ニューノーマルのPC運用はどうする? IT管理者の悩みを解決する「Device as a Service」とはデバイス管理のモダナイゼーション

コロナ禍でテレワークを余儀なくされた企業も多い。緊急事態に対処するIT管理者の悩みは尽きないが、中でも「PC運用」は業務遂行やセキュリティに関わる重要な課題の一つだ。PCのレンタルやリース、PC運用のアウトソーシングサービス以外にも運用を軽減できる手段がないだろうか。

» 2021年06月15日 10時00分 公開
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購入もレンタルも、現代のPC環境には向かない ではどうするか?

 「デバイス管理」は、IT管理者にとって悩みの種の一つである。今やPCは業務遂行に欠かせないツールであり、利用できなくなればビジネスそのものに大きな影響を及ぼす。PCをいつでも安定的かつ快適に利用できることが、生産性の維持に寄与する。

 ところがこれらの管理手法は、PCがオフィスに浸透した約20年前からあまり変わっていない。例えば新しいPCを用意するキッティングの段階では、基礎となるマスターPCのイメージデータを準備して、クローニングするというのが一般的だ。この伝統的なキッティング手法は、最新のPC環境、そしてコロナ禍によりテレワークが進んでいる現代にはあまりマッチしない。

 現在主流の「Windows 10」は、アップデートが頻繁にあり、これが課題となる。特に半年ごとの大型アップデートの対応は、キッティング業務にも大きく影響する。マスターPCのイメージデータを作成し直さなければならないためだ。業務や部門に合わせてマスターPCを準備している組織の場合、作業負担は想像以上に大きい。

 PC資産管理も課題の一つだ。資産管理ツールを用いれば、ネットワークへ接続されたPCを自動的に検出して管理できるだろう。しかし、予備機のようにネットワークへ接続していないデバイスはどうだろうか。結局、手作業でツールに登録したり、「Excel台帳」に記載したりして手間がかかるケースが少なくない。

横河レンタ・リースの松尾太輔氏

 また、スマートデバイスが浸透してきたことも、IT部門の負担を増している。携帯電話であれば総務部門の管轄だった。だがPC以上のITツールであるスマートフォンやタブレットはIT部門の管轄になる。一人の従業員が複数のデバイスを持つようになり、それらを適切に管理するのは困難と言ってよい状況にある。

 「現代の企業ITは、資産として持たない、運用もしない『as a Service』が流行しています。PCのような“モノ”もサービスとして利用したいニーズに応えるために『Device as a Service』という考え方が登場しました。従来のレンタルや運用アウトソーシングとは一線を画する新しいサービス──PC運用の理想型なのです」と、横河レンタ・リース 事業統括本部 ソフトウェア&サービス事業部長 松尾太輔氏は述べる。

「ユーザーダイレクト」で物理的なPC運用から解放

 PCのレンタルやリースは古くから存在する。定額でPCを借りることができるが、IT部門が運用を担当するため、PCの調達手段の違いにすぎない。

 PC運用のアウトソーシングサービス(PC-LCMサービス)であれば、キッティングや資産管理、障害対応などを任せることが可能だ。これらのサービスを組み合わせれば「as a Service」のように見えるかもしれないが、各種機能がIT管理者を介して従業員へ提供されるという点で大きく異なる。そもそもサービスを一元化できなければ、むしろIT管理者の作業負担が増す可能性がある。

 Device as a Serviceでは、従業員が個々にデバイスをサービスとして享受し、ソフトウェアもハードウェアも定期的にアップデートされていく。エンドユーザーは直接的に機器を選び、その調達とリプレースはサービスベンダーが責任をもって実行する。IT管理者は資産管理をする必要すらなく、契約のみを管理すればよい。ユーザー数と初期設定などを決めたら、あとはアカウントの追加や解約のみの作業で済む。

運用管理業務などをDaaS導入によって大幅に軽減できる

 「コロナ禍でテレワークが主流になり、物理的な作業が困難になっています。IT管理者は従来のPC運用を実行しにくいのです。そこでポイントとなるのが、『ユーザーダイレクト』という考え方です。ベンダーがユーザーにサービスを直接提供するため、IT管理者は物理的な作業から解放されます」(松尾氏)

DaaSの価値をリアルに実践

 ユーザーダイレクトなサービスを推進するには、物理的に提供していた仕組みのデジタル化/デジタルトランスフォーメーション(DX)が欠かせない。そこで横河レンタ・リースは、DaaSを具現化するプラットフォームとして「Cotoka」を開発した。

