもハルカさん、大変だったんだなあ。







そういえば黒ハルカが「カナタを不幸に陥れたのはハルカさんだ」とか言ってたけど、どういうことなんだろう? ちょっと昨日の転職バーに戻ってみるか。







ハルカとカナタの物語






ある日の転職バー。ハルカさんはいないけど、黒ハルカとシュウヘイが話し込んでるよ。二人が飲んでいるのは「カミカゼ」。カクテル言葉は「あなたを救う」か、泣けるねえ。







syuhei

じゃあ、弟さん……カナタ君は、ハルカさんが育てた?




brackharuka 黒ハルカ

育てたとまでは言わないけど、ずっと面倒は見ていたかな。ハルカが小学校6年の時にお父さんが亡くなられて、以来お母さんが朝から晩まで外で働いていたから、家事は全部ハルカがやってた。お母さんもハルカが大学生の時に亡くなられて、そこからはハルカがカナタの父親兼母親よ。自分の勉強も就職活動もあるのにね。




syuhei

ハ、ハルカさん、苦労したんだ……うっ……うっう。




brackharuka

そんなんだから、カナタはハルカにべったり甘えっきりでさ。何でもかんでもハルカの言う通り。自分じゃ何も考えられないアネコン男になっちゃった。




syuhei

アネコン?




brackharuka

“お姉ちゃんコンプレックス”さ。おかげでハルカが就職してからも何かと手間の掛かる弟で……。







「ソーセージはタコさんだし、リンゴはうさぎさんだし、そりゃあもう手の込んだお弁当を作ってあげていたわけよ」「(うらやましい……)」






syuhei

ハルカさんの就職先は、どんな会社だったんですか?




brackharuka

「A&Dコンサルティング」っていう外資の会社よ。




syuhei

ウヘー。超一流。




brackharuka

そこで人事戦略のコンサルとか、客先のカウンセラーみたいなこともやってたみたい。




syuhei

へえ。で、今度は弟の就職?




brackharuka

そうよ。でも、出来の良いハルカと違って、カナタは勉強も全然ダメでね。やっと入った大学を留年したり。当然、就職もうまくいかなくて、結局ハルカが探してきた……。




syuhei

クロクロソフトサービス!




brackharuka

ピンポン! 厳しい会社だっていうのはハルカも知ってたけど、自分を基準に考えたら「弟も耐えられるだろう」って思ったらしいのよ。むしろ「少しひ弱なカナタには、これくらい厳しい会社の方が」って考えてね。







ハルカさん、メンター失格.






syuhei

親心、いや姉心だねえ。でもカナタ君は、その厳しさに耐えられなかった。




brackharuka

そう。月に何百件ものノルマ。できなかったら皆の前でどやされて、大声で謝罪させられて。アンタみたいに、使えないだの、へなちょこだの、お荷物だの、ワカメ男だのって言われ続けてもこたえない人間なら耐えられたんだろうけどね。




syuhei

ワカメって……。




brackharuka

シュウヘイって、そんな感じじゃない? 芯もなけりゃ、存在感もなく、景気の悪い顔して、ゆらゆら、ゆらゆら、ゆ〜らゆら。




syuhei

(何て言われよう)。




brackharuka

でも、カナタには無理だった。会社に行くのが嫌で、怖くて。そんな思いだけがどんどんたまっていったの。




syuhei

ハルカさんに相談は?




brackharuka

そこが問題でさ。優秀で頑張り屋のハルカには、弟の言っていることが甘ったれのワガママにしか聞こえなかったらしいのよ。「それくらいのこと我慢しなさい」って、説き伏せちゃって。




syuhei

以前話に出た「メンター」に……ハルカさんはなれなかったんですね。




brackharuka

やっぱり身内には難しいんじゃない? ハルカもまだ若かったし。でも、カナタはハルカが大好きだから、「悪いのは自分なんだ」と思っちゃった。「自分はダメな人間なんだから、頑張らなきゃいけない」と考えて、毎日会社に行ってはつらい思いをして帰ってくる……そんな繰り返しだった。




syuhei

つらいなあ……。




brackharuka

そんな調子でやっていたら、ついに来ちゃった。




syuhei

どこに?




brackharuka

メンタルによ。会社に行こうと思って電車に乗ったら激しい頭痛と吐き気。どうしようもなくなって家に帰ったらケロっと直る。で、また出掛けようとしたら、今度は体が固まって動けなくなったり。




syuhei

頭では「会社に行かなきゃ」って思ってるのに、心と体が拒否しちゃう?




