Nutanix+AMD搭載サーバが注目される理由とは高集約が運用変革とコスト削減に「効く」

ビジネスのデジタル化が急速に進む中、ITインフラ運用には一層の業務効率、コスト効率が求められている。その一つの解が数年前から導入企業が増えているHCIだ。価格や仕様などがHCI導入のハードルになる例が少なくなかったものの、ハードルを解消するすべが見つかった。

» 2021年01月25日 10時00分 公開
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人も予算も限定的な今、ITインフラには「シンプルさ」が不可欠

 ビジネス環境が激しく変化する中、変化に素早く対応できるITインフラの重要性が高まっている。特に2020年はデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けて、クラウドやコンテナの採用を進める動きや、テレワークを目的にリモート接続環境や仮想デスクトップ基盤(VDI)を採用する動きが活発化した。

 ただ、多様なビジネスニーズに応じて、その都度新しいサービスを採用したり、機能の拡張を図ったりしていくと、ITインフラが複雑化しやすい。例えば、既存のオンプレミスシステムに新たにクラウドサービスを加えれば、両方のシステムを運用管理しなければならなくなる。クラウドサービスを業務ごとに導入すると、複数のサービスを統合管理する必要も生じる。その結果、業務ごとにサイロ化や属人化が進み、改革の足かせになってしまうことすらあるのだ。

 そんな中、ITインフラの選定基準として重視されるようになったのが「シンプルさ」だ。多くの企業の支援実績を持つSB C&Sの高橋智春氏(ICT事業本部 MD本部 ハードウェア統括部 サーバー・ストレージマーケティング部 1課)はこう話す。

 「柔軟性や拡張性といった要素だけではなく、限られた担当者が少ないコストで、複雑化したITをシンプルに管理、運用できることが重要になっています。インフラとしてハイパーコンバージドインフラ(HCI)の人気が高まっているのも、シンプルな運用によって管理業務を効率化することで余裕が生まれ、新たな取り組みを実践しやすくなるためです」(高橋氏)

SB C&Sの高橋智春氏

 事実、ディストリビューターであるSB C&Sが取り扱う製品の中でもHCIの引き合いは増えており、中でもHCIのパイオニアであるNutanixの製品が人気だという。

 「テレワーク向けのVDI環境やDXに向けたクラウド環境の構築などの際にクラウドとHCIを比較して、コストと使い勝手の面からHCIを選択する、という企業が増えています。特にNutanixの製品は構築の容易さ、拡張性の高さなど、一般的なHCIのメリットに加え、シンプルな操作性が大きな特徴です。導入企業の中にはシンプルな管理画面にほれ込み、『HCIだから』というより、『Nutanixだから導入した』というケースも数多くあります」(高橋氏)

 そんなNutanixの勢いはここに来てさらに加速しているという。そのけん引役となっているが、「HPE ProLiant」サーバ上で動作するNutanix製品「HPE ProLiant DXシリーズ」(以下、HPE DXシリーズ)だ。提供が開始されると人気に火がつき、2021年1月現在、SB C&Sが取り扱うNutanix製品のうちの大半をHPE DXシリーズが占めているという。

 さらにNutanixとAMDプロセッサ、HPEそれぞれが持つ強みを最大限に引き出したプラットフォームが注目されている。

AMDのプロセッサを搭載した「HPE ProLiant」サーバ上で動作するNutanix製品「HPE ProLiant DXシリーズ」

担当者をお守りから解き放ち、“本来業務”への集中を支援する「Nutanix」

 Nutanixの強みは、前述した「シンプルさ」にある。SB C&Sの萩原隆博氏(ICT事業本部 販売推進・技術本部 技術統括部 第3技術部 1課)は「そのシンプルさを実現する設計思想こそが重要なのです」と強調する。

