検索
連載

Windows 2000で動かすXFree86 [設定・運用編]ゼロ円でできるXサーバ(4)(3/4 ページ)

XFree86のインストールが終わったので、いよいよLinuxサーバに接続するための設定を行っていこう。接続の設定とともに、キーボードやフォントの設定を変更して実用度を向上させることも忘れてはならない。

Share
Tweet
LINE
Hatena

Cygwin/XFree86でウィンドウマネージャを動かそう

 前ページまでの解説で、CygwinによるXサーバの構築という目的は達成された。ここまででも十分なのだが、せっかくなのでもう少しCygwinで遊んでみよう。

 Xサーバとして利用するなら、ウィンドウマネージャはデフォルトのtwmでもよいのだが、少々さびしいのも事実だ。そこで、ウィンドウマネージャの変更に挑戦してみたい。前ページでGNOMEの画面があるが、これはLinux上で動いているものをWindows 2000の画面に表示させているに過ぎない。これから紹介するのは、Windows 2000上で直接ウィンドウマネージャを動かす方法なのだ。

軽量ウィンドウマネージャ「Blackbox」

 カスタマイズ性と軽快な動作で人気のウィンドウマネージャがBlackboxhttp://blackbox.alug.org/)だ。まずはこれをCygwin/XFree86で動かしてみる。Blackboxは、Cygwin/XFree86用のバイナリが用意されている。これをダウンロードして所定のディレクトリに配置するれば動くので非常に手軽だ。

 バイナリはhttp://cygwin.com/mirrors.htmlからたどれるいずれかのミラーサイトの/xfree/contrib/にある。こにあるblackbox-0.51.3.1-bin.tar.bz2をダウンロードしよう。ダウンロードしたらCygwinを起動して、ファイルを適当なディレクトリ(例では/tmp)に移動。これを以下のコマンドで展開する。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 これだけでファイルがそれぞれのディレクトリに配置される。つまりインストール完了だ。後はBlackboxをウィンドウマネージャに指定するだけである。

 startxでXを起動しているなら、ホームディレクトリの.xinitrcを編集する。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

という行を探し、ここを

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

にすればよい。.xinitrcを修正したらstartxしてみよう。

Cygwin/XFree86上で起動したBlackbox(画像をクリックすると拡大表示します)
Cygwin/XFree86上で起動したBlackbox(画像をクリックすると拡大表示します)

定番ウィンドウマネージャ「Window Maker」

 ウィンドウマネージャにWindow Makerを使っている人も多いだろう。Windows 2000でも、Cygwin/XFree86を使えばWindow Makerが動いてしまうのだ。

 とはいえ、Cygwin用のバイナリは用意されていない。ではどうするかというと、オリジナルのソースをWindows 2000上でコンパイルするのだ。つまり、Window Maker自体はLinuxなどで動作するものと同一ということである。

 まず、Window Makerのソースをhttp://www.windowmaker.org/からダウンロードする。ここでダウンロードすべきは

  • libPropList 0.10.1(libPropList-latest.tar.gz)
  • Window Maker 0.65.0(WindowMaker-0.65.0.tar.gz)

の2ファイルだ。2001年8月現在、Window Makerの最新版は0.65.1なのだが、このバージョンではmakeに失敗してしまう。今回は時間の関係で原因を追求できなかったため、makeがそのまま通った0.65.0を使うことにした。

 ダウンロードしたファイルは例によってCygwinの/tmpに移動して展開する。

 ではインストールだ。まずlibPropListから行う。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

で展開したら、生成されたlibPropList-0.10.1ディレクトリに移動する。ここで

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

を実行すればlibPropListのインストールは完了だ。

 続いてWindow Maker本体をインストールする。これも

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

でアーカイブを展開し、WindowMaker-0.65.0ディレクトリに移動する。そして、こちらも同じく

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

を実行すればよい。パッチなどは不要だ。

 次に、環境設定用スクリプトのwmaker.instを実行する。これは/usr/loca/binにある。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 最後に.xinitrcを書き換える。「twm &」あるいは「blackbox &」となっている行を

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

に変更しよう。これでWindow Makerの準備は完了だ。startxすればWindow Makerが起動する。


コンパイルしたWindow Makerを実行(画像をクリックすると拡大表示します)

 これ以外にも、Cygwin用KDEの開発プロジェクトなどもある(http://sourceforge.net/projects/kde-cygwin/)。ここまでくると、Cygwinではなく本物のLinuxを使った方がよいのではないかという気もするが、興味のある人は挑戦してみるのも面白いだろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る