brackharuka

そんな感じ。そうやって徐々に会社に行けなくなって、引きこもり生活が始まったってわけ。もう2年になるかな。




syuhei

それでハルカさんは「弟を追い込んだのは自分だ」って?




brackharuka

そうね。ある意味、事実だし……。で、しばらくしてからハルカは決心した。




syuhei

何を?




brackharuka

「転職バー ハルカ」を開くことをよ。カナタと同じように悩めるビジネスパーソンの相談に乗ってあげたり、転職で失敗しないようにアドバイスをしたりしてあげたいって。もともと人事系のコンサルだったしね。







将来のお兄ちゃんだよ






あのバー、そういういきさつがあったんだ。

さて、そろそろ冒頭の場面に戻ろうか。







syuhei

(よし、ここだな。「ピンポーン」っとな)。

ハルカさんのためにも、カナタ君を社会復帰させて。そんでもって、ハルカさんが僕に「ありがとう、シュウヘイ君」とか涙ながらに抱き付いてきたりして……そしたらさあ、そしたらさあ……ぐふ、ぐふ。ぐふふふふ……。







ヨダレ垂れてるぞ、シュウヘイ。







kanata カナタ

(ガチャリ)誰だ? 人の家の前で気持ち悪く盛り上がってるのは。

変質者か? 変態か? もしかして、怪人ワカメ男?




syuhei

な、なんで、またワカメ?




kanata

だって、何かそれっぽいじゃん……で、アンタ誰?




syuhei

こ、こんにちは……あ、あの……僕、シュウヘイっていって、ハルカさんの友達……いや、将来の恋人……いやいや、いずれ君のお兄さんになる……いやいやいや……。




kanata

ああ。姉ちゃんに下心いっぱいの、転職バーの客ね。




syuhei

いや、ぼ、僕はそんなんじゃ……。




kanata

いいよ。アンタみたいの初めてじゃないから。ちょうどいいや、ちょっと上がって見てってよ。




syuhei

見てく? 何を?




kanata

姉ちゃんが心配しなくても、僕だってちゃんとやってるってとこをさ。







ただの引きこもりじゃないぞ






カナタ君、想像してたのとちょっと違うなあ。意外と元気そうだけど。

あいさつもそこそこに、シュウヘイにPCで動画を見せ始めたよ。







はーい。はじまりました「アイドルリサーチ隊」。今週も、まだ世間には知られてないけど、絶対にクるアイドルをいち早く紹介しちゃいまーす!







syuhei

これ、カナタ君?




kanata

そ、僕。週1で動画サイトにアイドル紹介番組を配信してるんだ。結構人気でさ、スポンサーもついて、そこそこもうかってるんだ。姉ちゃんは、僕が引きこもってるって思ってるけど、実際には、こうやって働いてるんだ。




syuhei

う、うーん……。




kanata

続きを見て、気に入ったらチャンネル登録してよ。




syuhei

は、はあ。







今週はなんと、英国でデビューした日本の女の子3人組、「ファンシーメタル」の登場だ!







syuhei

!!!!! ファッ、ファンシーメタル!!!




kanata

ファンメタ知ってるの? シュウヘイ、通だねえ。







彼女たちの動画を観ながらブラウザの前でヘドバンするのが、正しいファンのお作法さ






ファンシーメタルを知らない人は、こっちの回を見てくださいな……っと宣伝はさておき、彼女たち、ついにデビューしたんだ。頑張ったんだなあ。







日本の美少女3人組が、コネもツテもない英国に渡って、ヘビメタと和テイストを融合させた新感覚ロックバンドを作っちゃった。あっちでの人気もうなぎ登りで、ついに日本へ逆輸入も決まった。とにかくキュートで熱くてロックだ! 今のうち押さえておかないと、時代に乗り遅れるぜ!







syuhei

(良くやった。良く頑張ったよ、ファンシーメタル……うう……)







では、デビュー曲を聞いちゃいましょう。邦題「花は桜木、女は度胸。見事散りましょ愛のため!」だ!!!!!