SB C&Sの萩原隆博氏

 「ユーザーにとって最も重要なのはIT製品を管理することではなく、それを使って価値を生み出すことです。ITが複雑化するとお守りが仕事のようになってしまいます。Nutanixは“IT部門が本来の仕事”に集中してほしいという発想で製品を設計しています。『インビジブルインフラストラクチャー』という呼び方をしていますが、誰もが複雑性を意識せず、容易にITインフラを利用できるようにすることで、ビジネスを効率良く後押しできることがNutanixの特長なのです」(萩原氏)

 そのために、必要な機能は全て標準で提供している。仮想マシンの構築から運用、監視、スナップショット、データ保護まで、サードパーティー製品を使わずに利用できる。

 「必要な機能は全てNutanix製品に入っています。Nutanixは元々ソフトウェアメーカーなので、ハードウェアに障害が発生することを前提に、データを安全に管理できるプラットフォームを構築しています。つまり、機能の豊富さに加え、ハードウェアベースだけでは成し得なかった信頼性と堅牢(けんろう)性を備えているのです。もちろん機能拡張や性能向上も容易です」(萩原氏)

 一方、AMDプロセッサの強みは性能とコストパフォーマンスの高さにあるという。コンシューマ向けの「AMD Ryzen」で躍進しているAMDだが、サーバ向けにも同じZenマイクロアーキテクチャを備えた「EPYC」を開発した。2019年からは第2世代EPYCプロセッサ「7000シリーズ」を投入して、サーバCPU市場で強い存在感を放ち始めている。

 「AMD EPYCは1CPUで64コア、2CPUで128コアといったように、CPU当たりのコア数が多く、高いパフォーマンスを発揮することが特長です。VDI環境構築や新規プロジェクト向け環境の立ち上げなどにおいて、メニーコアであることを生かし、従来よりも高集約で高効率なインフラを構築し、コスト削減を狙うことも可能なのです」(萩原氏)

コア数が豊富なAMD EPYCプロセッサ

AMD+HPE ProLiant+Nutanix=「これまでにないほどのコストパフォーマンス」

 以上のように、高集約、低価格という特長を持つAMD EPYCを搭載したサーバでHCIを構築すると、従来の仮想化基盤と比較して、サーバ台数の大幅な削減が可能になり、トータルコストを抑えられるという。

 「従来の3Tier構成と非AMDのHCI構成をイニシャルコストで単純比較すると、3Tier構成に軍配が上がるケースが多くあります。しかし、インフラ監視やバックアップ、パッチ適用、障害対応、故障時のパーツ交換対応といったランニングコストも含めたトータルコストを計算すると、HCIが有利になります。さらにAMD EPYCを搭載したHPE DXシリーズの場合は、AMD EPYCの価格の安さ、Nutanix製品のシンプルな操作性も相まって、トータルコストのパフォーマンスはこれまでにないほど大きいものになります。また命令セットの違いによって、CPUに起因する既存の脆弱(ぜいじゃく)性の影響を受けないというセキュリティ面のメリットも見逃せません」(萩原氏)

 さらに、HPE ProLiantサーバを活用することで、NutanixとAMD EPYCの特長は一層魅力的なものとなる。Nutanixは、自社ブランドのアプライアンスである「NXシリーズ」を展開しているものの、元々ソフトウェアメーカーということもあり、ラインアップや構成するコンポーネントには制約があった。

 これに対し、HPE DXシリーズはグローバルで高いシェアを持つ「HPE ProLiant DLシリーズ」を筐体として採用しているため、幅広いラインアップと多様なコンポーネントを生かして、あらゆるニーズに柔軟に応えることが可能だという。

 「ProLiantはハードウェアメーカーが提供するサーバプラットフォームのため、高品質であることはもちろん、CPUの選択やハードウェアの構成を柔軟に決めることができます。さらに『HPE Integrated Lights-Out』(iLO)によるハードウェアのリモート管理や『HPE InfoSight』によるハードウェア障害の迅速な検知など、HPEならではの機能を利用できる点も特長です。主力モデルは1Uの『DL360 Gen10』をベースとした『DX360 Gen10』と、2Uの『DL380』をベースにした『DX380』ですが、それに加えて、2Uシャシーに4ノード搭載できる『DX2600』、2Uシャシーに2ノード搭載できる『DX2200シリーズ』など、Nutanix純正モデルが提供している形と同一のラインアップをそろえています。さらにAMDのCPUを搭載した『DX385』シリーズがラインアップに追加されました」(萩原氏)

