子どもの写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」や写真プリント&フォトブックなどの写真関連商品、「みてねみまもりGPS」などを展開するMIXIのみてね事業部は、社内の情報基盤として「Notion」を採用している。その狙いを、みてねプロダクト開発部部長が語る。
「みてねプロダクト開発部」「みてねプラットフォーム部」「みてね事業開発部」「みてねマーケティング部」の4部門で構成されるMIXIのみてね事業部は、顧客価値の最大化を図るために「デジタルアルバムドメインチーム」や「マーチャンダイジングドメインチーム」など、職能を横断した複数のドメインからなるスクラム型の組織体系を採用している。プロダクト開発では、不確実性と向き合うためにスクラムの3本柱である「透明性」「検査」「適応」という仮説検証を重視している。正しい検査や適応には透明性が特に重要となることから、その強化に力を入れている。
具体的には「真の透明性は情報伝達の3つの障害を乗り越えた先にある」と考えて、
を推進してより公平で自律的な組織の実現を目指している。
こうした考えの下、みてね事業部は透明性を強化する取り組みとして情報基盤の整理に着手し、ワークスペースツールの「Notion」を採用した。これまで利用していたドキュメント管理ツールは「情報構造が定義できず、情報を整理できない」「期待通りのキーワード検索ができない」「古い情報と新しい情報が混在しており、最新版が分からない」という課題を抱えており、これらを解決するためにNotionへの移行を決断したという。
「組織が大きくなると、『透明性を大切にしよう』という思いを発信するだけでは不十分です。正しい情報が正しい場所に適切に格納されるように、情報基盤を整理する必要があります」と、MIXI Vantageスタジオ みてねプロダクト開発部 部長の平田将久氏は語る。
「情報を階層構造できれいに整えられる」というNotionの特長を生かして「組織構造」と「情報構造」をそろえて階層構造を設計した。組織構造に合わせてグループやチーム、プロダクト、ドメイン、コミュニティーごとのSlackチャンネルを整え、それと同様にNotionのページ階層(情報構造)を組み立てた。チームメンバーが迷うことなく、ストック情報を適切な場所に記録できるようにした。
以前のドキュメント管理ツールで実現していた「誰でも気軽にメモを投稿できる」という良いカルチャーは、Notionに「メモ帳」というデータベースを作成して再現した。これにより、誰もがフロー情報を気軽に投稿して組織全体で確認できる環境を整えた。
このように新たな情報基盤としてNotionを活用することで、先述した透明性を強化する1つ目の課題であるオープンネスの実現を図った。現在みてね事業部は、プロダクトのバックログやロードマップ、計画書、技術調査書、議事録、総務関連資料、オンボーディング資料などの情報をNotionに保存している。将来的には全ての情報をNotionに集約していく予定だ。
みてね事業部は100人近くの従業員を抱える組織であるため、各メンバーが発信する情報量が膨大となり、全ての内容をチェックするのが難しいという課題が生じていた。そこで同事業部が活用したのがNotion AIだ。Notionの「メモ帳」データベースに「AI要約」というプロパティを追加して投稿の要約文をNotion AIによって自動生成し、投稿内容を把握しやすくした。
「今日更新された記事だけを知りたい!」というメンバーからのニーズに応えるために、NotionのAPIを利用して、更新された記事の一覧をSlackやメールで自動配信している。当初は記事のタイトルだけを配信していたが、現在はNotion AIによる要約文や作成日を添えて毎日配信している。
Notion AIを使った投稿の要約文生成によって、プロダクトマネジャーが施策を検討するために行ったデータ分析のメモやエンジニアが技術調査したメモなど、さまざまな情報を素早く理解できるようになった。透明性を強化するための2つ目の課題であるサマリーの実現に向けて、Notion AIの要約機能とAPI連携が大きな効果を発揮している。
「直感的に操作できるのも、Notionの良いところだと思います。複数のツールをNotionにまとめられれば、従業員の学習コストも削減できます」
透明性を強化するための3つ目の課題であった、レコグニションの実現に関しては、Notion AIの「Q&A」機能を活用している。Notion AIに質問すると、ワークスペース内にある全ての情報を検索して的確な答えを返してくれる。新入社員が「みてね事業部の組織構造を教えて」と尋ねるだけで「みてね事業部は4部門制で、それを横断したドメイン組織を定義する……」といったように、必要な情報をすぐに提示する。関連する情報が記載されたNotionのリンクも示してくれるため、特にオンボーディングに役立っているという。
みてね事業部は、これまで利用していたプロジェクト/タスク管理ツールもNotionに移行した。複数のツールを統合しただけでなく、プロジェクトやタスクの情報なども集約したことで「Notion AIが日々スマートになっていくことに大きなメリットを感じています」と平田氏は語る。
「みてね事業部におけるNotion AIの定量的な効果を検証するにはまだ早いと考えています。会社の機密情報を預けられない他の生成AIと異なり、Notion AIはNotionに情報が蓄積されるほど回答の精度を高められます。今は、自社のさまざまな情報をNotionに蓄積して、組織を強化するための基盤を整えることが最も大事だと捉えているためです」
※本稿は、Notion Labs Japanからの寄稿記事を再構成したものです。
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