syuhei

(何だかあっちこっちツギハギの無理やりなタイトルだけど、まあ、作者がセンスないから仕方ないか)。







何だと、ワカメ男がえらそーに!……ま、まあ、それはともかく、そんなこんなで2人は動画を見終わったというわけだ。







靴のない玄関






kanata

どお、なかなかのもんだろ? 姉ちゃんに伝えてくれよ。「もう、心配はいらない」ってさ。




syuhei

いや、でも……。




kanata

分かったら、もう帰ってくれない? 僕、これから用事があるし。




syuhei

用事?




kanata

ああ。スポンサーとネットで会議さ。これでもいろいろ忙しいんだ。




syuhei

ネット……。







おお、珍しく、シュウヘイが何か考え込んでるぞ。雪でも降らなきゃいいけど。







syuhei

カ、カナタ君!




kanata

何さ、ワカメ。




syuhei

あ、あの……げ、玄関きれいだね。




kanata

はあ?




syuhei

きれいっていうか靴がないよね。




kanata

?




syuhei

き、君、家から1歩も出ないで、ていうか、出られないままなんじゃ……。







シュウヘイがこんな鋭いことを! 明日はヤリが降るね。







kanata

だから何だっていうのさ。今は仕事だって買い物だって、ネットで済むじゃないか。外になんか出なくたって、ちゃんとやっていけるよ。




syuhei

でも……部屋で一人ぼっちなんて寂しいじゃない。友達だって……。ハルカさんはそういうところを心配してるんじゃ……。




kanata

うるさい! そんな話をするんだったら、本当にもう帰ってくれよ。これだから嫌なんだ。外の奴らって。何で放っといてくれないんだ。




syuhei

でも一生このままじゃあ……。




kanata

外の世界なんかまっぴらだ。いいことなんて何もない。

クロクロのときに思い知ったんだ。どう考えても会社の方がおかしいのに、姉ちゃんは「我慢しろ」と言うだけで助けてくれなかった。姉ちゃんだけじゃない、誰も僕の味方にはなってくれなかった。

だから、僕は世間を捨てた。社会を見限ったんだ。もう、出てってくれ!







あーあ、説得失敗……。







あの子たちがいてくれたらなあ






シュウヘイは、なすすべなくカナタの元を引き上げて、転職バーへ戻ったようだ。







syuhei

(かくかくしかじか)……というわけで、ごめんなさい、ハルカさん。




brackharuka

ち、ワカメが。アンタ、ほんっっっっっっっっとに使えねえ奴だな。




haruka ハルカさん(白)

やめて黒ハル。シュウヘイ君は何も悪くないわ。




syuhei

でも、あのファンシーメタルがデビューしてたのは、驚いたなあ。




haruka

私もつい最近聞いたわ。英国でどんどん人気が出ていて、カナタも結構気に入ってるみたい。




syuhei

頑張ったんだなあ。そっかあ、あの子たちが日本に帰ってきて「こんちはー☆」なんてここに来てくれたらなあ。ちょっと頼んでカナタ君を説得してもらうんだけどなあ。でも英国じゃあなあ。







ん? あれ? あれれれれれ!
















ルナ ルナ

こんちはー☆




レイ レイ

久しぶりやん!




マイ マイ

元気―♪







「ルナです!」「レイやで!」「マイよ!」「3人あわせてファンシー☆メタルです!」



syuhei

げっげげげげげげ! ファンシーメタル! 何てご都合主義な展開……。浅過ぎる作者の発想!







うるさい!







次回に続く


ハルカのワンポイントレッスン

身内であれ、メンターであれ、一人の人間を妄信するのは危険ね。どんなに素晴らしい人でも、アナタとは違う人格だもの。相談するなら複数の人にするといいわ。




テキスト:細川義洋
イラスト:鳴海マイカ/ad-manga.com

転職バーのハルカさん シリーズ

第1回 コアントローの香り……あなた、良からぬことを考えているわね

そこそこのITベンダーで働くそこそこのシステムエンジニア「シュウヘイ」がふらりと入った「転職バー」。美人バーテンダー「ハルカさん」に首筋の匂いをかがれて……シュウヘイ昇天!


第2回 取りあえずビール? それともビール“を”飲みたいの?

転職活動中のエンジニア「シュウヘイ」がやっと獲得した内定に難色を示す美人バーテンダーの「ハルカさん」。「仕事をゆずれ」とすごむ「シタロー」さん――「転職バー」は、今日も波乱のヨ・カ・ン。


第3回 ブランデーがお好きでしょ?――あなたに夢を見せてあげる

転職活動中のエンジニア「シュウヘイ」は、スキルや経験をアピールしてもなかなか内定が取れない。彼に欠けている“あるもの”に気付かせるために「転職バー」のバーテンダー「ハルカさん」が招集したのは、ちょっと(いや、とても)乱暴な彼女、「サディスティック・ミミ」だ!


