テレワークの普及によってオフィスに行く機会は減ったが、印刷業務がなくなったわけではない。だが世の中の変化に合わせ、利用者が求める業務用プリンタは変化している。コロナ禍で必要とされる「業務用プリンタの要件」とは何か。
オフィスのプリンタというとコピー機とFAXが一体となった「カラー複合機」を思い浮かべる。カラー複合機はさまざまな役割を1台に集約できる点がメリットだが、「集約していること」がデメリットになることがある。
業務用プリンタを取り扱う沖電気工業(以下、OKI)は「業務が止まるリスクや業務効率を考えるとモノクロプリンタの需要は高い」と指摘する。
基幹システムの運用で考えても、故障に強く安定して帳票を出力できるプリンタは欠かせない。基幹システムを運用する企業はもちろん、基幹システムのリプレースや改修提案をするSIerにとっても提案の付加価値を高める要素になり得る。
ペーパーレス化が進む中、業務用プリンタに求められる機能とは何か。OKIに「プリンタの最新動向」について話を聞いた。
テレワークの普及に伴いオフィスを縮小する企業もあるが、業務用プリンタそのものが不要になったわけではないとOKIは語る。
「座席数を減らしたりフリーアドレス化したりしても、業務に必要な設備がなくなるわけではない。ただ、オフィスの規模を縮小する必要はあり、コロナ禍以前に比べて“ちょっとした空きスペースに設置できるコンパクトさ”が求められるようになっている」
プリンタに対するニーズの変化はサイズだけではない。オフィスでの仕事が当たり前だったころは、紙詰まりや用紙補充など「プリンタの困りごと」は総務などの担当者が迅速に対応してくれるものだった。だが、テレワークが主体となった今は、担当者がオフィスにいないこともある。
企業のオフィスに限らず病院や学校、官庁、自治体、金融機関などさまざまな場所で業務用プリンタは活用されている。
「『電話一本で保守員が駆け付ける』というプリンタメーカーはあるが、病院など業務が止められない業種は外部の人間を入れることに抵抗がある。そのため安定稼働し、もしトラブルが発生しても従業員が簡単に対応できる『メンテナンス性に優れたプリンタ』が求められている」
こうした要件に合わせ、OKIが提供するのがA3モノクロLEDプリンタ「COREFIDO」(コアフィード)だ。LEDプリンタとはレーザープリンタのレーザー発生部を発光ダイオード(LED)に置き換えたもの。可動レンズでレーザー光を走査制御する必要があるレーザープリンタに対し、可動部のない一列に並べられたLEDの発光を制御するだけのシンプルな構造で、耐久性に優れ、小型化が可能になった。
COREFIDOはバージョンアップを重ねており、新モデル「B822dn」「B842dn」「B842dnt」は従来機(B841dn)に比べて小型化、高性能化、省力化に成功しているという。
新モデル(B822dn)は従来機に比べて本体サイズを体積比で43%削減している。運用スペースを最小化するOKI独自のスペースセービング技術「Space Saving Technology」を採用しており、紙詰まりの対応やトナーの交換といったほとんどのメンテナンスを前面で作業できる。メンテナンスに必要なスペース(メンテナンススペース)もB841dnの約半分となっており、プリンタの周りのスペースの有効活用が可能だ。OKIは「ほとんどの作業が前面からメンテナンスできるため、プリンタを上からのぞき込んだり側面から操作したりしなくてもよい。『お客さまができるだけ簡単にメンテナンスできる』ことを意識した設計にしている」と述べている。
省スペースで利用できれば、コロナ禍で規模を縮小したオフィスはもちろん、スペースが限られるショップなどでも重宝する。SIerの視点でいえば、基幹システムに関する提案にこのプリンタを含めることで「オフィスレイアウトの柔軟性を高める」という付加価値を提供できるだろう。SIerなら見逃せないポイントだ。
帳票を大量に出力する企業のニーズに応えるため、新モデルは装置寿命を150万ページ(従来機は120万ページ)まで向上させた。OKIの保守員による部品交換が必要になることもあるが、印刷量が多い企業にとって「150万ページという膨大な量の印刷まで耐えられる」と太鼓判を押してもらえるのは安心だ。
さらに、純正のトナーカートリッジとイメージドラムを継続して利用することで5年間の無償保証とメンテナンス品が無償で利用できるサービスもある。
「もともとCOREFIDOシリーズはトラブルの少なさで定評があるが、さらに長期保証サービスも提供している。“業務を止めない”基幹システムを実現する点で最適なプリンタといえるだろう。SIerが自信を持って顧客に提案できるプリンタだ」
プリンタを選ぶに当たっては「使い勝手の良さ」も気になるポイントだ。立ち上がる(ウォームアップ)まで時間が短い、さまざまなOSに対応しているなど帳票出力の細かなニーズに対応できることは、提案をするSIerにとってもメリットになる。
新モデルは印刷速度が上がっているだけではなく、ウォームアップ時間を約19秒から8秒前後(低温待機モードからの復旧時間。JEITAプリンタカタログ用語集の測定方法に準拠。室温22℃定格電圧時)にし、従来機と比べて半分以下に短縮した。トレイを最大4段に拡張することで最大で2430枚の給紙(坪量64g/平方メートル、マルチパーパストレイを含む)に対応できるため、一度に大量の帳票を出力する企業のニーズにも対応できる。
この他、使い勝手を良くする以下の機能がある。
プリンタを導入する情報システム部の視点で考えると、キッティングに掛かる労力がどれくらいかは気になるポイントだ。新モデルには大量のプリンタを一斉に導入するときに便利な「NFC Setting Tool」機能がある。
NFC Setting ToolはNFC(近距離無線通信)で初期設定ができるため、大量のプリンタをいちいち箱から取り出す必要がなく、NFCマークにスマホやタブレットをかざすだけでプリンタの電源を入れることなくキッティングができる。SIerが基幹システムと併せて業務用プリンタの設置と設定まで請け負うケースではキッティング工数を大幅に削減でき、手作業による設定ミスも回避できる。
テレワークの普及に伴い、DXを本格的に始めようとする企業はある。だが、SIerが顧客企業と共にDXを具体化しようとするとき、資金不足がネックになることがある。OKIは「既存業務のコスト削減が重要だ」と指摘する。
「既存業務に掛かるコストを見直すのであれば弊社プリンタを検討してほしい。新モデルは、連続印刷時のコストを2.9円/枚(注)に抑えており、5年間の無償保証やメンテナンス品の無償提供もあるため、印刷に掛かる総コストを大幅に削減できる」
※B842dn、B842dntの場合。「ISO/IEC19798」に基づいたトナーカートリッジ(TC-M3A●)の印刷可能枚数と、A4ヨコ送り片面を一度に3枚ずつ印刷した場合のイメージドラムの印刷可能枚数より算出
OKIは業務用モノクロLEDプリンタの他にも業務用カラーLEDプリンタを取り扱っている。
「検証のためにモノクロとカラー、それぞれのプリンタを無償で貸し出しているので『試してみたい』という企業の担当者は気軽に問い合わせてほしい」
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提供:沖電気工業株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2022年4月18日