生成AIのビジネス活用が加速する一方で、既存のITインフラがAI技術を想定しておらず、課題が表面化しています。AI時代のモダナイゼーションと現場の課題解決を両立させる次世代の手法「エージェント型のクラウド移行」について、Q&A形式で解説します。
生成AIへの投資対効果はかつてないほど高まっており、生産性の向上やイノベーションを通じて実際のビジネス価値をもたらしていることが明確になっています。一方でIT部門は限られた予算やサイバーセキュリティの脅威といった深刻な現実課題を抱えています。本記事では、このイノベーションと現場課題の「綱引き状態」を解消するクラウドインフラ刷新の未来について、日本マイクロソフトの小杉靖氏(Cloud & AI プラットフォーム統括本部 業務執行役員 統括本部長)のお話を基に解説します。
Q なぜ今、企業にとってAI対応のクラウドインフラ整備が急務なのでしょうか?
A 「AIによるイノベーションの推進」と「現場のIT課題」の間で起きているジレンマを解消するためです。
多くの企業で以下のような理想と現実の乖離(かいり)が起きています。
小杉氏は、クラウドを活用することで、どちらか一方を優先するのではなく、この「綱引き状態」にある2つの事項を全て実現できると強調しています。
Q 従来のクラウド移行手法とは異なる次世代の手法「エージェント型移行」とはどういうものですか?
A AIエージェントが自律的にIT環境を把握して、コードの書き換え提案を支援する動的な手法です。
これまでのクラウド移行は「6つの“R”」(Rehost:リホスト、Replatform:リプラットフォーム、Refactoring:リファクタリング、Repurchase:再購入、Retain:リテイン、Retire:リタイア)という枠組みで語られてきました。しかしエージェント型の移行とモダナイゼーションのモデルに進化すると、人間が手動でワークロードを分類して移行パスにマッピングする必要はなくなっていきます。
Q AI活用に向けた基盤として「Microsoft Azure」を選ぶと、どのようなビジネス成果が期待できますか?
A 「俊敏性」「データ統合」「セキュリティ」「コストパフォーマンス」という4つの成果を獲得できます。
Q 実際にAzureへ移行した企業では、どのような効果が出ていますか?
A グローバル企業で、大幅なコスト削減やパフォーマンス向上、開発スピードの加速といった劇的な成果が出ています。
小杉氏は以下のような具体的な成功例を挙げます。
Q クラウド移行への準備が整っていない企業は、どこから始めるべきですか?
A まずは「クラウドを自社環境に拡張する」という一歩目から始めることが可能です。
全ての企業がすぐに完全な移行を実現できるわけではありません。Microsoftは柔軟なアプローチを用意しています。
AIファーストの世界において、レガシーシステムからの脱却は、企業の成長に不可欠なステップです。既存の課題を解決し、飛躍的な成長を遂げるためには、静的な手作業から「AIエージェントがけん引する自律的なモダナイゼーション」へのシフトを目指すのが望ましい道筋といえます。
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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2026年8月13日