第4回 コーヒーのカクテルをいかが?――違いの分かる男は、違いを活用できる男よ

そこそこのシステムエンジニア「シュウヘイ」の転職活動は絶賛難航中。面接でヒドいことを言われ、ハルカさんになぐさめてもらおうと「転職バー」に立ち寄った彼の前に現れた、超絶かわいい3人娘「ファンシーメタル」。ガッツリさわるとモエちゃうぞ!


第5回 悩んでたって始まらない――ジャンプするのよ、「グラスホッパー」のように

「シュウヘイ」は煮え切らない男。転職活動で内定をもらっても、グズグズ迷ってチャンスを逃してしまう。そんなシュウヘイを見かねた「転職バー」のバーテンダー「ハルカさん」は、彼に巣鴨限定アイドル「ファンシーメタル」のプロデュースを持ち掛ける。夢に向かってチャレンジする彼女たちを見て、シュウヘイ発奮!……できるかな?


第6回 クレイジーフォーユー――狂おしいほど好きよ、タコ

そこそこのエンジニア「シュウヘイ」が「転職バー」で「ブラッディ・シーザー」を飲んでいると、男物のスーツを着た美女が現れた。「自分はスパイだ」と名乗る彼女、何やら大変な秘密があるようで……。


第7回 そこはアラスカのように熱く冷たい――ようこそ、シンギュラリティ“後”の世界へ

そこそこのエンジニア「シュウヘイ」は、メイド型ロボット「AKI」に起こされて目が覚めた。会社に行けば行ったで、シュウヘイの仕事は全部AIやロボットに取って代わられている。もしやシンギュラリティ!?


第8回 銀の弾丸はどこにある?――ワクワクにワクワクしちゃダメよ

そこそこのエンジニア「シュウヘイ」が「転職バー」のハルカさん(白)に会いに行くと、そこにいたのはハルカさん(黒)だった。彼女は「明日、素晴らしい会社がシュウヘイをスカウトする」と予言するが……。


第9回 あなたの“そんなとこ”が好き――七色の魅力を持つ男

そこそこのエンジニア「シュウヘイ」が足しげく通う「転職バー」には、いつも変わった人がいる。地域限定アイドル、スパイを名乗る3人組、顔色の悪い男……。さあ、今日は野球界のレジェンド(?)がお待ちかねだ。


第10回 別れる前に思い出して、カンパリオレンジのあの日々を

転職活動中の「シュウヘイ」は、現職の人事部長に特殊任務を命じられた。存在感の薄さを生かして彼が近づいた男の横には、アノ女が――!


第11回 白黒はっきりしなきゃダメ?――天国と地獄の境目

ハルカさんの弟の過去を知ってしまった「シュウヘイ」(転職活動中)は、彼女の幼なじみの「サディスティック・ミミ」に提案されて、彼が働いていた会社の人に会いに行く――あの、御社ってブラック企業なんですか?

第12回 感化しちゃうぞ☆――ブラックもホワイトもあっという間に慣れるもの

「ブラックだ」とウワサの「クロクロソフトサービス」にお試し就業した「シュウヘイ」。毎日竹刀で脅かされて、営業ノルマを課せられて――「エンジニアの転職」がテーマの連載なのに、妙な方向に爆走中!!!


激務な職場を辞めたいが、美女が邪魔して辞められない バックナンバー

第1回 僕、この美女地獄から永遠に脱出できないかも……

IT企業で働く平凡なエンジニア梧籐 剛、27歳。美人上司と可愛い過ぎる後輩に挟まれて日々開発にいそしむ彼には、誰にも言えない悩みがあった……。


第2回 壁ドンされたって、ドキドキなんかしない……んだから……ね……

ここは都内のとあるIT企業。退職を希望する27歳のエンジニア梧籐 剛は、上司に辞意を伝えたのだが、なぜか今日も山ほどの業務(アンドロイド開発、ただし人型の)を全力でこなしていた……。


第3回 せんぱいにだけ伝えちゃう! わたしの素直な気・持・ち

27歳のエンジニア梧籐 剛は、忙し過ぎる業務に嫌気がさし、思い切って上司に辞意を伝えたが、あいかわらず山ほどの業務(アンドロイド開発、ただし人型の)を全力でこなしていた。早く辞めたいと焦りはつのるが、本人の心にも一抹の迷いが……?