官公庁での採用やVDI目的の導入など、着実に人気が高まるHPE DXシリーズ

 SB C&Sのパートナー企業がHPE DXシリーズを提供する際には、他のHPE製品と同等の保守やサポートも提供できる。幅広いラインアップによって筐体やパーツの調達はもちろん、これまでHPE製品で培ってきたSIとしてのナレッジを生かせることも、パートナー企業、エンドユーザー、双方にとって大きなメリットといえるだろう。

 「顧客の環境とニーズを考慮したきめ細かい提案が可能になります。Nutanix製品は『Nutanix Clusters on AWS』といわれるパブリッククラウド環境でも稼働しますし、『Xi Frame』というDaaS(Desktop as a Service)も提供可能ですから、インフラの運用負荷を下げたいといった目前の課題解決だけではなく、例えば『ハイブリッド環境を構築して、新たな取り組みの基盤にしていきたい』といった先を見越したニーズにも柔軟に対応できます」(高橋氏)

 現在、業種や用途を問わずHPE DXシリーズの採用が進んでいるが、中でも官公庁やIT企業での導入が目立つという。一方、テレワークや働き方改革に向けたVDI環境構築については規模を問わず引き合いが強いそうだ。

 「VDIを構築する場合、従来のHCIでは例えば500ユーザーの仮想マシンを集約すると、Windows 10のバージョンが上がるごとにCPUパワーの消費が多くなり、現在では単純なサイジングで8ノード程度が必要でした。しかし、AMD EPYCを利用すると、5ノードでほぼ同等の構成が可能です。ホスト数を減らすことで、ソフトウェアのライセンス削減にも寄与します」(萩原氏)

 HCIというと小規模企業にはコストや仕様の面で折り合いがつかないことも多かったが、HPE DXシリーズは価格帯と見込める効果から、中小規模の企業からもあらためて注目を集めているという。

 「AMD EPYCでは8コアモデルのCPUも提供される予定です。こうした手頃なCPUを活用することで、中小規模の企業でも予算に収まるようにまずは小さくNutanix製品を導入し、事業拡大に合わせて拡張させていくといったことが進めやすくなるはずです」(萩原氏)

 ディストリビューターとしてのSB C&Sは、パートナーを通じて企業の取り組みを強力にバックアップするという。要件のヒアリングや提案書作成支援から、サイジングや構成の支援、検証機材の貸し出し、ハンズオントレーニング、設計支援、QAサポートなどを提供する。

 「案件の取りまとめや技術的なヒアリングから構成支援などを担う販売推進部門と、技術的な課題を解決する技術部門が一体となって案件を支援しています。技術部門は新製品のキャッチアップや製品検証により、深い知見を得ています。その知見を活用し、お客さまのニーズに合わせて個別のメーカー製品の枠にとらわれず、サードパーティー製品の組み合わせなども考慮し、利便性や予算に合わせた構成の提案が可能なのです。Nutanixのプロフェッショナル資格を保有するメンバーが支援するため、的確で手厚い支援を提供でき、これがパートナーから評価を受けている理由の一つになっています」(高橋氏)

パートナーを通じてSB C&Sが支援できる内容

 「ディストリビューターとして、Nutanixの『APAC Distributor of the Year』を4年連続受賞しています。これは一つ一つの案件にきちんと取り組み、顧客の信頼を獲得してきた結果だと考えています。最新のツールを最適なタイミングで導入していくことは、新しいビジネスを生む機動力になります。“NutanixといえばHPE DXシリーズ”という評判、認知も高まりつつある今、パートナーと一丸となって、より幅広い企業の多様な取り組みを支援していきたいと考えています」(高橋氏)

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提供:SB C&S株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2021年2月10日

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