キャンパスネットワークにおいて、コスト抑制と機能を両立する新たな選択肢が登場した。2026年4月発売の「HPE Networking Comware 2050/2150スイッチ」は、ライセンス不要、導入しやすい価格帯でありながら十分な機能を提供する製品として注目を集めている。同製品の強みと、販売店にとっての提案メリットとは。
中堅・中小企業(SMB)のオフィスや店舗、医療現場などの「キャンパスネットワーク」機器には、十分な機能や信頼性、管理性やコストパフォーマンスといった特有の要件が求められる。
しかし、限られた予算内で必要な性能と信頼性を備えた製品選定は容易ではない。SMB向けスイッチ製品は一般的に、管理や冗長化の機能に制約がある。一方で高機能なエンタープライズ製品はコストが導入の壁となりがちだ。
この課題の解決策の一つが「HPE Networking」のスイッチ製品ブランド「Comware」だ。Comwareシリーズは長年の実績を持ち、キャンパスからデータセンター向けまで幅広いラインアップを展開する。
日本ヒューレット・パッカードの中村裕也氏はComwareシリーズの実績と信頼性について次のように説明する。
「Comwareは長い歴史と実績を持ち、長年ご利用いただいているお客さまが多くいらっしゃいます。充実した基本機能やその高い信頼性、管理性には定評があり、リプレース時も継続してご採用いただくケースが多いのが特徴です」
データセンターのように高い信頼性が求められる環境でも多数の採用実績を持つComwareシリーズは、既存ユーザーから高い評価を得ている。一方、未導入の企業や販売店での認知度はまだ十分とは言えず、中村氏は「新製品の市場投入を機に、従来機も含めて製品価値を広く伝えたい」と語る。
前述の通り、SMBにおける課題を解決してComwareブランドの価値を広げる新製品が、2026年4月に登場したレイヤー2スイッチ「HPE Networking Comware 2050」(以下、Comware 2050)と、レイヤー3スイッチ「HPE Networking Comware 2150」(以下、Comware 2150)だ。
両製品はSMB向けでありながら、エンタープライズ製品と同等の基本機能と信頼性を備えている点が特徴だ。また、コストを重視するSMB市場に適した価格設定で、機能と価格のバランスに優れたモデルとなっている。販売店が本製品を顧客に提案する上での強みについて、中村氏は次のように語る。
「SMBのお客さまにスイッチ製品を提案する際は、ライセンス費用や管理の煩雑さが課題になりがちです。Comware 2050/2150は追加ライセンスなしで利用できるため、ライセンスに関わる費用やアクティベーション作業が不要です。ライセンス期間の管理や更新忘れを心配する必要もありません。また、ハードウェア自体も導入しやすい価格帯となっています。保守を含めたトータルコストを抑え、予算が限られるSMBのお客さまに高い投資対効果を提示できるラインアップです」
レイヤー2スイッチのComware 2050は、PoE給電対応/非対応モデルをそろえる。1G/2.5G対応のSFPアップリンクポートに加えて、Wi-Fi 7対応など最新のアクセスポイントとの接続を見据えた2.5Gマルチギガビットポートを搭載している点も特徴だ。中村氏はマルチギガビットイーサネットの利点を次のように説明する。
「Wi-Fi規格の進化に伴い、アクセスポイントも2.5G以上に対応する機器が増えています。マルチギガビットイーサネットの利点は、既存のCat5eやCat6といったLANケーブルをそのまま活用して高速通信を実現できることです。配線工事をやり直す必要がないため、導入コストを大幅に削減できます」
レイヤー3スイッチのComware 2150は、ダイナミックルーティングプロトコルが利用でき、アップリンクに10G SFP+ポートを備える。PoE+に対応しているモデルもラインアップしている。
Comware 2050/2150の両モデルとも、独自のスタック技術「Intelligent Resilient Fabric」(IRF)に対応している。ネットワーク障害によるダウンタイムはビジネスに大きな損失を招きかねない。冗長化技術であるIRFはそのリスクを最小限に抑えるための重要な技術だ。ファンレス設計のモデルもあり、静音性が求められるオフィス環境にも適している。
販売店にとって、製品を納品した後の「管理性」と「メーカーサポート体制」はビジネスの成否を左右する要素だ。運用管理が煩雑な製品は、エンドユーザーへの導入後に工数の増大や保守コストの高騰を招く。Comware 2050/2150は、現場の運用負荷を抑える管理性に加え、エンタープライズ製品と共通のサポート体制を備えている点に強みがある。
管理性の面では、WebブラウザベースのGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)だけでなく、CLI(コマンドラインインタフェース)による管理手法にも対応する。統合管理ツール「CW Dashboard」(SmartMC)を利用できる他、大規模ネットワークでは、「Intelligent Management Center」(IMC)も利用可能だ。中村氏はCLIの意義を次のように説明する。
「SMB向けスイッチ製品の中には、Web GUIの管理コンソールしか搭載していない製品もあります。ただしネットワークエンジニアにとってCLIはなじみ深いものですし、コマンド操作を重視するエンジニアは多い印象です。Comware 2050/2150は標準的な階層型のCLIで詳細な設定項目を制御でき、エンタープライズ製品と同等の操作性と管理性を実現しています。新しい管理機能を覚える学習コストも抑えられます」
万が一の障害発生時に販売店をバックアップするのが、HPEによる一貫したサポート体制だ。製品のグレードや規模を問わず、Comwareブランドのサポートは“エンタープライズ製品の共通窓口”が問い合わせに応じる。販売店にとってのメリットを、中村氏は次のように語る。
「ネットワーク製品では、ラインアップごとにサポート窓口が異なるケースや、SMB向け製品だけは限定的な保守サービスになっているケースがあります。しかしComware 2050/2150のサポート窓口は、データセンター向けハイエンド機と同じです。エンタープライズ品質のサポートを、一貫してご利用いただけます。製品保証も販売終了から5年間のリミテッドライフタイムワランティを提供しています」
販売店がComware 2050/2150をスムーズに提案する上では、ディストリビューターの支援が大きな力となる。同製品の国内流通と販売支援を総合的に担うのが、国内最大級のIT専門ディストリビューターであるダイワボウ情報システム(DIS)だ。
DISは全国に広範な営業拠点を構え、地域に密着した手厚い支援体制を提供している。Webポータルサイト「iDATEN(韋駄天)」を通じて即座に在庫確認や製品発注ができる他、システム構成の検討や見積もり作成に必要な各種サポートを提供するため、Comwareシリーズの提案実績が少ない販売店でもスムーズに提案活動を進められるという。
「独自に自社在庫を抱えることが難しい販売店であっても、全国を網羅するDISの拠点網を通じて、迅速な機材調達や最新情報の提供を受けられます。製品流通から案件支援まで一貫して任せられる体制は、メーカーであるわれわれにとっても心強い存在です」
長年の実績が裏付ける高い信頼性、SMB市場に最適化した性能、運用負荷を抑える管理手法、一貫したサポート窓口、そしてDISによる強固な販売支援体制――これらがそろったComware 2050/2150は、ネットワーク刷新を提案する販売店にとって有力な選択肢になりそうだ。
「Comwareは高い実力を備えた製品ブランドであり、もっと多くの方々にその良さを知っていただきたいと強く願っています。ブランド名こそ新しく映るかもしれませんが、かつて『FlexFabric』『FlexNetwork』などの名称で親しまれた時代から、多くの導入実績を積み重ねてきました。大規模ネットワークを含むさまざまな環境で評価されてきたComwareの安心感をぜひ体感してほしいと考えています」
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