MySQL+Apache+PHPをインストールしよう:今から始める MySQL入門(1)(2/3 ページ)
本連載は、これからWebアプリケーション開発を習得しようとする方や本格的なプログラミング経験の少ない方を対象にしています。連載途中から始まるサンプルWebアプリケーション(簡単なショッピングサイト)開発を進めていきながら、基本事項や注意点などについて詳しく解説していきます。
インストールと設定(2)
Apacheのインストール
次は、Apacheのインストールです。MySQLと同様に、Apacheがインストール済みかどうかをrpmコマンドで確認します。
# rpm -qa *http* httpd-manual-2.2.3-5 system-config-httpd-1.4.1-1.fc6 httpd-2.2.3-5
Apacheの新規インストールや関連パッケージの追加インストールは、以下のようにyumコマンドで実行します。なお、Apache HTTPDの起動はPHPのインストール後に行います。
# yum install httpd*
Apacheをソースからインストールする場合は、コラム5を参考にしてください。
コラム5 Apacheをソースからインストールするには
最新のApacheを使用したい場合やconfigureで特種なオプションを指定したい場合は、ソースファイルからインストールする必要があります。ソースファイルはhttp://httpd.apache.org/download.cgiからダウンロードできます。
ソースファイルをダウンロードしたら、ファイルを展開してconfigureを実行します。
# tar xvfz httpd-2.2.version.tar.gz # cd httpd-2.2.version# ./configure --enable-module=all --enable-mods-shared=all
--enable-module=all | モジュールをすべて有効にします |
---|---|
--enable-mods-shared=all | 共有モジュールをすべて有効にします |
表4 configureオプション |
次に、makeを実行して正常に終了したら、インストールを行います。
# make # make install
インストール先はデフォルトで/usr/local/apache2になります。
PHPのインストール
続いて、PHPのインストールです。ここでも同様に、PHPがインストール済みかどうかをrpmコマンドで確認します(注)。
注:PHP本体のほかにMySQLライブラリ「php-mysql」が必要になります。
# rpm -qa php* php-5.1.6-3.3.fc6 php-common-5.1.6-3.3.fc6 php-pdo-5.1.6-3.3.fc6 php-cli-5.1.6-3.3.fc6 php-mysql-5.1.6-3.3.fc6
PHPの新規インストールや関連パッケージの追加インストールは、以下のようにyumコマンドで実行します。
# yum install php php-mysql
PHPをソースファイルからインストールする場合は、コラム6を参考にしてください。
コラム6 PHPをソースからインストールするには
PHPのソースファイルをhttp://www.php.net/downloads.phpからダウンロードします。
Apacheと同様の手順でconfigureを実行します。
# tar xvfz php-5.2.0.tar.gz # cd php-5.2.0 # ./configure --disable-debug --with-apxs2=/usr/local/apache2/bin/apxs --enable-trans-sid --with-iconv --enable-mbstring --enable-zend-multibyte --without-mysql --with-mysqli
--with-apxs2=/usr/local/apache2/bin/apxs | apxsコマンドのパスを指定します(Apacheが/usr/localにインストール されている場合の例) |
---|---|
--with-iconv --enable-mbstring --enable-zend-multibyte | マルチバイト文字に対応させます |
--without-mysql | MySQL 4.1以上の拡張MySQL APIに対応させるため、MySQL 4.0以下向けの標準MySQL APIには対応させません |
--with-mysqli | MySQL 4.1以上に対応した拡張MySQL APIに対応させます。ビルドに失敗する場合はmysql_configコマンドのパスを指定します |
表5 configureオプション |
次に、makeを実行して正常に終了したら、インストールを行います。
# make # make install
以上の作業で「/usr/local/apache2/modules/libphp5.so」が作成されます。
PHPの動作には、設定ファイル(php.ini)が必要となります。ソースアーカイブ中のひな型を指定のディレクトリにコピーします。
# cp php.ini-dist /usr/local/lib/php.ini
Apacheの設定と起動
FC6で用意されているRPMパッケージを利用した場合は、設定ファイルに修正を加えることなく、PHP5に対応したApache HTTPDを起動できます。起動/停止は、以下のようにinitスクリプトを利用します。
# /etc/init.d/httpd start
# /etc/init.d/httpd stop
# /etc/init.d/httpd restart
Webブラウザから「http://127.0.0.1/」にアクセスして、Apacheの起動を確認します。画面1のように表示されたら成功です。
Apacheをソースからインストールした場合は、コラム7を参考にしてください。
コラム7 Apacheをソースからインストールした場合の設定方法
Apache HTTPDを起動する前に、PHPを有効にするため/usr/local/apache2/conf/httpd.confを以下のように修正します。
Listen 80 #サービスポートの設定(通常は変更しない) (省略) LoadModule php5_module modules/libphp5.so #PHPインストールで自動で追加されます AddHandler php5-script .php #拡張子を関連付け AddType text/html .php #拡張子を関連付け (省略) User nobody #httpdデーモンのユーザー権限、ユーザーID Group #-1 #httpdデーモンのユーザー権限、グループID (省略) ServerAdmin admin@example.com #サイト管理者のアドレス (省略) ServerName www.example.com:80 #意図したサーバ名を使用する場合にのみ指定。ただしDNSに登録されているホスト名を使用すること
設定が完了したら、下記の方法で記述に間違いがないか確認をします。
# /usr/local/apache2/bin/httpd -t Syntax OK ←このように表示されれば問題ない
または
# /usr/local/apache2/bin/apachectl configtest Syntax OK ←このように表示されれば問題ない
Apache HTTPDの起動/停止は、apachectlコマンドを使用します。起動後、Webブラウザから「http://localhost/」にアクセスして動作を確認します。
# /usr/local/apache2/bin/apachectl start
# /usr/local/apache2/bin/apachectl stop
# /usr/local/apache2/bin/apachectl restart
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