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Oracleの代表的なバックアップ方法Oracleバックアップ/リカバリ講座(3)(1/3 ページ)

本記事では、Oracleデータベースのバックアップ/リストア/リカバリについて、そのアーキテクチャ、代表的なバックアップ手法、論理/物理バックアップ、RMANといった全般的な内容を解説していく。(編集部)

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主な内容

--Page 1--
▼論理バックアップと物理バックアップ
▼エクスポート・ユーティリティによるバックアップ
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▼OSコマンド、バックアップツールによる一貫性バックアップ
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▼OSコマンド、バックアップツールによる非一貫性バックアップ


 前回はリカバリに焦点を絞り、どのような仕組みによってデータの整合性が保証され、リカバリが行われているかについて説明しました。今回と次回の2回では、Oracleで一般的に利用されるバックアップ方法の概要について説明します(詳細については、第5回以降にて説明します)。Oracleには、さまざまなバックアップ要件に対応できるように多くのバックアップ方法が用意されていますので、それらの特徴やメリット、デメリットを理解し、適切なバックアップ方法を選択することが大切です。

論理バックアップと物理バックアップ

 Oracleデータベースのバックアップ方法は、論理バックアップと物理バックアップの2つに大きく分けることができます(図1)。

論理バックアップ

 論理バックアップとは、データベースが稼働している状態で表のデータや定義をファイルに出力する方法です。例えば、データをCSVファイルに出力させたものもそれに当たりますが、Oracleでは「エクスポート・ユーティリティ」によるバックアップ方法が用意されています。

物理バックアップ

 物理バックアップとは、Oracleのデータファイルや制御ファイルなどのデータベースを構成するファイルを、物理的に別の媒体へバックアップする方法です。代表的なものに、OSコマンドを使用したものや、Oracleの機能である「Recovery Manager」を使用したバックアップ方法があります。さらに物理バックアップには、データベースを停止して行う一貫性バックアップ(コールドバックアップまたはオフラインバックアップ)と、データベースが稼働している状態で行う非一貫性バックアップ(ホットバックアップまたはオンラインバックアップ)があります。

図1 論理バックアップと物理バックアップの概要図
図1 論理バックアップと物理バックアップの概要図

 それでは、まず論理バックアップの種類とその概要について説明します。

エクスポート・ユーティリティによるバックアップ

 エクスポート・ユーティリティでは、バックアップ対象に応じてデータベース単位、表領域単位、ユーザー単位、表単位で実行できます。

 この処理を「エクスポート」と呼び、Oracle独自のバイナリ形式のエクスポート・ダンプ・ファイルが生成されます。このファイルの中には、表領域定義や表、索引を作成するDDL文、データを挿入するSQL文などが含まれています。

 エクスポート・ダンプ・ファイルに含まれる表定義やデータは、インポート・ユーティリティを使用することでデータベースに復元できます。この処理をエクスポートに対して「インポート」と呼びます(図2)。

図2 エクスポート、インポートの概要図
図2 エクスポート、インポートの概要図
(画像をクリックすると拡大します)

 大量にデータが格納されている表をエクスポートする場合には、ダイレクト・パス方式を使用することで、従来のエクスポートよりも高速に実行することが可能です。また、オブジェクト・メンテナンスなどの際には、データを取得せずに、表やその表に定義された索引だけをバックアップしておくことも可能です。

 エクスポートはデータのバックアップだけではなく、別のデータベースにデータを移動させたり、バージョンアップなどによるデータの移行、あるいは断片化したオブジェクトの再編成など、さまざまな状況や目的で使用できます。

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