 CotokaはPCライフサイクルをセルフサービス化するためのクラウドサービスだ。IT管理者が個々の従業員にサービスを割り当てると、従業員ごとに専用のポータル画面が用意される。従業員は自分のポータルページにサインインし、利用したいPCを選択することで、自身が利用するPCを調達できる。ネットショッピングのように配送先や宅配希望日を設定し、出荷状態も確認できるため、戸惑うことも少ないだろう。

従業員ごとの専用ポータル画面でPCを調達できる

 キッティングされたPCは、従業員の自宅に直接配送される。電源を入れ、自宅ネットワークに接続すると「Windows Autopilot」が起動し、「Microsoft 365」(Microsoft Intune)と連携して自動的に設定やアプリケーションがセットアップされる。あとはCotokaにサインアップすれば準備完了、管理者も利用状況をチェックできるようになる。

 リプレース時期が来たら、従業員に申請の案内が通知される。Cotokaにサインインし、最初と同様にPCを選べば更新申請は完了だ。新しいPCが届き、電源を入れれば自動的にセットアップされる。全てのデバイスは「データレスPC」として提供されており、実データは「OneDrive」に格納されているため、データ移行などの作業は不要で、業務を継続しやすい。

 松尾氏によれば業務システムのクラウド化やテレワーク化の最大の障壁は、オンプレミスの「Active Directory」にあるのだという。もちろんクラウドサービスの「Azure AD」と適切に連携すれば問題はないが、利用に踏み切れない組織が少なくない。そこで松尾氏は、一つ一つ試しにやってみることを強く勧める。

 「Azure ADを活用すれば、業務アプリケーションなどを従来通りに利用できます。しかし、全てのアプリケーションに対応しているかどうかを細かに事前調査するのは困難で、検討から前に進むことができない企業も多いのです。まずAzure ADのみに参加させて試してみると、アプリケーションがリモートから利用できるかどうか、すぐに分かります」(松尾氏)

 横河レンタ・リースのレンタルPCを活用すれば、1台でも2台でもごく小規模から、1カ月から試すことができる。オンプレミスのADをAzure ADに置き換えるにしろ、クローニングを「Windows Autopilot」に置き換えるにしろ、まずはやってみることが重要だ。自社に適しているかどうかは、一つ一つやってみた結果をもって判断すればよい。テレワークの実現性も実証できるとあれば、試さない手はないだろう。DaaSの導入を検討する前に、ぜひやってみてほしい。

DaaSは従業員のライフサイクル全般を支えるサービスへ

 入退室管理システムや監視カメラシステム、画像認識、顔認識ソリューションを提供している企業であるセキュアは、この数年で事業が急成長し、従業員は2年で倍増したという。情報セキュリティの強化にも努めなければならない。そこでPC管理業務負担を軽減するDaaSに注目した。

 PCの導入作業が大幅に軽減され、「一人情シス」だった担当者も物理的な業務から解放された。データレスPCのためリプレースに伴うデータ移行がなくなり、サポート業務の負担も減ることを大いに期待している。テレワーク環境でPCにトラブルが発生しても、従業員が自分で代替機を手配して対応でき、予備機すら必要ない。従業員もPCを自分で選べることに驚き、高く評価しているという。

 「中小規模組織向けのビジネスプランは、数台〜十数台のスモールスタートのケースもあります。大規模組織向けのエンタープライズプランは柔軟にメニューを選択できるのが魅力で、PoCで効果を試している企業もあります。こうしたユーザーのニーズを吸収しながら、DaaSをよりよく成長させていきたいですね」(松尾氏)

 コロナ禍、そしてアフターコロナのニューノーマル時代において、テレワークは当たり前の業務形態になることだろう。いうなれば、PCそのものが従業員のオフィスとなる時代だ。新入社員ですら一度もオフィスに出社することなく、自宅で業務を始めるようになるかもしれない。

 つまりCotokaは、社員が初めて接する業務システムとなり得る。そして退社時、PCの利用を停止する際にもCotokaを操作する。DaaSが従業員のライフサイクルの全体を担う仕組みになる可能性もあるということだ。

 「将来、Cotokaは一般的な業務ワークフローと密接に連携していくことでしょう。業務に利用するクラウドサービスも、Cotoka上でアクティベートできるようにしたいと考えています。さまざまなサービスやシステムと連携できるよう、APIエコノミーの拡大も見据えています」(松尾氏)

 そもそも「as a Service」は、著名なクラウドアプリケーションが体現しているように、徐々に進化していくサービスだ。「横河レンタ・リースのDaaSも、使えば使うほどよりよく、最新のニーズに合わせて進化していくサービスだ。次世代のPC運用──DaaS Cotokaのリリースを期待してほしい」(松尾氏)

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提供:横河レンタ・リース株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2021年7月14日

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