500台以上のPCをWindows 11に早期移行させた建機レンタル企業に学ぶ“移行成功の極意”「最新PC+Windows 11」で生産性とセキュリティの向上を

日本国内の他、東南アジア、オセアニアで建設機械器具のレンタル事業を展開するカナモトは、さらなる生産性とセキュリティの向上、ビジネス成長を目指し、Windows 11への早期移行を実施。Dynabookの最新PCと組み合わせて、既にさまざまな効果を上げているという。同社がWindows 11への早期移行を決断した理由とは。不安や課題をどのように解消し、移行を進めていったのか。

» 2022年09月28日 10時00分 公開
[PR/@IT]
PR

真のゼネラルレンタルカンパニーを目指し、Windows 11へ早期移行

 「高収益を基盤として、顧客・社員・株主に報いる、良質で強力な企業集団」をグループの企業理念に据え、日本国内外で建設機械のレンタル事業を展開するカナモト。1964年に設立後、日本経済の発展とともに成長しながら、インフラ整備と数々の災害復旧に全力で取り組んできた同社は、東日本大震災や熊本地震、各地の台風や豪雨災害など、これまでの経験を生かし復興に尽力。2024年までの中期経営計画「Creative 60」では「真のゼネラルレンタルカンパニー」を目指し、事業のさらなる成長を目指している。

ALT カナモト
執行役員 情報システム部長
熊谷浩氏

 IT投資にも積極的で、最新の優れたITを採用することでビジネスを変革し、業界をリードする収益性の高い企業を目指す「先行者利益戦略」を重視している。カナモトの熊谷浩氏(執行役員 情報システム部長)は、こう説明する。

 「真のゼネラルレンタルカンパニーとして専門店が集積する巨大なレンタルモールを構築すべく、ロボット技術(建設機械の遠隔操作)やマイクロソフトの『Windows 11 Pro』『Microsoft 365』、ハイブリッドワークソリューションなどを活用して、お客さまに価値提供を続けていこうとしています。高度なセキュリティやスマートな顧客体験、信頼性の高い運用管理、BCP(事業継続計画)対策の実現を目指し、組織全体にそれぞれのワークスタイルに適したデバイスを提供しています」(熊谷氏)

 ITの先行投資の中でも、キーとなるのが次世代クライアントPCの導入だ。Windows 11 Proを搭載したSecured-Core PC対応モデルを含め560台導入することで、セキュリティを強化し、従業員が安心して現場でさまざまな作業に取り組める環境を整備した。カナモトでは現在、2200台のWindows 10 PCが稼働しているが、今後4年間でこれらを全てWindows 11 Proに変える予定となっている。

ALT カナモト
情報システム部 システムサポート課長
長﨑敬氏

 先行投資戦略にはリスクを伴うこともある。Windows 11 Proの導入でも、導入企業がまだ少ない中でさまざまな課題に直面した。カナモトの長﨑敬氏(情報システム部 システムサポート課長)はこう話す。

 「Windows 11についての情報量が少なく、問題解決の長期化につながる恐れがありました。また、各周辺機器メーカーの対応が追い付かず、ものによっては一時的に使用できなくなることも想定しなければなりません。新たな周辺機器購入によるコスト増、検証の完了基準、時間の確保、導入判断など、さまざまな課題が考えられましたが、課題ありきで地道に解決していくことを前提に導入を進めました」(長﨑氏)

 こうした状況の中で、カナモトのPC導入をサポートしたのがDynabookだった。

既存PCからのリプレースで「dynabook G83」「dynabook B65」を新規導入

 Windows 11の発表は2021年6月、提供開始は同年10月からだ。カナモトでは発表から1カ月後の2021年7月の段階でWindows 11導入の検討を開始。既存PCの多くはWindows 11 Proのハードウェア要件を満たしていたので、アップグレードと新規導入という2つの選択肢で検討したという。

 「既存PCをアップグレードすることもできましたが、新規PC導入による生産性向上を目指しました。ハードウェアのパフォーマンスや新しいユーザーインタフェース、セキュリティ強化はもちろん、PCそのものが新しくなることで従業員の業務に対する姿勢やモチベーションが高まることも期待できます。安全かつ高性能なPCでありながら、従業員満足度を向上させられることは大きなポイントになりました」(長﨑氏)

 カナモトが新たに採用したのは、13.3型液晶画面で約24時間の長時間駆動を実現したSecured-Core PC対応モバイルノートPC「dynabook G83」(100台)と、15.6型液晶画面で高い性能と信頼性、使いやすさを実現したビジネスノートPC「dynabook B65」(460台)だ。

ALTALT 約24時間駆動を実現したSecured-Core PC対応モバイルノートPC「dynabook G83」(左)と高い性能と信頼性、使いやすさを実現したビジネスノートPC「dynabook B65」(右)(提供:Dynabook)《クリックで拡大》
ALT Dynabook
東日本支社 北海道支店
北海道PCソリューション営業部 販売主任
佐々木拓也氏

 導入を支援したDynabookの佐々木拓也氏(東日本支社 北海道支店 北海道PCソリューション営業部 販売主任)はこう説明する。

 「dynabook G83は、社外で快適に利用できることを考慮した約24時間(※「JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver. 2.0)」による値。実際の動作時間は使用環境および設定などにより異なります)駆動のSecured-Core PCモデルです。一方、dynabook B65は、社内での利用を前提に使いやすさにこだわったPCです。カナモトさまには以前からDynabookのPCをご利用いただいており、引き続き、Dynabookのサポートを評価いただいた結果だと思っています。導入に当たっては、『Microsoft 365展開サービス』と『LCM(Life Cycle Management)サービス』(一部)をご利用いただきました」(佐々木氏)

