検索
連載

GMITSセキュリティ用語事典

Guidelines for the Management for IT Security

PC用表示
Share
Tweet
LINE
Hatena

 ISO(国際標準化機構)のテクニカルレポートISO/IEC TR13335のことを指す。情報セキュリティ管理をするための手引書であり、各組織のセキュリティレベルを確保し、維持するためのガイドラインである。

 BS7799と比較されることがあるが、BS7799が情報セキュリティ寄りであるとすれば、GMITSはITセキュリティ寄りであるという特徴を持っている。1991年にISOにおいてプロジェクト化され、1996年よりTR(標準情報)化されリリースされている。

 5部構成からなるITセキュリティのマネジメント手法を示すガイドラインで、組織としてのセキュリティに関する戦略やセキュリティポリシーの必要性、セキュリティポリシーとして必要な項目、企業のセキュリティに関するアプローチの手法などを記述している(下記参照)。

  • Part1:ITセキュリティのための概念とモデル
    Concepts and models of IT Security
  • Part2:ITセキュリティのマネジメントと計画
    Management and planning IT Security
  • Part3:ITセキュリティのマネジメント技術
    Techniques for the management of IT Security
  • Part4:セーフガードの選択
    Select of safeguards
  • Part5:ネットワークセキュリティ上のマネジメントガイダンス
    Management guidance on Network Security

 こういった点から、実践的なセキュリティのガイドラインとして、BS7799とともに注目されているが、BS7799はJIPDEC(日本情報処理開発協会)によってISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)として認証・制度化された点で一歩先に出ている。BS7799やISO/IEC15408ではカバーしきれない、技術的運用面を補完する制度として、今後のJIS化が期待されるところである。

関連用語

BS7799
ISMS適合性評価制度
ISO/IEC15408
JIPDEC

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Security & Trust 記事ランキング

  1. ランサムウェア攻撃を受けた企業、約6割が「サプライチェーンのパートナー経由で影響を受けた」 OpenText調査
  2. 長続きする高度セキュリティ人材育成の秘訣を「第19回情報危機管理コンテスト」から探る
  3. セキュリティ専門家も「何かがおかしいけれど、攻撃とは言い切れない」と判断に迷う現象が急増 EGセキュアソリューションズ
  4. インサイダーが原因の情報漏えいを経験した国内企業が約3割の今、対策における「責任の所在」の誤解とは
  5. OpenAIの生成AIを悪用していた脅威アクターとは? OpenAIが脅威レポートの最新版を公開
  6. セキュリティ担当者の54%が「脅威検知ツールのせいで仕事が増える」と回答、懸念の正体とは? Vectra AI調査
  7. 人命を盾にする医療機関へのランサムウェア攻撃、身代金の平均支払額や損失額は? 主な手口と有効な対策とは? Microsoftがレポート
  8. 米国/英国政府が勧告する25の脆弱性、活発に悪用されている9件のCVEとは、その対処法は? GreyNoise Intelligence調査
  9. AIチャットを全社活用している竹中工務店は生成AIの「ブレーキにはならない」インシデント対策を何からどう進めたのか
  10. 「このままゼロトラストへ進んでいいの?」と迷う企業やこれから入門する企業も必見、ゼロトラストの本質、始め方/進め方が分かる無料の電子書籍
ページトップに戻る