第4回 ハートに火を付けて! 燃えさかる案件の中心で辞意を叫ぶ

思い切って上司に辞意を伝えた27歳のエンジニア梧籐 剛。しかし状況は変わらず、今日も山ほどの業務(アンドロイド開発、ただし人型の)を全力でこなしていた。早く会社を辞めたいと焦りはつのるが、後輩の椎子に「まずはキャリア設計が必要だ」と言われ……。


第5回 「false」を返すと「null」で上書きする、そんな上司と働いています

一日も早く辞めたい27歳のエンジニア梧籐 剛。「ぼくのやりたいことはこれだったんだ!」と気付いたものの、後輩の椎子に、まだまだキャリア設計が甘いと指摘され……。


第6回 右手に椎子、左手にリナ。僕、ほんとはしあわせなんじゃ……

ついに転職先を探し始めた27歳のエンジニア梧籐 剛。「僕、ようやく進むべき方向がつかめてきました」ところが社長にバレて……?


第7回 せんぱい! せまーい密室で二人きりになりませんか?

相変わらず辞められずに激務をこなす27歳のエンジニア梧籐 剛だったが、今日のアンドロイドのバグは……草?不可避wwwww?


第8回 彼女が浴衣に着替えたら……ぼく、困っちゃう!!

可愛過ぎる後輩 椎子のサポートで、27歳のエンジニア梧籐 剛の転職に関する知識はだいぶ増えたのだが、肝心の転職活動がなかなか進まず、焦りはつのるばかり……。


第9回 せんぱい! わたしがゴールじゃダメなんですか!

業務(アンドロイド開発、ただし人型の)が小康状態に入り穏やかな日々を送っていた梧籐たちに社長から告げられたのは、まだ仕様があやふやなところが山ほどあるアンドロイドの緊急リリース命令だった。


第10回 アンドロイド(人型の)開発から、アンドロイド(人型の)による開発へ!

梧籐はあいかわらず山ほどの業務(アンドロイド開発、ただし人型の)を全力でこなしていた。しかし、ここへきて案件に異変が……?


第11回 脳が辞めたがってるんだ!!!

山ほどの業務に追われ続ける梧籐。しかし、新しく部下(ただし人型アンドロイド)ができて順風満帆!?


第12回 そのしぐさが心変わりのサインだなんて、ボク知らなかったよ……

アンドロイド駆動開発プロジェクトのマネジャーである梧藤、流行に乗り遅れまいと夏風邪をひいて会社を休んでいたら、何やら異変が……。


第13回 False! True!! ヨヨイのヨイ! 開発合宿でプレイ☆ボール

リナが投げて椎子が打つ!同業他社チームとの交流試合に、アンドロイド開発チーム(物理)のマネジャー梧籐 剛はどう仕掛けるか?!


第14回 「せんぱい! ヤメてください」――椎子の決意にボクのドキドキが止まらない!

アンドロイド(物理)3体と共に取り組んでいたIoT開発がいよいよテスト工程まで進んできた。このプロジェクトが終わったら、何をしようかな……そうだ、た・い・し・ょ・く???!


最終回 ベイサイドクルーズで、美女と暴走しちゃいました

「退職したい」「退職したい」と言い続けて、早2年半。どうやら本当に退職する日が来たようです。でも、その前に、この暴走屋形船を何とかしなくちゃ!


ドS美人面接官 VS モテたいエンジニア 転職十番勝負! シリーズ

第1回 入室しようとしたら、マサカリ投げられちゃいました

野望を胸に秘めて転職を志す、とあるエンジニア(28歳)がいる。今日は一番の本命企業、X社の面接だ。準備万端、張り切って面接会場に向かうが……。


第2回 おじぎをしたら、物理的に落とされちゃいました

本命のX社の面接に落ちた彼が今回向かったのは、第2志望のY社。今度こそ、面接を突破することができるのか……。


第3回 自己紹介中に「物理ローンチ」されちゃいました

2回連続で面接に落ちた彼だが、わずかな望みを失わず、今日も雨の中を面接会場に向かう。しかしそんな彼を、またしても試練が待ち受けていた……。


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Web企業の人事担当「きのこる先生」と、「ドS美人面接官」が、密会という名の単なる飲み会で、この先生き残るエンジニアについて徹底議論を交わす……



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