ALT Dynabookが提案する「Microsoft 365ソリューション」(提供:Dynabook)《クリックで拡大》

 各種サービスについて、Dynabookの横谷敏行氏(東日本支社 北海道支店 北海道フィールドサポート部 主査)はこう説明する。

 「まずカナモトさまのアプリケーション環境を考慮したWindows 11のマスターイメージを作成し、クローニング、個別設定した後、配布しました。これらはDynabookのLCMサービスで一括して行います。その後、Microsoft 365を利用する環境として、『Microsoft Exchange Online』の移行や『Microsoft Teams』の設定、構築を行いました。コロナ禍でオンサイト作業が難しいこともあり、打ち合わせにはTeamsを活用して、設計や構築作業もリモート接続で行いました」(横谷氏)

課題解決にDynabookのLCMサービスやマイクロソフトプレミアサポートを活用

ALT Dynabook
東日本支社 北海道支店
北海道フィールドサポート部 主査
横谷敏行氏

 導入作業がスタートしたのは2022年1月からだ。Dynabookから実機を借りて検証すると同時に、DynabookにWindows 11に関するウェビナーを開催してもらい、必要となる作業内容を確認していった。

 「Windows 10からWindows 11への移行では、検証やウェビナーを通して大きな障害になる点はないと判断できました。2022年5月から500台のPCを全国各拠点へ導入を開始し、7月末までに全端末の入れ替えを完了することができました。DynabookさんのLCMサービスを活用することで、短期間かつ効率良い入れ替えを行うことができ、スケジュール通りにリプレースを進めることができたと思います。また、残り60台についても中途入社社員への貸与、故障したPCの交換機として順次導入している状況です」(長﨑氏)

 事前に想定していたさまざまな課題に対しても、Dynabookのサポートをうまく活用して解決していった。

 「周辺機器の対応状況や検証をどこまで実施するかなど、Dynabookさんと一緒に確認しながら進めたことが大きなトラブルもなく、スムーズにリプレースできたポイントだと思っています」(長﨑氏)

 課題解決に当たってDynabookは現場のニーズや状況を見ながら、さまざまな工夫で対応したという。横谷氏はこう説明する。

 「例えば、Microsoft 365の展開については、カナモトさまでは特定の部署で複数人が1つのメールアドレスを共有するといった使い方をしていました。Microsoftのライセンスを活用するためには組織管理や運用の見直しも必要で、PCに加えてスマートフォンやタブレットなどについても対応が必要でした。そうした中、マイクロソフトの『プレミアサポート』を活用することで、ネットワーク設定の見直しや条件付きアクセスの設定など、安全を確保した安定的な運用を実現できました。従業員の皆さんがスムーズに移行できるよう、設定の手順書やマニュアル、現場向けの専用ヘルプデスクも開設しました」(横谷氏)

セキュリティ対策を強化したことで、従業員が安心して働く環境を整備

 カナモトではWindows 11導入から数カ月経過する中で、既にさまざまな効果を確認している。まずは、セキュリティが大きく強化された点を評価する。

 「Windows 11 ProとSecured-Core PCを組み合わせることで、ウイルス対策ソフトでは防げないような巧妙なマルウェアも防ぐことができます。従業員が安心して業務に取り組めるようになったと感じています」(長﨑氏)

 生産性向上についても効果があった。

 「Windows 11はハードウェア要件が高いため、低スペックPCの排除につながりました。新PCは起動が速く、動作速度が向上したことからも生産性向上、業務効率化につながっていると感じます」(長﨑氏)

 さらに、Windows 11はWindows 10から大きく仕様が変わらないことで、操作に関する教育やアプリケーション移行などの追加コストの発生も抑えることができた。

 「従業員は、Windows 10からの変化を意識することなく、システムやアプリケーションを利用できています。全体的にデザインもシンプルかつスタイリッシュになり、操作性向上にもつながっています」(長﨑氏)

 まだ全体の20%しかリプレースできていないため、今後、導入率が上がっていく中で、さらなる効果を期待している。Teamsを中心としたMicrosoft 365も利用が進んでおり、働き方改革に向けた土台づくりに貢献しているという。

 熊谷氏は、カナモトが取り組んだWindows 11にアップデートする際のポイントについて、こう話す。

 「当社は、変革を起こすことに対してのカベ(障壁)がありません。言い方を変えると、常に変革しなければならないということです。PCも4年ごとにリプレースすることが社内の暗黙のルールです。幸い、Windowsのサポート期限は決まっていますから、そこを目標にリプレース計画を立てることができます。Windows 11は、Windows 10と操作感や仕様が大きく変わらないまま、セキュリティやパフォーマンスが強化されています。変わらないものを踏襲しているので、移行コストは最低限で済む上、最新機能のメリットをスムーズに享受できます。その意味では変革を起こしやすいOSです」(熊谷氏)

 今後は、カナモトではクラウドを活用したセキュリティの高度化や音声認識などの新技術への対応を積極的に進めていく予定だ。

 「『Azure Active Directory』やMicrosoft 365を活用したゼロトラストセキュリティも推進しています。外部からVPNを通さずにクラウドに直接アクセスする環境を整備することができ、セキュリティを強化しながらエンドユーザーの生産性向上にもつながっています。また、Windows 11については、Web会議をしながら音声認識を使った文字起こしが簡単にできるなど、新技術への期待も大きいです。新技術による生産性向上を加速していきます」(熊谷氏)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2022年11月9日

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。