Windows 10への全面移行を後押しする「Desktop App Assureサービス」とは「残り1%のアプリをどうするの?」の声に応える支援サービス

Windows 7のサポート終了まで残り1年を切ったことで、いよいよWindows 10への移行作業を本格化させている企業が増えてきている。多くのアプリケーションは移行後も問題なく動作するが、頭が痛いのは不具合が出てしまった場合だ。塩漬けにすべきか、どうするか――そんな悩みを抱える企業に手をさしのべる新たな支援策とは?

» 2019年05月31日 10時00分 公開
[PR/@IT]
PR

Windows 10への全面移行、課題はアプリの互換性問題にあり

 Windows 7の延長サポート終了が「2020年1月14日」に迫っている。また、Windows 8.1も「2023年1月10日」でサポート終了となることが分かっている。

 あらためて説明するまでもなく、OSのサポートが終了すると、たとえ深刻な脆弱(ぜいじゃく)性が発覚したとしても修正のためのパッチなどは提供されず、不正アクセスやマルウェアに対して無防備な状態に置かれてしまう。こうしたリスクを避けるため、PCのリース期限もにらみながら、段階的にWindows 10への移行を進めている企業が大半だろう。

 ただ、過去のWindows OS移行の際につきまとった課題が、今回もまた浮上しているのだ。既存アプリケーションの互換性をどう確保するか――という問題だ。業種や業態によって業務に不可欠なさまざまなアプリケーションが、Windows 10上でもこれまで通りに動いてくれなければ、全面的な移行にはなかなか踏み切れないというのはもっともなことだろう。

ALT 日本マイクロソフト Microsoft 365ビジネス本部
製品マーケティング部 シニアプロダクトマネージャー
津隈和樹 氏

 マイクロソフトによると、実は既存アプリケーションの99%は、Windows 10でも問題なく動作するという。これは決して誇張ではない。

 そもそも世界中にある約12億台ものデバイスのうち、既に8億台のデバイスでWindows 10が動作している上、マイクロソフトが収集している情報によると、Windows 7で動作していた大半のアプリケーションがWindows 10でも問題なく動作していることが判明している。主な独立系ソフトウェアベンダー(ISV)やサードパーティー製アプリケーションはもちろんのこと、企業が独自に開発したアプリケーションについても、多くが手を加えることなく動作しているのだ。

 それならば、Windows 10以降は問題ないはず……とは言い難い。情報システム部門やIT担当者の多くは、現場や経営者から「じゃあ、このアプリが残り1%に該当して、動かなかったらどうするの?」と詰め寄られると、明確な回答を出せないのではないだろうか。

 かつての、特に外資系ベンダーの対応ならば「それは仕様ですから諦めてください」となっただろう。だが、今回のマイクロソフトの姿勢は違う。

 「残り1%を何とかするために、徹底的に支援する」(日本マイクロソフト Microsoft 365ビジネス本部 製品マーケティング部 シニアプロダクトマネージャー 津隈和樹氏)というのだ。それを具現化したのが、Desktop App Assureだ。

Windows 10で動かない1%のアプリを救う「Desktop App Assureサービス」とは

 Desktop App Assureサービスは、「Windows 10への移行に際し、アプリケーションに互換性関問題が生じてしまった場合、マイクロソフトが無償で問題解決を支援するサポートサービス」だ。「Office 365 ProPlus」や「Enterprise Mobility+Security(EMS)」といったマイクロソフトのクラウドサービスへの移行を支援する「Microsoft FastTrack」プログラムの一部で、マイクロソフト全製品のテクニカルサポートと連携しながら、アプリケーションの互換性問題の原因追及と対応支援をリモートから行う。

図1 図1 Desktop App Assureサービスは、アプリケーション互換性の問題解決に向けた支援を追加費用なしで提供する《クリックで拡大します》

 ただし、一つだけ誤解してはならないのは、Desktop App AssureサービスはWindows 10の導入や移行に関する問題全般を扱うわけではなく、「これまでWindows上で動いていたアプリケーションやアドイン、マクロが、Windows 10では動かなくなってしまった」という互換性問題の解決にフォーカスしていることだ。

図2 図2 Desktop App Assureサービスの利用シーンは、アプリケーションの互換性問題の解決にフォーカスしている《クリックで拡大します》

 Desktop App Assureサービスの利用に当たって必要な条件は、Windows 10またはMicrosoft 365のE3/E5もしくはA3/A5ライセンスか、ソフトウェアアシュアランス付きのWindows 10 Enterpriseのライセンスを150シート以上購入していること。別途提供されているプレミアムサポートやプロフェッショナルサポートの有無は関係なく、無償で利用できる。

 逆に言えば、アプリケーション互換性に関する問題であれば、Microsoft FastTrackサイトにある専用ページから必要事項と問題の概要を記入し、サブミットするだけで利用を申し込むことができる。後は、企業ごとの窓口となる「App Assureマネージャー」と呼ばれる日本マイクロソフトの担当者が任命され、問題のヒアリングと対応を開始することになる。

 日本マイクロソフトでFastTrackセンター FastTrackマネージャーを務める辻󠄀良太氏は、「互換性問題を切り分け、例えば、Windows OSのコアに問題があると分かれば、Windows担当のエンジニアに調査を依頼し、必要に応じて修正を行う。いわば、マイクロソフトのサポート部隊のリソースをほぼ全て利用して、問題解決に当たることになる」と説明した。

