HCIを、中堅・中小各社のニーズに最適な形で届ける体制とは「価格」というハードルも着実に解消

全国に幅広い拠点を持つダイワボウ情報システムは、大手企業が主に享受してきたHCIの導入メリットを中堅・中小企業に広げようとしている。地域による企業の情報格差をなくし、HCIのコストメリットを引き出す方策とは?

» 2019年08月09日 10時00分 公開
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「地域に強い」ダイワボウ情報システムがNutanixを展開するワケ

 PCをはじめとするIT関連商品のディストリビューターとして、世界中のあらゆる製品を取り扱うダイワボウ情報システム(DIS)。「お客様により近く、もっと深く」をテーマに地域に密着した「顔の見えるディストリビューター」としても知られる。北海道から沖縄まで約90拠点、営業網はもちろん、地域のニーズに根ざしたサービス&サポートで、地域企業を支援している。

ダイワボウ情報システム 経営戦略本部 情報戦略部 部長 谷水茂樹氏

 そんなDISは2019年4月、ニュータニックス・ジャパンとディストリビューター契約を締結し、ハイブリッドクラウド分野において戦略的に協業することを発表した。このニュースはDISをよく知る地域の企業の間で話題になり、問い合わせや引き合いが急増することになった。DISの経営戦略本部 情報戦略部 部長 谷水茂樹氏は、パートナーシップの背景について、こう話す。

 「ここ数年、サーバ、ネットワーク(SAN)、ストレージという3層構造のシステムを統合しようという流れが進んでいます。専用ストレージではなくSDSを使ったシンプルな構造のハイパーコンバージドインフラ(HCI)は、大手企業を中心に大きなブームとなりました。また、これまでHCIの導入に踏み切れなかった中堅・中小企業や地域の企業には大きなニーズがあります」(谷水氏)

仮想化環境、コンバージドインフラという三層構造のアーキテクチャに対し、HCIはSDS(ソフトウェアデファインドストレージ)を使うことでシンプルなアーキテクチャに。運用管理を大幅に効率化できる。

 というのも、谷水氏によると「中堅・中小企業における運用管理の課題は、大手企業よりもさらにシビア」なのだという。人材不足が慢性化し、スキルやノウハウを獲得する機会も限られている。そもそも予算を確保しにくいため、従来の運用課題が残されたままなのだ。

 「限られた人数の担当者でサーバからネットワーク、ストレージまでを担当しています。システムがサイロ化しており、リソースの平準化も進んでいないことがほとんどです。しかし、デジタル化の流れの中で、情報システム部門に求められる役割は変化しています。それはシステムの安定運用を担うだけではなく、一層の運用効率向上を図ったり、データをビジネスに生かしたりといった“攻め”の役割です。そんな中、中堅・中小企業の間でも、運用管理をシンプル化することで、攻めの業務に集中していこうという機運が高まりつつあるのです」(谷水氏)

 こうした課題を見据え、DISは、HCI製品の中でも大きな支持を獲得しているニュータニックス・ジャパンのNutanix製品を包括的に取り扱うことを決定。谷水氏は「地域密着というDISの強みと、運用保守の簡素化というHCIの利点を生かし、中堅・中小企業、地域企業の課題解決をぜひ支援していきたいと考えたのです」と話す。

企業の情報格差をなくし、コストメリットを引き出す

 では、HCIが大手企業を中心に普及し、中堅・中小企業や地域企業への展開が遅れた背景には何があったのだろうか。これには幾つか理由が考えられる。

 まずは、全国規模での販売網やサポート体制が整備されにくかったことが挙げられるだろう。地域密着を掲げ、全国に数多くの拠点を広げたディストリビューターは非常に少なく、その意味でDISとニュータニックスとのパートナーシップは全国展開の加速という点で大きな意味を持つ。

 「HCIに対しては、積極的なエリアとそれほどでもないエリアといったように地域性が見られ、HCIに関する情報が正しく届けられておらず誤解も多いと感じています。例えば、一定規模以上の企業でなければHCIを導入する効果が得られないと捉えている方もいらっしゃいます。地域の情報格差を少なくし、正しい情報を提供していくことで、HCIの裾野はさらに広がると考えています」(谷水氏)

ダイワボウ情報システム 販売推進本部 戦略商品推進部 戦略・高度化推進グループ 係長 丹羽政裕氏

 もう一つは、価格だ。これまでのHCIの提供価格は大手向けが中心であり、中堅・中小企業が導入するには必ずしも現実的とはいえなかった。ただ、そうした価格面での状況も改善してきているという。販売推進本部 戦略商品推進部 戦略・高度化推進グループ 係長 丹羽政裕氏はこう話す。

 「価格も徐々に求めやすいものになってきています。実際に弊社のパートナー企業と共に地域企業に提案する場合でも、お客さまから『この値段で導入できるのか』と価格面で驚かれるケースが出てきました。中堅・中小規模企業でも十分、導入が可能だと実感しています」(丹羽氏)

 価格が下がっていることに加え、意識の変化もあるようだ。従来は、初期導入コストだけで比較し「導入できない」と考えることが多かった。近年は、中堅・中小企業でも、運用管理作業の削減や業務効率向上などを含めて運用コストの算定を行うようになった。特にHCIは、ストレージやコンピュートのリソースを柔軟に追加していくことができるため、リプレース費用を大幅に削減できる。