 時には、アプリケーション側に手を加える必要が生じることもあるだろう。そのような場合、マイクロソフト自身がコーディングを行うことはないが、サードパーティー製アプリケーションならばベンダーのエンジニアと連携し、自社開発アプリケーションならば顧客のエンジニアを支援しつつ、改修を後押しする。

 例えば、ISVが開発やサポートを終了しており、どうにもこうにも改修すらできないといったケースでも、「Desktop App Assureサービスでは、例えば『互換性モード』などを駆使してアプリケーション側のコードを変更することなく動かす方法を見つけていく」(辻󠄀氏)とのことだ。

図3 図3 Desktop App Assureサービスの対応体制《クリックで拡大します》

一度きりでなく複数回支援、Windows 10移行後の大型アップデートで生じる問題にも対応

ALT 日本マイクロソフト FastTrackセンター
FastTrackマネージャー 辻󠄀良太 氏

 不具合は、ある程度時間がたってから浮上することもある。

 「Windows 10への移行中に発生する互換性問題は1つだけとは限らない。1つ解決しては、また新たな問題が浮上することも珍しくない。Desktop App Assureサービスには利用回数の上限という概念はないため、お客さまがWindows 10への移行に成功するまで支援していく」(辻󠄀氏)

 マイクロソフトでは、99%から先の部分を支援するDesktop App Assureサービスを通して、安心してWindows 10に全面移行できる環境を提供していく構えだ。

 もう一つ、多くの企業がWindows 10への移行に際して不安に思っているポイントがある。半年ごとにリリースされる大型アップデートへの対応だ。「半年ごとにバージョンアップするようなものではないか」と、動作確認やテスト、対応の手間に不安を抱いている担当者もいることだろう。

 実は、Desktop App Assureサービスは、Windows 10への移行時だけでなく、Windows 10の大型アップデートにも適用可能になっている。Desktop App Assureサービスは日本に先行して海外で提供されているが、Windows 10移行時の対応はもちろん、移行後の大型アップデートで生じたトラブルへの対応に活用している企業もあるという。日本国内でも早速、Desktop App Assureサービスに関する問い合わせが増えつつあるという。

さまざまなツールを活用し、棚卸しと検証、展開の全プロセスを支援

 既に部分的にWindows 10への移行作業に着手している企業も多いだろうが、マイクロソフトでは、Desktop App Assureサービスをはじめとするさまざまな施策を通じて、Windows 10を含むMicrosoft 365への段階的な移行を推奨してきている。移行時の「棚卸し」「検証」「テスト」の各プロセスを支援する有償/無償のさまざまなツールを用意して、スムーズに移行への段取りを進められる環境を整えている。

 まず、Windows 10への移行は、「そもそも、自社ではどんなアプリケーションが、どのくらい動いているかを把握しなければ始まらないが、意外と隣の部署でどんなツールを使っているかを網羅的に把握できていないケースもある。ここで抜けや漏れがあり、後から対応すべきアプリが発覚すると、その後の検証が大変になる」(津隈氏)。

 そんな「棚卸し」作業を支援するのが、企業内で利用されている端末を把握し、稼働しているOSやアプリケーションの状況を一元的に管理できる「Windows Analytics」だ。

 また、「Ready for Modern Desktop」では、Windows 10上で稼働している特定のアプリケーションの状況が、利用している企業の実績ベースで把握できる。つまり、言葉ではなく、実際に動いているかどうかを把握できるのだ。自社で作成したアドインのようなプログラムについても、「Office Readiness Toolkit」を利用すれば、稼働するかどうかがすぐに判定できる。

図4 図4 Windows 10を含むMicrosoft 365への段階的な移行をさまざまなツール/サービスを用意《クリックで拡大します》

 こうして棚卸しを行い、Windows 10に移行可能なアプリやアドインが分かれば、新OSを展開していくことになるが、マイクロソフトは「リング」という概念に基づく段階的な展開プロセスを推奨している。

 まず、ごく一部の限定ユーザーで動作を確認し、問題がなければ情報システム部全体のようにもう少し多い人数で運用し、問題が生じないことを確認しながら、徐々に全社に広げていくというものだ。全PCのうちどれくらいがWindows 10に移行できたかという展開状況は、「Windows Analytics Update Compliance」で一元的に把握できる。

 こうしたツールは「企業の規模を問わず、基本的に無償で利用できるため、ぜひ活用してほしい」と津隈氏。そうすれば、多くのアプリケーションが問題なく動作することが体感としても分かるだろうともいう。

 そして、もし「1%」に当たってアプリケーションがうまく動かない、という事態が発生したら、今度はDesktop App Assureサービスの出番だ。

 「Desktop App Assureサービスを『保証』と捉え、何があってもマイクロソフトが支援すると思って、まずは既存アプリケーションを検証、テストしてほしい」(津隈氏)

 99%は動くことが実証済みであるが、万が一、1%に該当してしまっても、それを動かす保証としてのDesktop App Assureサービスが用意されている。もはや、Windows 10に移行しない理由はない――そんな環境が整いつつある。一部ではなく、全面的な移行がいよいよ加速しそうだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年6月30日

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。