将来の需要を想定して初期導入時に多大な投資をする必要がない

 こうした情報提供や価格見積もりでは同社のサービスサイト「iDATEN(韋駄天)」も役立つ。iDATENは、DISが取り扱うメーカー商品の検索や、見積もり、発注、納期確認を行えるサイトだ。これらの機能により、ユーザーは必要な製品情報に入手から発注まで、手軽かつ迅速に行える。サイトでは、約1200メーカー約210万に及ぶ豊富なアイテムの情報を提供。独自の物流機能により常時3万アイテムの商品を一括管理し、DISの物流拠点網からスピーディーに全国に出荷する。

 「もちろん、地域セミナーなどでは顔を突き合わせてHCIの実機を見せ、専門の説明員に随時相談ができるといった環境も整えています。不明点、懸念点を払しょくする機会はリアル、バーチャルの両面で整備しています」(丹羽氏)

Nutanixを採用するメリット、DISならではの強みとは

 以上のようにニーズの高まるHCIだが、Nutanixを採用するメリット、そして、DISが提供できるソリューションとは何だろうか。丹羽氏は、ニュータニックスがアプライアンス製品の「NX」だけでなく、ソフトウェアデファインドストレージを実現するOS「Acropolis」や、さまざまな環境に対応したハイパーバイザー「AHV」、1クリックでストレージ環境を操作できる管理ソフト「Prism」などを提供する“ソフトウェア企業”であることが大きな強みになると指摘する。

 「ニュータニックスとDISとのパートナーシップで、この“ソフトウェア企業”という強みはさらに高まると考えています。DISはNutanixを搭載できる主要なサーバの全てを取り扱っています。これにより、各サーバベンダーの製品とのインテグレーション・検証を行った上で、各販売パートナーと密接に連携したビジネスを展開できるのです。これは“販売パートナーが扱いやすい製品”を基盤にしたNutanixのHCIを提供できるということでもあります」(丹羽氏)

 さらに、ニュータニックスがクラウド活用やハイブリッドクラウド/マルチクラウドを見据えたビジョンを持ち、将来に向けて積極的な投資をしていることも強みになるという。

 「例えば、クラウドを活用したディザスタリカバリ(DR)サービスの展開を予定していることなどです。DISでも、オンプレミスのHCI環境だけでなく、クラウドとの融合を含めて、さまざまな付加価値を提案できると考えています」(丹羽氏)

 丹羽氏はこの他にも、Nutanixがマルチハイパーバイザーを採用しており、VMware製品やHyper-V環境にも対応できるため、地域企業のサイロ化したさまざまなシステムに対応しやすいこと、クラウドへの移行を積極的に進めようとしている地域企業のニーズに応じたクラウド移行を提案しやすいこと、極めてシンプルに管理できるため、人材不足に悩む中堅・中小企業、地域企業の助けになれることなど、メリットは非常に多いと説明する。

 現在、iDATENのHCIのWebページでは、主要なHCIのラインアップを紹介しながら、それぞれの特徴を比較検討できるようになっている。Nutanixについては、AHVを搭載した「ThinkAgile HXシリーズ」が紹介されているが、NutanixのNXシリーズやマルチクラウドなど、今後さらに内容を拡充していく予定だという。

地域企業のデジタル化の流れを加速させたい

 DISは今後、全国各地の企業に対してどのようなプロモーションを進めていくのか。谷水氏によると、これまでのHCI展開では、Webサイトのコンテンツを使いながら、大規模企業や中堅以上のSIerに訴求してきた面があるという。これらの企業は人員も多く、情報にもアクセスしやすい環境にあることが多いため、プッシュ型の情報提供でも問題なかった。しかし今後は中堅以下の企業も含めてHCIの採用メリットや移行メリットを親身になって訴えていく必要がある。そこでDISでは、HCIのメリットを分かりやすく解説した冊子を作ったり、セミナーを開催したりと、有益な情報をパートナーに提供することを通じて、確実にエンドユーザーにも届けていくという。

 「全ての『DIS ICT EXPO』でNutanixを展示する予定です。DISとしては大都市圏だけではなく、地域を含めて日本全国でパートナーと共に新しい市場を作っていきたいと考えています。ニュータニックスは企業としてハイブリッドクラウド、マルチクラウドへ向かって進んでいます。DaaS(Data as a Service)やDRのサービスを展開する場合も、DISがクラウド検証を進めながら地域でも使えるようなマルチクラウドの世界をパートナーと一緒に作っていく。そうすれば、HCIだけでなく地域企業のデジタル化の流れを加速できると考えています」(谷水氏)

 パートナー施策を推進する丹羽氏も、今後について次のように展望する。

 「新規に取り扱いを始めたメーカーの中でも、引き合いが大変に多いことに驚いています。依頼数に加えて、DISの全国の拠点に散らばる担当者からも声が届く。『取り扱いを始めた』というメッセージだけでこれだけの反響があるのですから、この流れに乗って一気に販売を進めていきたい。特に中堅・中小規模では、価格感や構成の規模感がとても大事です。Nutanixだけでなく、スイッチなどのネットワーク機器なども含めて、どのような組み合わせがよいかも併せて提案し、各社各様の要件に応じたシステムを提案していきます」(丹羽氏)

 2019年9月13日に開催されるニュータニックスのイベント「.NEXT Japan 2019」では、Nutanixが複数のサーバベンダーの中でどのように動作しているか、その組み合わせの豊富さを訴えるとともに、スイッチなどのさまざまな周辺ソリューションと共に展示する予定だという。谷水氏は「展示を見ていただくことで、DISが地域に対して提供できる強みを実感いただけるはずです」と話した。

※「.NEXT Japan 2019」のダイワボウ情報システムのセッション、および展示にご興味を持たれた方は【招待コード:NTXP002】を入力し、参加登録ください。

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提供:ニュータニックス・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年9月13日

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